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煙を吐く。

僕はタバコを辞めた。
最後の一本から1ヶ月以上が経過をし、
僕の体(脳内?)はニコチンを求めなくなった。

体が軽い。
財布から出ていくお金の量が顕著に減った。
荷物が軽くなった。
眠りが深くなった。
健康を意識するようになった。
良いことづくめの禁煙。

辞めてよかったと実感している。
だけれど、僕の身体は
大きな仕事を終えた後、美しい景色を見た時など
無意識にズボンのポケットを弄|《まさぐ》っていることがある。
体はまだ、覚えているのだろう。


どうして今まで辞められなかったのに、
突然辞めることができたの?


まず、辞めれた一番の理由は娘が産まれたことがきっかけ。

僕は嫁さんに対して、産まれたら必ず辞めると結婚前に宣言をしていた。
今まで辞めることが出来なかったくせに、
なぜだか不思議と自信があった。
僕は辞めるんだ。



禁煙1日目。
何をするにしても集中ができない。
すぐにタバコのことを考えてしまう自分がいる。

朝はまだ良かった。
昼から夜。
時間が経つほどに苦しくなる時間が増えた。
次第に体に力が入らなくなり、
猛烈な睡魔と頭痛が襲う。

結局我慢できなくなり、
最寄りのコンビニで梅干しを大量購入。

塩分に塗れた一晩を過ごした。


禁煙5日目

少しだけ楽になってきた。
考え事ができるようになった。

今までは何を考え、イメージしても結局
タバコに行き着いていた。
大きな進歩だ。

この日は友人と飲みの予定があり、
隣の席でタバコをプカプカと蒸している。

何も感じない。

しかし、2時間後。
猛烈な頭痛と睡魔が僕を襲う。
しんどい…!
苦しい…!

副流煙で中途半端にニコチンが入ったのが悪かったか。
僕はその場を逃げ出してしまった。


禁煙1ヶ月。

ようやくここまで来れた。

僕はもう一度タバコを手にしてしまうのでは無いだろうか?
そんな自らに対する疑惑が微塵も無くなった。

禁煙成功と言っていいと感じた。

今までの僕はどこに行っても灰皿を探していた。
その視線は、どこか不思議と陽の当たらない
路地裏を見ていることが多かった。

もうそんな必要は無い。

太陽を沢山浴びて、トレーニングで体を動かして、
野菜を沢山食べる。

娘にとってかっこいい父になる第一歩。

娘が大人になった時に、
私の為にタバコをやめてくれたお父さんって認識してくれたら嬉しいな。

それと、
ずっと辞めたいと思っていたタバコを辞めさせてくれてありがとう。
僕も一つ成長することができたよ。


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