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危機の時代を乗り越えるイノベーションとデジタルトランスフォーメーション

一橋大学 野中郁次郎先生、早稲田大学ビジネススクール教授入山章栄先生の豪華講師陣によるウェブセミナーに参加しました。

 #世界標準の経営理論 でも入山先生は野中先生を大リスペクトされていましたが、SECIモデルは古い理論じゃない!今こそ必要な理論だ!という言葉が印象的でした。

野中先生の講義を聞くの初めてでしたが、
アダム・スミスの国富論は些か経済合理性に偏りすぎ株主価値最大化が”善”とされてきたが、昨年エジンバラ(アダムスミスの旧家)で開かれたカンファレンスのテーマが国富論に対する「新啓蒙」であり、道徳・感情論をベースにした顧客・従業員の尊厳を取り戻す様なHumanaize Strategyが今求められる。

SECIモデルもアナログとデジタルの融合が進む。

中でもSについてはAI、機械には不向き。S(アナログ)、E,I(デジタル支援)、C(デジタル代替)可能であるが、共感する所から始めることが大切なのでS(アナログ)がこれからの時代も重要だと改めて感じた。
現代の日本経営があまりに数字化に偏っていること、3つのオーバー(アナリシス/プランニング/コンプライアンス)に陥っていることに警鐘を鳴らされていた。

Innovation=主観・アート(一人称)を起点に→相互主観(二人称)→客観(三人称)を進めること。

相互主観がデジタル化、Socialdistanceでどのように担保するか?か試される。

サイエンスにばかり囚われるとアートが疎かになり、主観・共同化・共感が阻害されてしまう。
逆にいうと共感で分かり合えている組織はデジタル後も分かり合える。


入山先生

これからの時代に最も重要な経営理論
①知の探索、②センスメイキング、③SECI

After coronaに向けて最も重要視される。BC(Before)とAC(After)で方向転換ではなく、innovationが”加速する”

逆に言うとますます先の読めない時代に突入した今、Competency Trapにハマり知の深化に偏りすぎると、淘汰される。コロナの影響で財務状況を考えると目先の数字ももちろん大事だが、短期だけの目線であれば新たな価値を産み出せず・・・・。その結果が現れるのが早そう。

innovationに必要には”知の探索”が必要でそれには失敗は付き物。あのスティーブジョブスが世に生み出した数多くの失敗作を人々は知らないが、多くの失敗の先に成功するモノにたどり着く。失敗を恐れ、今までの延長では何も生まれて来ないくらい自分のテリトリーではやり尽くしている。この時代にどこまで失敗を許容できるか?経営者の胆力や覚悟も必要なんだろう。


リモートワークが増えてきて、アフターコロナもある程度は定着するのではないか?

労働時間ベースから成果ベースの働き方に進むと思うが、成果ベースで失敗を許容できるか?知の深化に進みたくなるのでは?知の探索・innovationにリソースを避けるか?その様な人材を育成する意思があるか?この辺りの経営方針も重要になってくるのでは?定性の評価を組み入れるためにもオンラインでの1 on 1も増えるだろう。

目先の数字のみに追われず探索を続けるには企業として腹落ちできるか?

センスメイキング力も重要視される。ここもSECIをベースにした共感と繋がると感じました。
AIやロボットには「失敗できない」→知の深化
「失敗するヒト」というリソースをもっと知の探索に投入し、innovationにつなげていく。


知の探索に有効な弱い紐帯の強さ"The strength of weak ties"

デジタルでも多様な人脈と繋がって、遠くの知を結び付けていくことが重要と。チャラ男が外にどんどん出て行って(off/on-line)、失敗を許容することで遠くの知を持ち帰ることが出来る。

基調講演の野中先生50分、特別講演の入山先生50分(通常2時間の内容)

もっとゆっくり聞いていたかった〜😂

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