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絵本 かないくん
言わずもがな、一時期話題となった絵本ですね。
たまに読み返すうちの一冊です。
かないくんとおじいさん、そして孫である私。
印象的なのが、「始まった」と思った という一文です。
何が始まったのか、かは、はっきりとわからないんですよね。
ただ、
生は確かな始まりであると同時に、死も確かに始まりでもある。
裏を返せば、死は確かな終わりであると同時に、生も確かに終わりでもある。
どちらも大きな節目だと言えるかな、と思うのです。
子供を産んでから2年と8ヶ月で母を亡くし、始まりと終わり、終わりと始まり、が、もうごっちゃになった数年でしたが、少し落ち着いた今だからこそ、読み返して、女の子の言い表せない感情と同じ感情を持っている自分がいることを、確かに感じています。
それはなんとも言葉にはし難いもので、まだできそうにありません。
この絵本をまた読み返すとき、言葉にできる時がくるでしょうか。
その時、また、書けたらと思います。
おじいちゃんがその先は死んだら描ける、といったように、それを言葉に言い表せる頃には人生を終えているかもしれません。
そんな言い表せないなにかが生きている人生においてあるんだ、というもどかしさと喜びも含む人としての不完全さ。
そんなことを感じさせてくれる絵本かな、と思います。
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