見出し画像

アンチ鬼滅の刃

はじめに

巷で鬼滅の刃が流行りまくっている。劇場版の無限列車編は、早くも興行収入100億円を突破した。
一方、自分はアニメ1期を見たが、そこまでハマらなかった側である。映画もいつかAmazonプライムでたら見ようと思う。
今回は、そんな僕の視点から、鬼滅の刃がヒットした理由と、僕がハマらなかった点を語ろうと思う。

+王道ストーリー

鬼滅の刃の最大の魅力は王道かつわかりやすいストーリーだと思う。「人間」vs「鬼」という対立、一貫したラスボスである鬼舞辻無惨という存在は、ストーリーを読む上で非常に理解しやすい。
加えて、炎、水、雷などのわかりやすい技の演出により、迫力を感じながらもスラスラと読み進めることができる。そのため、難解なストーリーに頭を悩ませることなく、キャラの心情を感じることができるため、炭治郎の心情などに心打たれることが多いのではないだろうか。
本来のジャンプ世代だけでなく、主婦層や子供にもウケているのは、誰でも理解しやすい内容であることが少なからず関係していると思う。

+キャラの魅力

次にあげるのはキャラの豊富さだ。炭治郎や禰豆子はもちろん、善逸や伊之助、柱などの、個性的なキャラが揃っている。
かっこいいのはもちろん、どこか可愛らしい要素も含んでいるので、女性目線からしても感情移入しやすいのではないだろうか。そして、女性は周りの風潮に乗りがちなので、たちまち鬼滅の女性人気が広まったのではないかと思う。
もちろん、人間側だけでなく、鬼側にもバックグラウンドがあり、それぞれの魅力がある。いわゆるモブキャラの少なさも要因としてあるだろう。
個人的には、善逸の霹靂一閃が一番かっこよかった。(アニメの画力えぐい)

+ハイクオリティのアニメ

鬼滅人気の発端はアニメ化にあると言ってもいいだろう。正直、それまでは目立っていた印象はない。
ただ、このアニメのクオリティか非常に高い。劇場版レベルの画力に、かっこいい主題歌(紅蓮華)など、アニメを見てハマった人も多いのではないだろうか。
さらには、そのアニメは様々なサブスクで見ることができる。ネトフリやhulu、Amazonプライムでも視聴できるとなると、殆どの人が気軽に見ることができる。見るまでのハードルが低いというのも重要である。

+コロナ禍

ここまで見ると、鬼滅が人気な点がわかると思う。ただ、この異常な興行収入には、コロナ禍という特殊な状況があると感じる。
まずは、おうち時間の増加である。外出できず、家での時間が多くなり、サブスクで映画をたくさん見たという人も多いと思う。その影響により、鬼滅の刃を見始めたという人も多いだろう。
加えて、上映映画の種類の少なさである。一時期は映画館が閉鎖、いくつかの作品は配信上映となった。その結果、視聴者が一気に人気作に集中することになった。さらには、現在鬼滅の刃は1日20回近く上映されており、文字通りいつでも鑑賞することができる。これらの状況が鬼滅人気に拍車をかけたのは間違いないと思う。

ヒットした理由まとめ

以上をまとめると、鬼滅の刃の人気には
①わかりやすい王道ストーリー
②個性あふれるキャラ
③ハイクオリティなアニメと主題歌
④コロナ禍という特殊な状況 
が挙げられると思う。一方で、この後は個人的にハマらなかった点について語ろうと思う。

−単調なストーリー(既視感)

先程はプラスな点で挙げたが、ストーリーの単調さはマイナス点にもなると思う。というのも、ジャンプを読んだことない人からすれば新鮮味があるが、逆にジャンプを読んでいた人からすれば、ありきたりな設定に感じるからだ。体感的にも、若い男性人気はそれほど高くないように感じている。
事実、アニメ化まで話題にならなかったのは、ジャンプを読む世代にうまくマッチしなかったからではないだろうか。アニメ化により多くの人の目に触れたことで、ここまで爆発的にヒットしたのだと思う。
ただ、個人的には伏線が張り巡らされ、裏のストーリーを考えながら読み進められるようなストーリーが好きなので、伏線がなく、淡々と進む鬼滅の刃にはハマらなかったのかもしれない。

−主人公補正

正直、主人公補正が強すぎだと思った笑
強敵と戦い、柱が死ぬこともある。そのことにショックを受けることもあるだろう。ただ、炭治郎、善逸、伊之助は絶対に死なない。そんな予感がしてしまい、意外性がないなと感じてしまった。
そもそも、なぜ禰豆子は鬼になったのに理性を保っているのか、あれほど1話では人間味溢れていたのに、修行するだけで鬼殺隊になれてしまうのかなど、個人的に違和感があった。ただ、そんな設定が甘い漫画など山ほどあるので、気にしたら良くないのはわかっている…

−騒がれすぎた

爆発的なヒットを見ると、やはりそれだけ期待してしまう。絶対に面白いと思いながら見始めてしまった分、いまいち没頭できなかった時に騙されてしまった感があったことは否めない。
過剰な期待値に対しては低かったと感じた人は僕以外にもいたと信じたい。

まとめ

ここまで鬼滅の刃のヒット理由考察と個人的な意見を述べてきたが、客観的にここまでヒットしたことはすごいと感じている。この記事はあくまで意見に過ぎないので、ファンの方もテキトーに受け流す程度にして欲しい。
気になっているのは、日本の歴代興行収入1位である、千と千尋の神隠しの306億円を抜くかどうかである。現在の勢いでいけば、その可能性は十分にあると思う。君の名はですら越えられなかったこの壁を越えられるのか非常にたのしみである。
一方で、宮崎駿ブランドがあったにせよ、SNSもなく、アニメの続きでもなく、単体で300億円を超えた千と千尋の神隠しの異常さを改めて実感した。まじですごい。