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夏のむくみは万病の元 ①薬膳茶で予防! 

夏本番です。窓の外から蝉の声が聞こえます。
最近はあぶら蝉が少なくなったと聞きますが、ここではあぶら蝉がまだまださかんに鳴いている夏真っ盛りです。

さて、夏といえは、気を付けるべき五臓は、「心と脾」。

心については前回、不眠のところで触れましたので、今日は「脾」の機能低下が夏に起こりやすく、その結果「むくみ(浮腫)」という症状を引き起こす、というお話をします。

「脾」の主な働きは食べたものを消化吸収して全身に栄養を巡らせることです。
「脾」は湿気が苦手。湿度が高い日本の夏は「脾」にダメージを与えます。
湿気に加え、熱中症にならないようにと飲む冷たい飲み物、がさらに「脾」を痛めます。

「脾」の主な働きである消化機能が落ちると、水や飲食物の水分代謝が悪くなり、余分な水が皮膚の下にたまり、むくみ(浮腫)となります。


重だるい・疲労感は「むくみ」が原因かも?

みくみの自覚症状としては、ふくらはぎに靴下の跡がつく、足がふくらんで靴がきつくなる、重だるい、疲労感がある、顔がむくむ、目が腫れぼったいなど。
重だるい、疲れている、やる気がない~~ などというときに、むくみという余分な水が停滞しているからだ、と考える人は少ないかもしれませんね。

ここでは、❝ 病名がつく前に、薬膳茶や漢方で予防しましょう!❞

という考えで、皆様に向けて文章を書いておりますが、実はこの「むくみ」は、病気の入り口サインという場合が多くあります。

むくみが症状となる病気・・・腎臓病、心臓病、甲状腺の病気、膀胱、前立腺の病気 等。

五臓の機能が低下すると、水の代謝は悪くなります。
「以前より、顔がむくんできたようだ。」「下半身がむくむ」というようになってきたら、加齢のせい、とあきらめずに、病名がつく前に、予防を始めましょう。

むくみを誘発する事

むくみがない身体にするためには以下のことに気をつけてください。

×胃がちゃぽんちゃぽんするくらい水分を取っている
私はお茶をはじめ、飲み物が好きなので、お腹がちゃぽんちゃぽんすることがよくあります。これは水の消化吸収能力以上に飲みすぎています。
脾(胃腸)は水分が多いと働きが悪くなります。
又は、脾の働きが落ちているために、水分の消化も遅れます。脾の養生が必要です。

×汗をかかない環境、生活をしている
冷房の効いた空間でデスクワークをしている、暑いから運動を控えている方、意外と多いかもしれませんが、汗として水を外に排出することでむくみも防ぐことになります。
じんわりでもよいので汗を出すくらいの運動は一日一回はした方がよいです。運動が無理な方は、お風呂に入って汗をかくのも良いです。

×加工食品をよく食べる
コンビニ食やスーパーのお惣菜をよく食べる方は、知らないうちに塩分を取りすぎています。
身体は塩分濃度を一定に保とうとする働きがありますから、塩分濃度をうすめるため水を身体に溜めこもうとします。

×ホルモンバランスが崩れている、又は更年期
ホルモンバランスが崩れると、自律神経が乱れ、血の循環が悪くなります。これに連動してリンパ(水)の流れも一緒に悪くなり、むくみ症状になります。

余分な水分は、老廃物を蓄積し、血液の循環低下し、 その結果、むくみや冷え、肩こりや疲れを引き起こす

むくみが蓄積されると、体のあちらこちらに溜まって、血流を阻害したり、冷えを引き起こしたりします。特に水は重力によって下半身にたまりますから、下半身に冷えを感じ、下半身特有の病気になりやすくなります。

むくみを感じたら、まずは『地膚子』『南蛮毛』『ヨクイニン』!

大抵の、薬膳茶素材は、利尿作用がありますが、特に夏の盛りにおすすめの薬膳茶が地膚子南蛮毛、ヨクイニンです。

地膚子:ほうきぎの果実で、とんぶりという名前で食べる地方があります。
    味は苦い方に分類されていますが、飲みつらいというほどの苦さで
    はないです。身体を冷やす効果もあるので、夏にはおすすめです。
    昔から、排尿痛があるような膀胱炎のときには地膚子を煮出した液
    で患部を洗って治療していました。外用は皮膚の痒みにも効きま
    す。
    外用液:20gを400㏄の水で煮だし、冷まして皮膚を洗う。
    漢方の古典では地膚子について「久しく服用すれば、耳目を聡明
    にし、身体を軽くし、老いによる衰えを防ぐ」
という文章が残って
    います。エイジングケアとしても強い味方の薬膳茶素材ですね。
    

南蛮毛:「利水消腫」:水を流して腫瘍を取り除くための生薬として使われ
    ています。胸水、腹水の改善、黄疸、胆石、腎結石を消す。糖尿病
    の改善にも効果があります。 

ヨクイニン:香ばしく、穀物の味がします。はとむぎとして食べている方
    も多いと思います。
    ヨクイニンは本当に多くの効能があって、女性がいつも気になるお
    肌を正常にしてくれるだけでなく、体の内側をお掃除して代謝アッ
    プしてくれます。
    むくみが原因の、肌や経絡の痺れ(痺症)を改善します。慢性の神
    経痛がある方はぜひ試してみてください。
    皮膚、喉、呼吸器系の感染症、にきび、吹き出物、イボ、慢性の下
    痢、尿の排出を促進する効果、むくみ、脚気(かっけ、腎臓、膀胱 
    結石 などの改善も期待できます。
    余分な水分や便の排出を促進し、毒素を排出するデトックス効果が
    大きいのです。

    ヨクイニンの成分コイクセラノイドには、新陳代謝を促進する働き
    があるため、肌の細胞の生まれ変わりを促進体内の老廃物を排出
   (抗腫瘍作用)することがわかっており、長い間東洋医学では治療目
    的で使われてきました。
    内側からの美肌を目指す方は、必ず結果を出しますので、ぜひ手軽
    なお茶として取り入れてください。

まだあるハトムギ(ヨクイニン)の力!

肥満予防!
ハトムギには、脂肪の代謝を促進する成分が含まれていて、これが肥満を抑制するはたらきがあることがわかっています。
またアレルギー抑制効果、糖尿病を予防するはたらきも報告されています。
   
はとむぎについては、たくさんの嬉しい研究結果が出ていますので、改めて報告させていただきたいと思っています。

          
この他にも、むくみを予防するために有効なお茶があります。

なつめ:脾の養生 

桂皮:冷えの改善で排尿を促す 消化不良の健胃

杜仲茶:腎の養生で水の代謝を上げる


夏のむくみは万病の元 ②漢方薬で予防しましょう! は次に続きます。

今回のお話はSpotifyのポッドキャストでも配信しています。
よろしかったら聞いてください♪


むくみを改善する、薬膳茶はベイスショップで販売しています。
特に、はとむぎ(ヨクイニン)ベースにしたお茶は、手軽に美味しいお茶として飲めますのでおすすめです!



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