見出し画像

LUUP NOOOOOB

NOOBってネットスラングね。オンラインゲームなどの初心者ユーザーを嘲笑したり、へたくそを煽ったりする意味の言葉。AOE3で何千回罵られたことか……。

本記事タイトルはループヌーブで語呂がよかったってだけで特段の意味は負わせていない。

さて、あまり何かに対して否定だけをする行為というのは普段から避けるようにしている。それがオンラインであれオフラインであれ、何の生産性もないのでね。しかしLUUP、おめーはダメだ。

都内だともう見慣れた光景になっているモスグリーンの電動キックボード。それがLUUP。他にもいくつかあるシェア電動キックボードサービスのひとつ。一番メジャーで分かりやすいのと実際に自分が利用したことがあるのがLUUPなのでこの際名指しだ馬鹿野郎。

LUUPの批判といっても利用者の交通マナーや歩行者の安全性、自動車側からみた迷惑さ云々について論ずるつもりは毛頭ない。結構毛だらけ、ネコ、はいっかわいいにゃぁ。そんなのはもう有象無象が発言し尽くしているし僕の知識レベルでそこに同種の論調で重ねて足を突っ込むつもりもない。

LUUPの躯体自体は徐々に改善(主に乗り手に対する)されているようで、例えば一定のスピードになるまで自動運転モードにならないようになっていたり(急発進での事故防止)、右ブレーキだけでの停止を難しくしたり(左ブレーキも握られていないと緩やかにしか止まらない、つんのめり防止)、サスペンションやボードの重みをつけて不安定さを軽減したりされているようだ。

これはたまたま今日President onlineの記事でみた。

そんなこともどうでもいい。こういう改善は継続して続けるだろうし、そうでなければならない。

さて、何がダメかというと「イメージと現実との乖離」にある。多くが抱いているであろう「手軽に近距離をスイスイ移動できる」だと思うのだけれど、実際はこれが随分と異なるのだ。

まず、重い。めっちゃ重い。てら重い。当然乗った後は自動で動くのだから重くてもよいのでは? と思うかもしれないが、勝手なイメージから想像してたそれの十倍は重い。よっこらしょっと駐車場から取り出したり、定められた狭いスペースに収まるように駐車する時の動作が結構難儀だったりする。段差の上げ下げがあったりするとなおさらだ。始まりと終わりがどっちもしんどいので印象がすこぶる悪い。

そして小回りが効かない。普通のキックボードより圧倒的に重いからというのがあるのだろうけれど、基本的に走り出したらまっすぐ突き進むのみ、人混みをかぎ分けて右へ左へみたいなことはできない。いや、当然曲がれますよ、曲がれるけれども、小気味良く軽妙に軽快に右へ左へができないということ。そもそもそんなことをされたら歩行者はたまったものではないのでそれが正解ではあるが、これもイメージの二十倍は小回りが効かないので、ぜひ一度体験してみてほしい。

極め付けは、とにかく疲れる。イメージの三十倍は疲れる。乗車している人に中高年がそれほど見当たらないのは体力に起因するところが大きいのかもしれない。まず乗り姿勢のバランスが悪いし、改善により安定性が出てきたとはいえ、そもそも不安定な足場に直立しハンドルに多少体重を預ける形になるので足腰も腕も負荷がすごい。ガチで疲れる。荷物があればなおさらだ。当然カゴはついていないので肩にかける、たすき掛けする、ハンドルにぶら下げる、背負うのどれかになる。背負うのはバランス的に問題ないが、その他は左右バランスをさらに崩すことになる。出かける段階で「今日はLUUPに乗るからバックパックで出かけよう」が必要になるということ。また遠距離使用は想定していないだろうが、これに二十分とか乗って快適に移動できる自信はない。

その一方でパリなどとは違って日本の法律では乗り捨てはできないため、乗車・降車が決まった場所である必要がある。目的地までの動線上に両方のポートが存在していれば良いが、そうでない場合は乗り降りするのに本来のルートから若干逸れる形で歩く必要が出てくる。無駄に歩いた上で現実的には短距離しか移動できない、荷物への制約もあるとなると、そもそも便利なのか? という疑問が湧いてくるのは当然だろう。ポートは次々と増やしてはいるようだが、はたしてどこまでカバーできるか。

「あんなにも多くの人が使っているのだからそんなはずはない」 「お前の過剰な偏見だろう」というしごくもっともな指摘が出てくるであろうが、これにはずばり、「スタバMacBook」と同現象であると指摘したい。

カフェでMacBook開いている私、いけてる都会生活を満喫しているという自己満足感。

つまり、「LUUPで街乗りしている私、オシャレでスタイリッシュ」である。

そう考えれば全てに説明がつく。

便利でもなく、しんどいだけの乗り物をわざわざ遠回りしてでも使う根拠。当人らはあまり意識していないかもしれないが、一般常識のある人間からは軽蔑の眼差しを向けられながら、事故れば即死というリスクを負ってまで、このような乗り物に乗るのだから、オシャレでスタイリッシュな都会生活をしているアッピールは、精神衛生の維持には非常に重要なのだろう。

ファッションの世界でいうところの「オシャレは我慢」だ。

割とカフェでMacBook開いている僕がいうのだから間違いない。ない?

……いや、普通に仕事で使ってるメイン端末がMacBook Airで、アポで出かける時もジーンズにTシャツか適当なシャツだし、約束の時間の前後にちょっとした仕事をするとなるとそうなっちゃうんだけれども、周りから見れば「わざわざMacBook Airを家から持ち出して落ち着いて集中もできないカフェに来て仕事なのかなんなのかわからないけどなんかパソコンカタカタしている人」であり、「カフェでMacBook開いている私、いけてる都会生活を満喫」してる風なのだ。

LUUPの人もきっとそうなのだろう。だとしたら僕の見識をくつがえすだけの真の魅力があるはずだ。

使ってる人は何が良くて使ってるのー? 教えて!

中学生もチャット高校生もチャット



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?