ちきりん『マーケット感覚を身につけよう』② 第二章辺り
どうも、こんにちは。ちゃいです。
最近本を読む時間がなかなか取れません。大学の卒論のリサーチもあるので、可処分時間が奪われますよね。
ここ最近同い年の友達の多くがキャンプにハマってるんですけど、いまってキャンプブームなんでしょうか。
キャンプって、コストも時間も人力もかかるけど、一定の労力さえ支払えば習熟度に差がつきづらい、ある意味では市場のニーズにフィットしたアクティビティなのかもしれませんね。大体2、3日で完結するアクティビティですし。
さて、今日も『マーケット感覚を身につけよう』を読みました。
第二章
以前は「社会が市場化していく中で、単一のレギュレーションが寡占状態になる」といったことを書きました。
今回は、需要と供給のバランスの変化についてです。
いま、各分野で需要と供給のバランスが変化しています。いくつかの例をちきりんはあげています。たとえば、博士号取得者の例。
現在、博士号取得者はワーキングプアとほぼ同等の社会的身分だと考えられています。高度専門職にあたるだけの能力を持っている彼らですが、90年代以降、大学院の重点化政策が行われ、需要に対して供給が上回ってしまったからです。
他にも、弁護士も同様です。街中に溢れる過払い返金は、弁護士の営業広告のようなものです。彼らもまた、需要に対して供給が溢れつつあり、以前同様に安定した仕事ではない状況が続いているそうです。
ちきりんによれば、これからの「良い職業」とは、「市場の需要が増えつつある仕事」のことだそうです。その例として、ソーシャルゲームの開発職を彼女は挙げています。
需要と供給のバランスは日々変動していて、その予測は、時に多くの人にとって困難です。もう一つの例として、英語という言語スキルの需要変遷を彼女は挙げています。
英語は旧来であればグローバル社会において必須スキルと思われていますが、現在では東南アジア諸国の英語が使える安価な労働者が溢れていることによって、英語ができる労働者の価値が相対的に低くなっており、投下したコストにベネフィットが見合わなくなっている、ちきりんはそう見立てています。
上記のように考えるならば、キャリアを考えることは、需要と供給が変動する風向きを捉え、それに最適化した形で労力を投下しようとすること、と言えるかもしれません。
けれどもーーこれは個人的な感想ですがーー実は私たちの社会は、そのようなマーケット感覚の重要性を訴えかけるような教育プログラムを子供達に与えていませんよね。
私たちは将来の職業を考えるとき、「自分の好きなもの」「自分のやりたいこと」、すなわちWantの側面からのみキャリア選択を考えるように教えられます。
これから農業分野でIoTが進み、ドローンを使った農薬頒布が一般的になると思うため、業務用ドローンを制作するメーカーの営業をしたい、というふうに子供達は考えないし、そう考える推奨されているわけではない。これって一体何ででしょうね。
今日はここまで。確かに、努力することそれ自体よりも、その努力をどのような戦略に基づいて行うかが重要だと感じた箇所でした。その戦略のベースになるのが、ちきりんの言葉で言えば「マーケット感覚」になるのでしょう。