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「こっちの方が効率良かったんで」自己流で仕事をする新人とのかかわり方

前回の「聞いてません!」ミスを認めない新人とのかかわり方」をお読みくださいましたか?

その投稿をしてから
「他にも困っているOJT担当者がいるんじゃないか。」

そんな気がして、他のOJT担当者に話を聞く場を設定しました。

皆、仕事の悩みや愚痴、会社への申し立て(!)を
口にして、ひとしきり話をしたらスッキリして帰っていったのですが、

一人だけ、気になる社員がいました。

入社4年目のYさん
彼は、話すだけでは解放できない重い気分を持っていました。

悩みの種は新人のAさん。

自己流で仕事をしてしまい、なかなかチームワークが発揮できず、
お客さんに指摘される事態を起こしてしまいました。

・新人のAさんとペアで仕事をしている
・設計書を早く、キレイに仕上げたくて、
 決まっている規格に沿わない設計書をつくる
・先輩Sが何も意見しなかった
・お客さんのレビュー(プレゼンのようなもの)
に持ち込むが、規格に沿っていないとお客からキツイ指摘を受ける

苦しみの元は、YさんがAさんに抱く理想の関係

「お客さんからきつい言葉をもらったのも
効きますが、ペアで仕事をしている
Yさんへ報告や相談がなかったことは
どう感じていますか?。」

Yさんは絞り出すように言います。
「そうですね・・。Sさんと馬が
合うようですし、それ自体は何も
思わないですが・・・
うーん。一声言って欲しかったし、
私からAが作った設計書を
確認しに行くことをしなかったのも
責任を感じます。」

「一声言って欲しかった・・・
新人想いですねYさん。」

「Aは作業が速いし、『こうした方がいい』と
自分の意見をもっている。ルールが身に付けば
戦力になるのを感じます。
それは、私にない長所です。
それに、私が勝手に『教え合う関係』を
夢見ているのかもしれません。」

「今は、その理想にどれくらい近いですか?」

「言い表しにくいですが・・・
『重要なことほど、言ってくれよ』って思います。
信用されてないのかなって、悲しくなります。」

「そういう精神をAさんに学び取ってほしいですね。
2、3年過ぎれば、Aさんも新人に教える立場になるんですから!」

「あいつに、人に教えるなんてできるのか、
それはそれで不安ですが・・。」

Yさんは少し恥ずかしそうに笑いました。

Aさんの良いところから得た「気づき」

「今回、Aさんの独走が問題に
つながりましたが、
まだ事実を言ってくれるだけ
ありがたくないですか?」

「そうですね。彼の良いところは、
馬鹿正直なところ。憎めないんです。
だからこそ、正しいことを覚えて、
評価される仕事をしてほしいのです。」

・Sさんが設計書を見て、規格に沿っていないことに気づかない
・Aが作ったマクロを使て設計書作成の効率化が図れたのは財産

これがYさんが得た気づきです。
人に話すことで、人を責める思いも
消えていったようです。

「少々粗削りな新人Aさんだけど、いい仕事ができるようサポートしたい」

「Aはまだ社会人になって数カ月の人。
設計書は差し戻され、やり直しになってしまい、
チーム内ではかなり絞られました。私も一緒に。

でも、新人だから持てている視点は新鮮で、
わたしにも発見がありました。

彼は仕事の方法を知らなかっただけ。
”新人だから”できた、どえらい失敗です。」

「そうですね。新人の立ち振る舞いから
見えてくることが沢山あります。(福原)」

それは、少々粗削りですが
マンネリ化した職場に新鮮な刺激です。

Aさんはマンネリ職場に一石投じた
気がしています。

【早く、キレイにできたら、
もっとお客さんに価値提供できる】と。

Yさんはもう一度、設計書つくりの
段取りやルールを説明すると言って
スッキリした顔で自席に戻っていきました。

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自己流の社員は、煙たがられがち。

ただルールを守らない人は別ですが、
新人のAさんのように意見がある人だったら
職場の問題改善につながることもありそうです。

頭ごなしに否定するのではなく
「活用できないか」という視点
見ることで良い影響に換る可能性を
含んでいることを教わりました。。


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