run for survive
天井のスピーカーからサイレンが鳴り響く。
同室の男たちがのそのそと起き上がるのと同調するように、私も体を起こした。
スーツにサングラス、そしてマスク。支給された黒づくめの服に手早く着替えると同時に、備え付けられた小窓から人数分のパン、パックの牛乳が投げ込まれる。
毎日毎日、代わり映えのない食事。
これから始まる肉体労働を思うと、もう少しボリュームがあっても良さそうなものだが、文句を言うものはいない。
スーツに落ちたパン屑を払い、部屋を出た。
宿舎の外には、真っ黒いマイクロ