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さかなクンはなぜ、夢を叶えることができたのか?自伝から見えてきた5つの成功ポイント
はじめに
どうも、株式会社VisionLife代表のくまがいです。
そのキャラクターとさかなへの愛で、誰からも愛されるさかなクン。
私もさかなクンが大好きな人の一人です。
どうして、あんなにも魚への愛情があるのか?なぜ人はさかなクンに自然と惹かれてしまうのか?どんな人生をさかなクンは歩んできたんだろうか?
その答えを知ろうと、さかなクンの自伝を読んでみたところ、そこにはテレビでは見せない様々な苦労と葛藤を乗り越え、夢(ビジョン)を叶えたさかなクンの姿がありました。
そのさかなクンの人生の軌跡を分析することで、夢を叶える「カギ」が見えてきました。
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さかなクンは、小学生の卒業文集に書いた夢を実現しています。
「将来の夢は、東京水産大学(現:東京海洋大学)の先生になることです。そして、お魚について研究したことをみんなに伝えてあげたいです。東京水産大学の先生になったら、自分の絵で、みんなのためになるお魚の図鑑を作りたいです。」
1、東京水産大学(現:東京海洋大学)の先生になること。
![](https://assets.st-note.com/img/1661925436443-ln7jPo4h3m.jpg)
画像引用元:https://www.kaiyodai.ac.jp/topics/news/201503191053.html
2、自分の絵で、みんなのためになるお魚の図鑑を作りたい。
![](https://assets.st-note.com/img/1661925604918-tnm8F49YQW.jpg)
画像引用元:https://www.amazon.co.jp/dp/4062184087/
このように、さかなクンは見事に2つの夢を叶えました。
どうして、さかなクンはこのように夢(ビジョン)を叶えることができたのでしょうか?
その答えは、さかなクンの自伝である”一魚一会”から読み取ることができます。
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今回、この本の中から夢を叶えるに至った要素を抜き出し、整理と分析をしました。夢を叶えるためのポイントは、とても面白く、明日にでも簡単に実践できるものでした。
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それが、以下の5つポイントです。
①夢を応援してくれる"ドリームサポーター"がいる。
②自分の好奇心に素直に行動する。
③夢を言葉や絵で”表現”する。
④生きがいを感じる仕事を見つけるまでに何度も”挑戦”をする。
⑤”ご縁”を大事にする。
それぞれどういうことか?
今から具体的なエピソードも交えて解説していきます。
①夢を応援してくれる"ドリームサポーター"がいる。
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さかなクンには、ドリームサポーターがいました。
ドリームサポーターとはその名の通り、夢を応援してくれる人のことです。
それは、さかなクンにとっては家族でした。特にお母さんがさかなクンを常に暖かく見守り応援していました。
例えば、小学2年生の時、さかなクンがさかなにのめり込むきっかけとなる生き物と出会いました。その生き物とは、”タコ”です。
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幼きさかなクンは、タコに夢中になり、夕食で毎日タコをおねだりしました。
そんな時に、お母さんはどうしたと思いますか?
イヤな顔ひとつせずに、1ヶ月ほど毎日タコ料理を作ってくれたそうです。普通なら二、三日で「もうタコはいいでしょ?」と言ってしまいそうですよね。
他にも、水族館での話です。
入館から閉館までタコの水槽の前から離れないさかなクンに付き合い、「お母さんもどんどんタコが好きになってきたよ。」とタコの魅力にまで共感しました。これにより、さかなクンのタコへの恋する熱はますます燃え上がっていたそうです。
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このようにさかなクンは、一度も好奇心を否定された記憶がないそうです。「勉強しなさい!」や「魚のことはこれくらいにしときなさい!」と言われたことがなく、いつもやりたいことに対して背中を押してくれたお母さん。
そのおかげで、さかなクンは自分のことを変だとか恥ずかしいとか思わずに、魚に夢中になれたそうです。
自分はこれまでずっと、お魚に夢中になってこれました。今の今まで、一度たりともこのお魚好きを、自分自身で恥ずかしいとか、変だと思うことがなかったのは、母の力が大きかったのかもしれません
これが、ドリームサポーターの力です。
夢を追う人を安心させ、夢に夢中にさせることができます。
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この逆がドリームキラーです。
ドリームキラーとは、あなたの夢を邪魔をする人のことです。
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「現実的に考えて無理じゃない?」
「才能がないからやめたほうがいい。」
「前例がないからね、難しいよ。」
「君のためを思って言うんだけど、別の道に進んだほうがいい。」
などのように、言葉であなたの夢を否定してきます。夢を肯定してくれるさかなクンのお母さんとは大違いですよね。
このように否定するドリームキラーに囲まれていると、夢を目指すことからどんどん遠ざかり、最後には諦めてしまう可能性が高くなります。
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だからこそ、ドリームキラーと夢に関するコミュニケーションを控えることは重要です。
親や同僚など、身近で会避けられない人がドリームキラーであることはよくある話です。そのような人たちには、自分の夢の話をするのは控えるようにしましょう。
理解してほしい!とは思うかもしれませんが、話せば話すほど引きずり降ろすような力学が働いてしまいます。
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そうした上で、夢を応援し合える仲間(=ドリームサポーター)を周りには置いていきましょう!
「…でも、そういった仲間はどう見つければいいの?」と思われるかもしれません。その答えは、まず自分が人の夢を応援して、自分がドリームサポーターになることです。
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人は何か相手から好意を受け取ったら、自分も好意を相手に返したくなる「返報性の原理」というものがあります。
例えば、人に褒められて「いえいえ、あなたこそ」といった褒め合いをした経験はないですか。それがまさに「返報性の原理」です。
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あなたが人の夢を信じて応援してあげれば、相手もあなたのことを応援してくれるドリームサポーターになっていくことでしょう。
仮にドリームサポーターに相手がならなかったとしても、相手を応援する言葉は自分にも届いているため、自分が自分のドリームサポーターにもなっています。
今はネット上で物理的に離れていても人と繋がりやすくなっているので、エネルギーの高い同じ夢を目指しているグループがあれば、そこに飛び込んでみるのも良いですね。
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以上が1つめの、常に夢を応援してくれる”ドリームサポーター”がいるでした。
②自分の好奇心に素直に行動する。
2つめは、自分の好奇心に素直に行動するです。さかなクンはとにかく自分の好奇心に素直です。
例えば、小学生の頃に家の近くの図書館で図鑑、水中写真集、料理本までタコが載っている全ての本を見たり、小学5年生の頃に魚のはく製に挑戦して夢中になったり、知床のマイナス1.7度の海にミジンウキマイマイに会うために1週間連続で潜ったりと、好奇心に素直に行動しています。
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好奇心は、誰しもが生まれ持っている行動の”エネルギー”となる思いです。
知りたい!見たい!体験したい!から生まれるエネルギーは、人を突き動かします。あなたも何かを知りたくて・見たくて・体験したくて、ちょっと大変なことでもやってみたということは一度はあるのではないでしょうか。
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これは好奇心が湧いている時、脳では”ドーパミン”という神経伝達物質が出ているからです。このドーパミンが出ているとき、”ワクワク”という感情が湧いてきます。すると、人はそのワクワク感によって行動していきます。
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しかし、人は大人になるにつれ、自分の好奇心の声に耳を閉じがちです。すでに知っていると決めつけたり、挑戦するのは怖いから・めんどくさいといって避けたり。
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さかなクンが夢を叶えることができたのは、年齢を重ねても子供の時のように素直に魚に対して好奇心を持ち続けられたことが大きいのではないでしょうか。
実際、さかなクンは好奇心に対して以下のように言っています。
好きなこと、夢中になれるなにかがあると、毎日がワクワクでいっぱいになります。「もっと知りたい。」と探究心がでてきます。そして調べれば調べるほど、「へえ、そうだったんだ!」「おもしろい!」と、感動や夢が広がり、自分の世界もまた、自然と広がっていくのです。
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あなたに質問です。
どんなことが好きですか?
やってみたいことは何ですか?
どんなことにワクワクしますか?
15・30分の時間を取って、ぜひ紙とペンを用意して書き出してみてください。頭の中で考えるだけでなく、書き出すことが大事です!頭の中だけで考えると、大人な理性脳が邪魔をします。
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「そんなことをやりたいのか、子供っぽいぞ」
「そんなことは無理だろ」
「好きなものよりもやるべきことをやれ」
しかし、ただペンに従って書いていくと、理性脳は静かになってきて奥に潜んでいた子供的な感性脳が出てきます。すると、
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「あ、これもやりたい!」
「こんなことできたら、最高だな〜!」
「これワクワクするな〜!」
と思っても見なかったものが不思議とアウトプットとして出てきます。
少しでも気になりましたか?気になったのなら、ぜひやってみてください!
タダで出来ますから!
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これが2つめの「自分の好奇心に素直に行動する」です。
③夢を言葉や絵で”表現”する。
3つめは、夢を言葉や絵で”表現”するです。
さかなクンは、夢を叶えるヒントを著書で教えてくれています。
それは、夢を言葉にしたり、絵に描いたりと”表現する”ということです。
夢は、言葉に出すとかなう気がします。心の中で思っているだけじゃなく、言葉にしたり絵に描いたり、表現することがとても大事な気がするのです。その思いが、夢を現実へと近づけてくれるのだと思います。
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夢を言葉に出したり描いたりと表現すると叶いやすくなるというのは、脳の特性からも正しいと言えます。
脳には、RAS(Reticular Activating System)という機能があります。これは、自分にとって必要な情報だと判断した重要な情報だけを認識し、不要な情報は遮断する機能です。
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例えば、あなたが街に出てお腹が空いてるときは、やたらと色んな飲食店が目に入りませんか?お腹が空いていない時には気づかなかったようなお店に気づいたりと。
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これは「お腹が空いている、何かを食べなさい」という指令が脳で出たことで、自然とご飯に関連する情報が重要と判断され、目から入ってくる情報の中で特にご飯に関するものを拾うようになっているからです。
それでは、この機能は夢を叶える上でどのような役割を果たすのでしょうか?
夢を叶えるには、一定期間の長い道のりを歩むことになります。明日叶えることができるものは夢とは言いませんよね。
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夢が叶うには、自分の努力で出来る積み重ねに加えて、ターニングポイントとなるような人に出会ったり、仕事に巡り合ったり、場所を見つけたりと、数々のセレンディピティ(偶然の幸福)が起こることで達成されます。
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例えば、
あの時、あの話を友達から聞き逃していたら、今の事業アイデアを思いついてなかった。
あの時、ツイッターでその情報を見逃していたら、今のパートナーと出会っていなかった。
あの時、本屋でこの本に出会っていなかったら、今の夢を諦めていた。
このように日常の中のほんの些細なことが、夢が叶うかどうかを大きく作用します。
夢を言葉に出したり、描いたりと表現していると、脳はその夢を重要なことだと認識するので、一瞬であってもRASが働き「夢の達成に必要な情報だ!」と無意識に取得してくれるのです。
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夢を言葉に出したり、描くことは夢の達成に必要な情報を集めるだけではありません。夢を言葉に出したり、描くことで夢が叶って当たり前だという意識が作られます。
この意識(※コンフォートゾーンともいいます)が作られると、夢の達成に必要な行動を自然とやるようになります。すごいですよね。
実際にサッカー選手&実業家の本田圭佑さんは小学校の卒業文集にこのように書いています。
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実際に書いていたように、本田選手はセリアAの超名門ACミランに入団し、エースNo.の10番をつけてプレーをするという夢を叶えました。
これが、夢を言葉や絵で”表現”する力です。
3つめの「夢を言葉や絵で”表現”する。」でした。
④生きがいを感じる仕事を見つけるまでに何度も”挑戦”をする。
4つめは、生きがいを感じる仕事を見つけるまでに何度も”挑戦”をするです。
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さかなクンが、今のような人気者で大学の先生になるまでに、どのような経験をしてきたと思いますか。
順調に何事もなく、今のようになったのでしょうか?
いいえ、実はさかなクンは、今に至るまでに数多くの挑戦をしてきました。
さかなクンの最初の挑戦は、高校生の時のTVチャンピオンへの出場です。
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TVチャンピオンは90年代の人気番組で、いろんなカテゴリの通を集めてそれぞれのチャンピオンを決める大会を開催する番組です。
この中の魚通選手権を見たさかなクンは、
「自分の魚の知識を試したい!」
と自分でハガキを出し、無事に出場することが叶いました。
さかなクンは初出場ながら準優勝と健闘。しかし悔しくて、翌年の開催に備えて猛特訓。その結果、見事優勝し、そこから5連覇を果たします。
(3連覇の時の様子は、こちら)
優勝し、有名にもなり、ここから順風満帆の人生かと思いきやそうではありませんでした。
さかなクンの次の挑戦は、水族館での実習でした。
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高校3年のとき、さかなクンも他の人同様、進路を考えることになりました。
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さかなクンは魚に没頭するあまり、学校の成績があまり良くなく、今では教授も務めている憧れの東京海洋大学には受験することも叶いませんでした。
ただ、「お魚図鑑を作りたいという子供の頃の夢を諦めることはできない!」ということで、水産生物のことを学べる専門学校に進学することにしたのです。
その学校で出会った先生の紹介で、さかなクンは水族館で実習をすることになります。
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「これでお魚をずっと見てられるぞ!♪」
とさかなクンがワクワクしたのも束の間。
早朝からの掃除、餌作り、水質調査、機械の点検などお魚以外のことばかりで、お魚をじっくり見るチャンスがなく、さらに飼育員さんの説明もあまり理解できず、すっころんで餌を撒き散らしたり、大量の餌を一気に水槽の中に入れてしまったりと、失敗続きでした。
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結果、1ヶ月実習する中で、水族館で働く目的が見つけられず、2回目のサンシャイン水族館での実習でもさらに失敗を繰り返しました。
「僕は、水族館で働くことは向いていない」
と、さかなクンは実感したのです。
そこで次に、さかなクンが挑戦した仕事が熱帯魚屋さんです。
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水族館と違って、熱帯魚屋さんでは「お魚を見ていたい!」という欲求を叶えることができました。
しかし、今度は別の問題が発生しました。
それは、「可愛がっているお魚を売らなければいけない」という問題です。
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さかなクンはそれがとても寂しかったようで、働いていた2年間最後まで慣れることはありませんでした。
真面目に働いていたある日、社長からさかなクンにお誘いがありました。
「正社員にならないか?」
この一言がさかなクンの次のSTEPへの引き金となりました。
熱帯魚屋の仕事はやりがいはあったものの、なんか違う気がしたさかなクンは母に相談すると、「そう思うなら、一度しかない人生だからそうしたら良い。」とここでもさかなクンを応援してくれたのです。
この言葉を後押しに、さかなクンはまた1から新たな道を探すことにしたのです。
そこで次に、さかなクンが挑戦した仕事がお寿司屋さんです。
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3度目の挑戦で、今後こそは上手くいくかと思われたお寿司屋さんでの仕事。
しかし、ここでもさかなクンは失敗続きとなります。
どれだけやってもシャリはうまく握れず、皿洗い・甘エビの殻むきばかりをやっていました。
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そんな当時のさかなクンの楽しみといえば、休憩時間に水槽で泳ぐお魚を描くことでした。
「もっと今まで見たことがないようなお魚と出会って、そのお魚さんたちの輝きや感動を絵に描いて残したい!」
という思いをさかなクンは持っていたのです。
ある日、その絵を見た寿司屋の大将が、さかなクンに声をかけたのです。
「うまいね!お店の壁に絵を描いて!時給も上げるからさ。」
さかなクンはその提案にびっくり。
絵を描いてお金をもらうのは人生初めてのことで、体中からフツフツと込み上げるものを感じたそうです。
そこから、さかなクンはその思いに応えようと、真冬の時期に毎日のように絵を夢中で描き続けました。
そして、ついに3ヶ月後、絵が完成!大将もとても喜んでくれました。
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画像引用元:https://www.tfm.co.jp/wonderfuljourney/20201010.html
このお店の壁画は、地元で話題になっていきました。
さかなクンは、自分の書いた絵が褒められて、小学6年生の時に感じた感情を思い出していました。
「これからも絵を描いてそれを見てもらいたい!」
そんな思いがさかなクンに芽生えていました。
これがさかなクンの好きと得意が仕事になった偉大なキッカケとなりました。
ここから、絵を描いてほしいという依頼がたくさん来るようになり、魚に関する知り合いがどんどん増えていったのです!
ここからさかなクンの快進撃が始まります。
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テレビ局から30分のドキュメンタリー番組に取り上げさせてくれないかと連絡がきたり、初の仕事として江ノ島水族館での作品展が決まったり、お魚専門イラストレーターのお仕事がきたりと、どんどん売れっ子になっていきました。
そして、さかなクンの知名度を一気に全国に押し上げたあの番組に出演することになります。
そう、どうぶつ奇想天外です!
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どうぶつ奇想天外は15年半の長きにわたって全国ネットで放送されたTBSの看板番組で、さかなクンはその番組でお魚ナビゲーターに選ばれたのです。
この時に、今やさかなクンの象徴であるハコフグ帽子が誕生するのです!その誕生のいきさつはまたもや自身の前に立ちはだかった壁でした。
さかなクンはそれまで人前で話すのが苦手で、「もう少し元気にお願いします。」とスタッフの方に言われたそうです。
その時に、さかなクンの頭に思い浮かんだのが、ハコフグでした。ブリやマダイにぶつかられても体勢を立て直し、泳ぎ続けているハコフグ姿に感動し、勇気をもらったことを思い出したのです。
そこで、ハコフグの帽子をつくったところ、不思議と魚の魅力が表現できるようになり、スギョイ!ギョギョ!という表現も自然と出るようになったこんなに素晴らしいお魚の世界をみんなにも知ってもらいたい!という気持ちをそのまま伝えられるようになったそうです。
その後の活躍は皆さんの知るところです。この番組がきっかけで、一気にさかなクンの名前は全国区になり、ラジオやイベント、講演など、お魚にまつわるお仕事の幅が、どんどん広がっていきました。気づくと当初描いていたような、自分にしっくりする形でお魚のお仕事ができるようになっていったのです。
これが、4つめの「生きがいを感じる仕事を見つけるまでに何度も”挑戦”をする」です。
⑤”ご縁”を大事にする。
最後5つめは、「”ご縁”を大事にする」です。
さかなクンは、素晴らしいご縁をたくさん結ばれていっています。さかなクンの夢である
①東京海洋大学の先生になること。
②自分の絵で、みんなのためになるお魚の図鑑を作る。
このどちらも素敵なご縁によって叶えられていっています。どうやってこの2つの夢が叶っていったのか?その詳細はこうです。
さかなクンは、テレビに出はじめた頃、たくさんのお魚に出会えるということで千葉県の館山市に引っ越しました。
「地元のお魚さんたちにまずはごあいさつをして仲よくならなくちゃ!」ということで、安房博物館の水族館に行き、地元の魚に何度もご挨拶しにいったそうです。
その行動が夢を叶えるご縁の入り口になりました。何度も水族館を訪れていたことで、水族館の職員さんに可愛がってもらうようになりました。その職員さんのご紹介で、漁師の菊地さんと出会うことに。
「漁は、生きたお魚に出会える貴重な機会!」ということで、1年くらい菊地さんの船に乗せてもらっていたそうです。
そこで東京海洋大学の先生になるキッカケとなる運命の出会いがありました。いつものように朝4時の真っ暗闇の中、バケツを持って船に乗り込むとそこにはメガネをかけたお兄さんがいました。
話をしていると、その方はなんとさかなクンと同い年で東京水産大学(現東京海洋大学)の学生の西迫さんでした。西迫さんにたくさんの質問をするさかなクン。
すると、その熱意に心を動かされた西迫さんが水産大学の研究施設に招待してくれたそうです。そこで、水産大学の先生方とも知り合いになり、交流がスタートしていったそうです。
心からワクワクで生きていると、こういった無理のない良縁が自然と引き寄せられていきますが、さかなクンはその最高の例とも言えます。
結果として、2006年に水産大学の先生の推薦で、さかなクンは東京海洋大学の客員准教授になりました。しかも、その任命式があった場所は、かつてお世話になったサンシャイン水族館でした。
それは、さかなクンの小学生の頃の卒業文集の夢が叶った瞬間でした。
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https://ameblo.jp/moyasshy4/entry-12544045474.html
大学の教壇に初めて立つことで、自分の役割は教えることではなく、お魚の感動を伝えること。それが使命だ!と明確になったそうです。
もう一つの夢である自分の絵で、みんなのためになるお魚の図鑑を作ることもご縁によって叶っていきました。
それは、2002年からずっと連載していた朝日小学生新聞コラム「おしえてさかなクン」がキッカケでした。
たびたび届く読者の声が、ミーボー新聞(小学生の時に作っていた新聞)を読んでくれていたあのころの友達の姿とかさなり、あの新聞がこうしていまにつながっていることに、とても不思議な縁を感じたそうです。
このコラムでの連載をまとめた本ができ、自分の絵でみんなのためになるお魚の図鑑を作ることが叶いました。
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画像引用元:https://www.amazon.co.jp/dp/4062184087/
ご縁を大切にしながら、自分の使命を自覚したさかなクンは更なる活躍を見せていきます。2015年の内閣総理大臣賞受賞や、クニマスの生息確認に貢献したことから東京海洋大学から名誉博士号が授与されました。
お魚を調べて、描いて、感動や魅力を伝える。夢に描いた未来をさかなクンはいつの間にか手にしていたそうです。
これが、5つめの”ご縁”を大事にするです。
まとめ
以上、さかなクンから夢を叶えるための5つポイントを紹介していきました。
①夢を応援してくれる"ドリームサポーター"がいる。
②自分の好奇心に素直に行動する。
③夢を言葉や絵で”表現”する。
④生きがいを感じる仕事を見つけるまでに何度も”挑戦”をする。
⑤”ご縁”を大事にする。
さかなクンは自分の夢が叶ったことについて以下のように分析しています。
なぜ半ば諦めていた夢が叶ったのか?
①好きなことをずっと続けてこれたから。
②それには、家族の応援があった。
③毎日がワクワクでいっぱいだった。調べれば調べるほどに、へえそうだったんだ!おもしろい!と感動や夢が広がって行った。
④好きなことが将来の道につながらなくても、夢中になった経験は無駄にならない。
⑤夢は言葉にしたり絵を描いたり、表現するとかなう。この思いが現実へと近づけてくれる。
ここまで、さかなクンのことを分析していて思ったことがあります。
さかなクンは自身の中にある好奇心、つまりワクワクをずっと大切にして、さかなへの愛が尽きないからこそ、ここまで来れたんだろうなということです。
人はワクワクした時に、ドーパミンが出ます。このドーパミンはワクワクの対象に集中をさせ、そして快感を覚えるように導きます。
さかなクンはこのワクワクに忠実に生きてるからこそ、大人になっても少年のような無邪気さを持って、さかなに接していられるんだろうなと思います。
実際に本の最後の方でも、
「これからも、もっともっとお魚を描いていきたい。たくさんのお魚に出会いたい。ギョギョと感動するお魚(シーラカンスなど)に出会いたい!」
とおっしゃっています。
さらに、ベースとしてさかなへの愛があるので、そこに私たちは深い安心を覚え、さかなクンの魅力に引き込まれていくんだろうなと思います。
このさかなクンの生き方の姿勢から私たちは何を学べるでしょうか。
私たちは大人になる過程で「こうでなければいけない」「こうしなければいけない」という物差しに引っ張られていってしまいます。
例えば、「立派な大人にならなければいけない」「周りの期待に応えなければいけない」「いつまでも子どもでいてはいけない」などです。
「いつまでもさかなさかな言っていないで、しっかりと勉強して立派な大人にならなければいけない」とさかなクンは思っていたら、どうでしょうか。
今のさかなクンはおらず、さかなクンによって幸せになった多くの人も生まれていません。
このことは、社会の価値観に染まりやすい私たちに重要なことを教えてくれています。
「あなたは何にワクワクを覚えますか?」
「そのワクワクの芽を摘もうとしている〜でなければいけない、〜しなくてはいけないという心の鎖は何ですか?」
まずは、この問いを言語化することで、あなたが自然体で豊かに生きられる一歩は始まります。
人間には一人一人、無限の可能性があります。そこには年齢、性別、生まれ、障がいの有無は関係ありません。
ゆえに、あなたにも無限の可能性があります。
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それでは、また別の記事でお会いしましょう!
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