30代、エンディングノート(遺言)を書いてみる。
きっかけ
私の母は、40歳を過ぎた頃から、もしもの時の準備をしていました。ときどき私を寝室に呼んでは、自分に万が一のことがあったらこの手紙を開けなさい、戸棚の鍵はここに隠してあるからね、と言っていました。そのときは、いつもの心配性がまた始まったよ…と思いながら、ハイハイと受け流して聞いていたのですが、それから十数年後、50代半ばで母は亡くなりました。
病院で亡くなった母を実家に連れてもどり、枕飾りなどの準備を終えたあと、葬儀の相談をする家族や親せきの輪からはなれて、私は例の隠し場所にむかいました。生前言われたとおり鍵を取り出し、厳封された手紙をはじめて開けました。そこには、自分の葬儀に関すること、財産のリスト、相続方法など、必要なことがシンプルに書かれていました。遺影として使う写真まで、自分で選んで入れてくれていました。家族の元に戻り、手紙のことを伝えると、皆が絶句し、涙を流しました。母は、手紙の存在を、他の誰にも話していなかったのです。
この手紙のおかげで、重要なことはすべて母の考えどおりに進めることができました。これを遺すことが、どれほど優しさにあふれた行為であるかを身をもって知ったのです。私も何歳まで生きられるかわからないけれど、年齢に関わらず自分の最期を意識して生きよう、母と同じようにエンディングノートを遺そうと、このとき切に思ったのでした。
エンディングノートとは?どれを使う?
まず、エンディングノートは、遺言とイコールではありません。遺言よりもカジュアルで、法的拘束力も持たないけれど、故人の生前の意思を伝えるものとして位置付けられています。今回、実際に書いてみようと思いネットでいろいろ調べた結果、本屋さんなどに売られている市販のエンディングノート(コクヨとか)と、ネット上で無料ダウンロードできるものがあることがわかりました。とりあえず今回は初回だし、今後修正したり加筆したりすることを考えて、以下のものをアレンジして使用してみました。
エンディング・ノート - 終の流儀 shuukatu-dp ページ!
エンディングノート - Office スタイル カタログ - Microsoft Office
若者に必要なのは、インターネット関連の項目!
いろいろ見ていると、
自分史を書く項目
財産のリスト
親戚や友人など残された人へのメッセージ
などがありましたが、正直これはいらない。もっと年をとったら、自分史書きたくなったり、資産が増えてリスト化しなきゃいけなくなったりするのかもしれませんが、30代独身としては、現段階で資産はほとんどないし、文章でメッセージをえんえんと遺すのって、なんか重たいかんじ。遺された人が、淡々と手続きできるようなエンディングノートを目指したい。むしろ欲しい項目は、
インターネット関連のパスワードのリスト
個人ブログ等のアカウントのリスト
預金口座(ネットバンキング含む)のリスト
保険関係のリスト
友人知人のリスト
とかです。これらは、もやは自分以外には誰も把握していない情報。ネットでは、いろんなサイトでパスワードや個人情報を登録しているから、万が一のときは削除してもらわなきゃいけない。預金口座や保険はもちろん、交友関係に至っては、実家の親が知るのはせいぜい高校の同級生まで。現在親交のある人の多くは、大学以降に知り合った人たちです。
そうして書き始めてみると、長く使っていなかったショッピングサイトの登録を見つけたり、少額の預金口座がいくつか出てきたりして、いろいろ整理する必要が出てきます。これは、だいぶ時間がかかりそうです。これから年末まで、少しずつ書き加えていこうと思います。いずれは、自分に合う項目だけを集めて、自分なりのノートが作れるようになるといいのかな、と思います。
※画像https://unsplash.com/
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