世界に出て行かなくても良くない?

 日本人は内向きという言説は遥か昔からあり、そこには幾分ネガティブな意味合いが込められている。

 内向きの何が悪いのか。別にそれで回っていれば、何も悪くないではないか。

 人間は変化を嫌う。だから外よりも内にいたい。そのことを誰かがとやかく言う必要はない。

 外に目が向く人というのは、内に行き詰まりを感じている人だ。内で上手く行ってないから外に目が行く。

 多くの日本人が海外に進出しないのは、国内で何とかなっているからである。

 国内で行き詰まれば必然的に外に目が向くだろう。

 ネットの発達で、わざわざ外に出て行かなくても、良いものであれば外の方から、近づいてくるようになっている。

 ピースの綾部、ウーマンラッシュアワーの村本、外に行くことをアピールする必要性あるかね。

 ネットがあるんだから、内と外を軽やかに行き来しながら、面白いコンテンツを作り続ければいいんじゃないの。

 YOSHIKIや坂本教授やGacktや宇多田ヒカルなど、アーティストには海外在住の人が多いけれど、外に出るっていう感覚じゃくて、必要に応じて内と外を軽やかに行き来してるよね。

 そんな感じでもはや外に出ることをイキる必要はない。

 秒で行って秒で帰ってまた秒で行く。散歩くらいの軽やかさ。何ならわざわざ外行かなくてもネットで済みます、くらいの感覚がちょうどいい。

 外に出ることによって得られる物があることは理解している。

 私もいつか海外で働きたいと考えて海外転勤のある職種に転職した。

 だけどそれって人間成長のため、とかじゃない。

 海外が好きだからっていう趣味嗜好の話である。

 だから、日本人の内向きの国民性をネガティブに捉えるのは、趣味嗜好の優劣を論じるが如くにナンセンスだ。

 日本人は内向きで情けないという人たちは、日本人は緑茶ばかり飲んでいてけしからんと言ってるのと同じくらい、おかしいよね。という話。