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「コンセプト」とは

ふだん使ってはいるけど、本来の意味をしっかり理解していないかもしれないので、あらためて「コンセプト」とは何かを調べてみました。
わたしの学んだ備忘録です。

Concept
音節:con・cept    
発音記号・読み方:kάnsept(米国英語), kˈɔnsept(英国英語)
〔名詞〕
 (例から導かれる)概念、観念
 (心に抱く)考え、意見◆【同】conception
 (基本的な)理解、把握
 (製品などの)構想、コンセプト
〔他動〕
 (~を)考え出す          <英辞郎 on the Webより引用>

コンセプトの語源

ラテン語の「concipere」が語源。
【con】が”しっかりと”という意味で、【cipere】が”捕らえる”という意味。

コンセプトの定義

【concept】をそのまま直訳すると”概念”となって、それをもっと教科書的に表現すると「物事の根本(本質)を表現した言語でありその考え」となる。
抽象的な表現でわかりにくいし、これではどうやってコンセプトを作ればいいのか分かりにくい。もっと分かりやすくて、それを聞いただけでイメージできる表現の方が断然いい。

ちまたにあるブランドや製品が持つコンセプトを見てみると”概念”と”実体”が組み合わされたもので、そのものの価値を一瞬で伝える事ができる言語であることが分かる。

「テーマ」との違い

コンセプトに似たものにテーマがある。
混同して使っているかもしれないけど、この2つは明らかに違うものである。
もともとはどちらも英語で、上で示したとおり【concept】は”概念”である。一方【Thema】は”主題”と翻訳される。

主題というとまたまた分かりにくいので別の言い方としては、”企画の前提”であったり”企画の概要”であったりする。
使われ方としては「今回の展示会のテーマは環境保護です」などで、その主題に合わせた作品が展示されているというのが伝わる。
そしてテーマには、もう一つの使われ方があって「今日の会議のテーマは売上拡大についてです」というような概要を示すこともある。

コンセプトとテーマは、よく似ているようで全く違う意味として存在しているので、使い方を間違えるとちょっと恥ずかしい思いをするとになる。気をつけよう。

なぜ、コンセプトは必要なのか?

上で記したように、コンセプトとはその価値を端的に表現した言語という役割を担っているので、コンセプトがバチっと決まれば、企画を立てやすい上に顧客が直感的にその商品を理解することができる効果がある。

もしコンセプトがないとただの実体そのものしか相手には伝わらず、その価値を理解してもらうことができないままになってしまうことがある。
概念と実体を表現したコンセプトがあれば、価値の想像がしやすくなって顧客の感情を揺さぶることも可能になる。
価値がイメージできない商品は、価格訴求しかできなくなり、価格訴求だけではいずれ立ち行かなくなる。しっかり価値をイメージできるコンセプトを作ってみよう。

事例の紹介

ダイソン・・・吸引力が変わらない、ただ一つの掃除機
【概念】吸引力が変わらない
【概念】世の中にはいまだにない
【実体】掃除機
iPod・・・1000曲をポケットに入て持ちはこべるMP3プレーヤー
【概念】1000曲を保存可能
【概念】持ちはこべる
【実体】MP3プレーヤー
ザ・ボディショップ・・・動物実験を行わない環境に優しい天然化粧品
【概念】動物実験はしない
【概念】環境にやさしい天然由来
【実体】化粧品
俺のフレンチ・・・星付きレストランのシェフの高級フレンチの味を低価格で
【概念】腕の良いシェフ
【概念】高級フレンチの味
【概念】低価格
【実体】レストラン
カーブス・・・女性だけの30分健康体操教室
【概念】女性専用
【概念】短時間→忙しいあなたに
【実体】体操教室

まとめです

自分たちのサービスや商品を届けるために、まずは多くの人に自分たちの存在を知ってもらう必要がある。広告宣伝はその手段で、効率よく効果的に広告することを考えるのに時間を費やしているけど、もっと先にしなければいけないのがコンセプトを固めること。
伝えたい人にしっかり伝わっていないのは、広告が足りないのではなくコンセプトがしっかりしていないのかもしれない。
もう一度見直してみよう!

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