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日記 2024/7/30 昨夜と昼寝

メガニウムのように思われたいのだ、と力説していた昨夜の自分を思い出して、メガニウムが自分にとってそんなに大切で思い入れのあるポケモンだったのかと、自分のよくわからない語彙と情緒を抱きしめた。

塩素の匂いがする部屋で布団に沈もうとする。一睡もできなかった日の昼寝。結局この昼寝もあまりうまくいかなかった。部屋の清掃が入って、洗面所からプールの匂いが漂っている。プールの底が柔らかかったらこんなふうだろうか。プールの底で昼寝をする。新しいシーツの冷たさと水の冷たさと、想像して、やけに落ち着かないでいる。

この日記を書いたらチャミチャムの「憶えてるのは言葉じゃなくて」を見返そうかと思う。一年前の一人芝居。元恋人への未練がましいラブレター演劇。人に振り回されて、振り回されたのを免罪符にして暴言吐いたり泣き喚いたり、結局そのすべてを演劇にしているのだから暴力的なのはよっぽど私であった。また別の、昔の恋人が京都にいるのを知って、偶然街ですれ違わないかときょろきょろしてしまう自分を馬鹿みたいだと思える日と、それでも話したいと思う日と、繰り返す。あんなにお互いのことを知っていた人、一緒に上京を決めた人と、別れた後に一切会えなくなったこと、意味がわからなすぎる。どうしてもう会ってはいけないってなるんだろう。言葉を交わした数だけ、代替の効かない財産を積み重ねているのと同じで、その人と話す時にしか存在しない言語があったはずなのに、今はもうその言葉で話せない。

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