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被災地から被災地への米送り

遡ること10月。
西日本豪雨被災地へ我らが被災地からエールを送ろうと始まったこの企画。


ついに先日2月4日〜5日、第3回目の岡山遠征を終え
全ての新米と寄付金が底をつき完了することができた。

大鶴の新米を被災地へ送る大作戦
内容:大鶴地区の住民から新米or寄付金を募り
集まった物資を被災地である岡山県真備町内の仮設団地へ届けるという恩送り企画。

今回たくさんの方のご協力のおかげで企画を完了することができました。
寄付をしてくださった方、実際に岡山県まで運んでくださった方、車両の提供等ご協力いただいた企業の皆様、本当にありがとうございました。

僕は今回の企画を通して感じることが多々あったので、今日はそれを簡単にまとめてみたいと思います。

愛媛県宇和島市にて

この企画の発端は大鶴地区の被災者と共に、愛媛県宇和島市の被災地へボランティアへ行ったことに始まる。
我々が参加した宇和島市のとある地区には土砂崩れが多数散見され、河川沿いにはおぞましい量の土砂が堆積していた。

依頼主のおっつぁんはぶっきらぼうな顔をしていて、僕たちに軽くお辞儀をしそのまま瓦礫が流入した自宅の片付けを再開した。
僕らはそんな彼に気の毒で何も声をかけることができなかった。

昨年、家を水害で流された参加者が心痛な面持ちで、おっつぁんを見ていた…。

同じ痛みを持つものとして

家屋内の瓦礫を少しずつ片付ける。
この時の季節は夏真っ只中。
作業中は汗が止まらず、少しでも水分補給を忘れると大変なことになってしまうほどの暑さだった。

そして、作業終了の時間がやってきた。

家主が再び、僕らの前に現れお辞儀とお礼の挨拶をした。

(この家主は今まで何回頭を下げてきたのだろう…。)
到底、数回のボランティア投入で作業が完了するとは思えなかった。

「あの…私も昨年の水害で家を流されたものなのですが…。」

一人の参加者が突然声をあげた。

「色々大変なことがあるとは思いますが、私は一年が経過をしてようやく笑うことができるようになりました。お互い頑張りましょう。」 

彼なりの優しい気遣いだった。

「あぁ…!そうだったのですか!?またしっかり家を直して、私の作ったみかんを送ります!」
家主が驚いた表情を見せたかと思いきや、とても素敵な笑顔を見せてくれた。

二人はその後も語り合っていた。
心が開いた瞬間だった。


被災者は被災者を救うのではないだろうか?
愛媛から帰宅し僕は考えた。

出来るだけ、たくさんの被災住民に関わってもらいながら
西日本豪雨被災地へ支援活動ができないだろうか?

様々な人と協議を重ね誕生したのが、新米を送るプロジェクトだった。
大鶴の作付け面積は災害の影響で例年の6割ほどだったが、味は福岡の県北から購入者が後を絶たないほどのお墨付き。

やるしかない。
もしかしたら僕は、被災者と被災地支援をするなんてと批判をされるかもしれない。
なんてことも頭をよぎったけれど、僕はいつも彼らとコミュニケーションをとっており、彼らが何らかの形で力になれればと考えていることを僕は知っていた。

↑愛媛県宇和島市は美しい海、癒しをくれる山々、素敵な青空が拝める素敵スポット!住民も優しい人が多い印象。みかんもマジで美味いからオススメだよ♩

新米プロジェクトの発足

約2ヶ月間新米・寄付金の募集をしたところ
当初の予想より多くの物資が収集できた。
さらに、日頃からお世話になっていた、グリーンコープからハイエースを貸していただけるという声をいただいたことで、行ける回数は1回から3回に増やすことができた。

そして、いざ運ぶ!という段階になった時には、「俺が一緒に運んでやる!」
と、気持ちのある地域住民の方が毎度現れてくれた。

3回運んでみて

3回とも岡山県倉敷市真備町市場仮設団地へ運ばせていただいたのだけれど、3回目ともなると流石に覚えていてくださる方も多く、入居者の笑顔が印象的だった。

さらに、参加者からも「人の役に立つって暖かいね。」という言葉をいただいたり、
時間が経過をした第一陣参加者からは、さらに深い考えを持つようになることが分かった。

他の被災地に思いを馳せることで、自分の被災地にさらなる思いを馳せる

これから大鶴地区はどのように復興していくのか考えるだけで、ワクワクするようになった。

これから

とりあえず、僕はこれから報告書と収支報告を持って、寄付者全軒を手渡しで配布することにしている。
その後、報告会を開催し大鶴地区を今後どのように復興していくか議論できる場にしたいと考えている。

災害を風化させないためには、新しい企画を打ち続けることが大切だし、
僕がもしいなくても、それが続いていくシステム作りを心がけていこうと思う。

今度、この企画について大分県知事から県内の自治会長へ話があるらしい。
何らかのモデルケースになってくれれば、僕は幸せだと思う。

災害に負けるな!!


サポートはコーヒー代にします( ^ω^ )