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みんなで「おいしいねえ」と言えるひとさら|今週のひとさら#10

この日最後に来てくれたある4人家族。先日5分だけ出演したJ-WAVEの番組を聴いてくれていたお父さんが予約をしてくれた。

事前アンケートはお父さん・お母さん・10代の娘さん・息子さんがそれぞれ回答してくれていた。娘さんがアンケートで「この日は両親の結婚記念日で、父の誕生日でもあるので、家族で楽しく過ごせたらうれしい♡」と書いてくれていたので、この日はダブル記念日をお祝いするのにふさわしいひとさらにしようと心に決めた。お誕生日だというお父さんはカレーが好きで、スパイスを使ったお料理が食べたいとリクエストをくれたので、私の一番得意な茄子のスパイスカリー、そしてスパイスで和えた焼き柿、シナモンが効いた栗とかぼちゃのサラダ(栗の皮むきも特別な日なので頑張った!笑)をつくった。お母さんからは「これから子どもたちが社会に出たら、なかなかみんなで揃って外食しにくくなると思うので、みんなで「おいしいねえ」と言えるような時間を過ごせたらうれしい」とアンケートに書いてくれていた。食べたいものには「おなかにやさしいもの」とあったので、みんなでたのしめるようにカレーは辛みを抑えたものとスパイシーなものをつくった。さらに、息子さんは、好きなものはお米!娘さんは、炊き込みご飯がお好きで、具沢山のスープが飲みたいと書いてあったので、みんなが「おいしいねえ」と味わっている様子がイメージできる、ほくほく具沢山のほうとう風味噌汁と、きのこモリモリの炊き込みご飯をつくった。ひとさらカードには、お父さんのカードの裏に「Happy Birthday! and...」お母さんのカードの裏に「Happy Wedding Anniversary!」のメッセージをこっそり添えておいた。

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ひとさらをお出しして、こんな理由でみなさんの要素がひとさらに入っていますと説明したとき、ご家族が心から喜んでくれているのがその笑顔からぱあぁっ!と伝わってきた。そして、食べている途中でカードの裏のメッセージに気づいてくれたお母さんは少し涙目になっているようだった。何度も「ありがとうございます」と言ってもらえて、私も釣られて、泣きそうになってしまった。

「J-WAVEでりささんのお話を聞いて、本当にそうだなって思って妻に話して予約したんです」とお父さんは話してくれた。毎日忙しく追われるように働いていると、自分自身に余裕がなくてベクトルがどんどん内向きになって、自分以外の誰かをどうやってハッピーにしようか?と思いを馳せることが難しくなる。でもちょっと心に余裕ができて、どうやってあの人を喜ばせようって考えられたとき、とってもハッピーな気持ちになる。だからこそ、ごゆるりではまず、みんなが自分自身を大切に、自分自身にやさしくなれる時間を持ってほしいと思っている。

ひとさらと食後のデザートを食べ終わってお帰りになる前に、家族揃ってわたしたちのために食器をカウンターまで笑顔で運んできてくれた。ただただありがたいなと想うのと同時に、ごゆるりで作っていきたい世界をこの家族が体現してくれているように思えた。

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ごゆるりをやっていて本当に良かったなあと思う。それは、こうやって一緒に「ごゆるり」してくれるゲストたちがいるからこそだなあと、改めておもった日曜日。

いただいたサポートは今後のごゆるり活動に活用させていただきます。