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履歴書コンプレックス

夜、犬の散歩にでたらツンと冬の匂いがしてきゅっと寂しくなって、瞬間的に吊り橋理論に騙されてはいけないと思った。

ここ最近、仕事がパツパツ、パンクすれすれ街道を見切り発車!的な感じでずんずん進んでいて、わたしは余裕をなくすとわかりやすく酒場に吸い寄せられる。

頭と気持ちを緩めるのにアルコールは手っ取り早く、その場のたわいもない適当な会話もちょうどいい。

ただパツパツとはいえ、それがしんどいのかというとその逆で、わたしは今、仕事がわたし史上一番楽しい。

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大学卒業と同時に10年間続けてきた陸上競技を引退し、社会にポイと放り出されてからやりたいことがずっと見つからなかった。

そんなわけで20代は、目の前にある面白そうなこと、興味のあることをとりあえず全部やってみようと思って本当にいろいろやった。

30歳で約6社。デパ地下でサラダの販売、カフェ店員、イベント会社で営業事務、テレビ制作会社でアシスタントプロデューサー、あそびメディアの企画編集、友人が立ち上げた企業のバックオフィス。平行してバーテンやベビーシッター。

…結果、さらにやりたいことがわからなくなった。履歴書は恐ろしく汚い。


そんなわたしをほぼスタンスとポテンシャルで採用!としてくれたのが今の会社。

メインの仕事は子育てメディアの編集ディレクションで、主にタイアップ広告をメインに担当している。業務内容としては、営業チームと連携し企画を考えたり、クライアントへの提案、取材・コンテンツ制作、編集ディレクション、進行スケジュール管理など。

まだまだ発展途上の小さなチームなので一人当たりの担当領域は幅広く、日々くるくる過ごしている。

それでもなんとかやれているのは(本当にやれているのか少々疑問ありだけど…)、これまでの経験があったからだなーと本当にそう思う。履歴書コンプレックスだったけど、無駄だったものなんてひとつもないって今ならそう言える。

バラバラのガラクタでしかなかった点の経験がここへきてやっとつながりつつあって、この感覚は他の何にも代え難い。

これから面白いカタチにしていきたいなーって思う。

ただここで自分への忠告として思うのは、仕事が「忙しい=充実している・やりがいがある」は多分違って、忙しいことでなんとなく求められている仕事をしている気になって、気持ちよくハイな状態にならないようにしたいなってこと。

それから、わたしの仕事のモチベーションとか原動力はかなり人依存なところがあって、いいときは超調子いいが、ちょっとでもほころびるとみるみるどんがらがっしゃん崩れてしまうところがあるので、気をつけないと。

でも、とはいえなー。人依存なところを例えば仕組みでカバーしましょうっていうのも、それはそれで性に合わなくて。

きっとこれからも人に流されながら生きていくんだろうなー。

とまぁ、最後は相変わらず自分に甘々ゆるゆるなわたしなのでした。








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