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周回遅れで理解する脳

 空き家が多い。空き家「問題」と伝えられる。問題なのに新しい家がどんどん建っていておかしいと思っている。古い空き家の行く末は解体なのだろうか。手を入れて使える建物もあるけれど全てが日の目を見るわけではあるまい。だから、住宅は余っているのにどうして新たに家を建てるのかと全く理解できなかった。もちろん綺麗だし入居するなら中古住宅より新築住宅の方がいいに決まっている。

  ずっと疑問だった。でも、空き家が多い事を問題だと言いながら新たな住宅を建築するのは防災上の理由があるからだとようやく分かった。耐震性、それから気候変動に由来すると考えられる内陸浸水などに対応するには空き家のほとんどは不適合な建物だと言う事なのだ。ぼんやり者な私は周回遅れでようやく理解した。そうやって街は生まれ変わるのだ。

 一方で、使えるものは使う精神はどこまで譲歩していいのだろう。技術は進歩しているけれど、リフォームすれば安全なのだろうか。本当は壊して新しいものを作ったほうが有益に違いない。
 街は凸凹になってどこに向かうのだろう。

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