タバコ休憩に文句をつけているひとびと

僕は喫煙者ではないので、当然タバコ休憩なんて取ることはないのだけれど、よく世間でネタになっているのが「タバコ休憩を休憩とは別に、しかも頻繁にとっているのってせこくない?」「労働法でいうところの休憩時間に当たらないのか! 非喫煙者は真面目に席についてるのにずるい!」みたいなはなし。

これね、本当小さい話なのよね。何が小さいって、それを平気で正義づらして声高らかに訴えている人の度量が小さい。

自分より恵まれていそうな人のことは、足を引っ張ってでも、自分と同じところまで落としたい。日本でいう平等ってのは、上を蹴落として下に揃えることがどうも多いのだけど、これもまさにそういう話だよね。

それだと全体としての環境や待遇はどんどん悪くなるだけなんだけどもね。

誰が人がどんな待遇で、いくらもらってるかみたいなところって、そんなに気になるもんかねえ。って、これは色々な部下と接するにつけ、割と頻繁に出てくる問題なので、気になる人は、どうしても気になっちゃうみたいだ。

そもそも、誰しも業務時間中一瞬の気の緩みなくフルに集中しているかというと、絶対そんなことないわけで。それこそパソコン仕事の場合は一時間に5分程度とか二時間に10分程度は見るのを休みましょうなんてことも言われている世の中ですから。

喫煙者は席を立って喫煙所に行くから目立ってはいるけれど、着席してようとも、ほとんど手を動かさずにボケーっとしている瞬間が喫煙者の喫煙タイムよりも長い人なんていくらでもいるわけだ。

あるいは頻繁にトイレに行ったり、行った先で長時間こもってる人もいれば、頻繁にドリンクを買いに席を立つ人だっているわけで、どうしても席を外して息抜きしたければ、そういう指摘されない範囲の息抜きだってできなくはないはず?

頭を使う職業の人であれば、席についていても、手を動かさずに目を閉じて頭の中であれやこれや考えている時間も、他の人から見たら寝てんのか? だけど、実際はそれも重要な仕事だ。サボっているように見える喫煙所でのコミュニケーションが仕事につながっているケースがあるのとも似ている。

自分が優れているように見える部分だけを切り取って、その部分で比較して「あの人と私は、同じ時間の勤務時間なのに、私はずっと仕事している(その実座っているだけで何も生み出していない時間があることには言及しない)けど、あの人は休憩時間街に何度も喫煙所で休んでいてずるい」みたいな発想って、僻み妬み嫉み(これらの漢字って、なんかすごい見た目だよね。文字って表現力豊か)でしかなくて、それを伝えて、他者を貶める行為にいかほどの正義があるのかは常々謎に思うばかり。

そもそも他人は関係なく、単純に自分のアウトプットに対する評価をもって、それぞれは雇用されているんだから、もし仮に本当に喫煙者が、そうでない人に比べて圧倒的にサボっているのであれば、圧倒的な質と量のアウトプットを見せ続ければ、いずれ査定によって返ってくるもんでしょうにねえ。

まあそういうのが期待できない職場も多かろうとは思いますが、それを言い始めると、それを選んだ自分のチョイスミスであるし、そういう職場にしか雇用してもらえない自分の能力不足ですよ、と。

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