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【お仕事】2021年振り返りと今年の目標

下書きはお正月に描き終えていたものの、少し微妙な時期での投稿となってしまった。せっかく書いたので公開しようと思う。

2021年は自分にとって転機の年だった。働き方も、仕事に対するスタンスもガラッと変わった。

自分のこれまでの経歴を簡単に紹介すると、大学卒業後2社を経た後、2019年7月に共同創業者と2人で会社を設立。エンジニア兼経営者として自社サービス開発や受託開発を行う会社を運営していた。なお、過去形になっている理由については後述する。

ということで、2021年を時系列で振り返っていきたい。

自社サービスの検証・開発

年の初めは、1ヶ月前から開発を開始していた自社サービスの検証と開発を行なっていた。ターゲットになりそうな人にインタビューを申し込み、また、実際に製品を使ってみながらUI・UXについて、そして必要な機能について絞り込みを行う毎日だった。

この中で、自社サービス開発の機能を外部のエンジニアにお願いをするという機会が増えた。手伝ってくれた皆様には感謝しかない。
その中で、特にMVPの時期ならではの課題として感じたのが、作ってもらっていたアイデアが途中で変わってしまった場合のディレクションの難しさだ。頼んで作ってもらった範囲が結局使われないということがしばしば発生したのだ。

依頼をした時点ではこのUI・設計が良いと思っていたとしても、MVPの段階では1週間も経てば方針がガラッと変わってしまうこともザラである。だからこそ立ち上げ期にはチームにエンジニアがいた方がいい、という意味がわかったし、逆に変わりようがない部分(ログイン・認証機能)については既存のサービスや外注に頼ってしまってもあまり影響がない。機能ごとの分担を決定する際、余白を持たせるべきか否かという軸でもタスクを切り分けるべきだと感じた。

フリーランスに転身

こうして自社サービスについて試行錯誤を続けていたが、今年の6月にこの会社を去ることを決意した。

詳しい理由についてはここでは言及しないが、ちゃんとした話し合いの結果のことである。

自分が作ったものを置き去りにすることは一抹の寂しさを感じたが、現在も元相方が資金調達を成功させ、音声認識の協業話も進めながら頑張ってくれているので、引き続き応援したいと思う。

会社を出た後は、まずは自分の足元を安定させるべく、受託業務を中心に仕事を回すことにした。

なお、この時点で法人化することも考えたが、見送った。その理由は、手続き上で課題が残っていた…などいくつかあるが、最大の理由はフリーランスとして仕事が継続できるのか、自分を信じることができていなかったからだ。

受託案件 & 自社サービス構想 

こうして個人事業主として再スタートをした僕は、幸いにも周りに恵まれ、色々なお仕事の話をいただくことができた。これについては本当に感謝してもしきれない。

開発のお仕事ももちろんだが、配信システムのお手伝いやプログラミング講師業、運用ドキュメントの整備など、幅広いお仕事を経験させてもらえた。プログラミング講師業は元々何コマかは担当させていただいていたが、受け持ち範囲を次第に広げていただけている。様々な出会いの場をいただけていることに感謝だ。

同時並行して、自社サービスの構想を練り、色々な方に壁打ちのお時間をいただいた。自分の考えが甘い部分、詳細が甘い部分について色々な方からご指摘をいただき、構想を立てるにあたって自分に不足している部分を見つめ直す機会となった。そして、友人に壁打ちと実証実験に付き合ってもらった。実証実験の一環に「2分間の動画を撮影する」というものがあったので、一時期LINEの履歴が動画だらけになっている時期がある笑

42Tokyo Piscine を受験

こうして受託を回していた中で、2つの新たなコミュニティとの出会いがあった。一つは42Tokyoだ。

42Tokyo は 日本ではDMMが母体として運営するプログラミングスクールであり、生徒同士の教えあいによって学習が進むプログラミングスクールだ。
このスクールに入学するためには1ヶ月間にわたる試験を受験せねばならない。

この試験については2年前から知っていたが、その当時は会社の維持をすることにとにかく必死だったのでそんな余裕はなかった。若干の余白があったことと、42Tokyoの運営の仕組みが知りたくて、思い切って飛び込んでみた。

正直しんどい思いをたくさんしたが、それ以上に受験してみてよかったと思う。理由は2つ。想像以上に得るものが多かったということと、受験者同士の繋がりだ。

試験の詳細については喋れない規則になっているので詳しくは書けないが、特にWeb系で"なんとなく"プログラミングを書いている感覚がある人にはぜひオススメしたい。というのは、C言語で記述するということからもわかるとおり、アルゴリズムやコンピュータ基礎を問うような問題が中心だからだ。Web系言語ではうまくラップされてしまっている部分をゴリゴリ記述することになるので、基礎力はぐんと上がるだろう。

そして、受験者同士のコミュニティだ。試験が終わった今も有志でDiscordチャンネルを立ち上げて交流が続いている。プログラミングに関わらずに色々な相談ができたり、雑談ができる気軽なコミュニティとしてありがたい存在である。

ちなみに、Piscineは無事に合格したので、2022年4月に入学する予定でいる。

SSU 0期生として入学・卒業

そしてもう一つがSSU0期生だ。SSUとはShibuya Startup University の略で、渋谷区発のスタートアップを生み出すことを目的に、週1回様々な講師の方からの講義をいただきながら、チーム内で最終発表に向けた案のブラッシュアップを進めていくワークショップ型セミナーである。

幸いなことに、400名近くの応募があった中から選出いただき、実際に3人のグループで「挑戦応援団」というチームを結成し、Vision, サービスの構想, プレゼンに至るまでの一連の流れを行なった。

最終的にSlackの投稿情報を元にコミュニティ参加者の熱量を可視化するサービス PassionSaver を発表し、学長賞、渋谷区賞をいただくことができた。

だが、その過程の壁打ちピッチでは散々な結果だった。

「あなたたちのVisionは小学生の夢と同じ。大きいことを言っているが、綺麗事しか言っていない」

「前段が長すぎて聞いていて飽きる」

「ターゲット選定が間違っているのではないか」

「今やろうとしていることは本当に需要があるのか」

と手厳しい意見をたくさん頂戴した。正直、何回かピッチコンテストで受賞してたのでかなり凹んだ笑
でもこのように面と向かってフィードバックをいただけたことで、新規事業の構想に対する考え方や切り口の"型"がまた一つ身についたように思う。

2021年の反省

こうして2021年は終わった。フリーランスとしてのお仕事もきちんと受注でき、概ね充実した2021年だったと思う。

ただ、一人でビジネスを回すにあたって痛感したことがある。それは、"商い"ができていないということだ。

自社サービス構想や、新規事業WSのように自分でサービスを生み出そうとはしているものの、それらはあくまでも"構想"であり、それらを人に使ってもらうサービスにまで昇華出来ていない。商品企画まではするものの、製品化のプロセス、そして製品化後の販売のプロセスを経ていないため、サービスアイデアが世の流通にのっていないのだ。

また、他の経営者の本や動画を見ていると、ふとした思いついきを商流に載せるまでの一連の流れをスラスラと述べ、アイデアを具体的に実行するまでの手順をさも簡単であるかのように示している。

僕にはまだその感覚がない。商流への嗅覚がまだ育っていないのだ。そしてこの感覚を育てるには、どんなに小さくてもいいから「自分で」経験するということが大事なのだと思う。

42TokyoもSSUも挑戦ではあるものの、あくまでも学校。実業につながって初めて社会に貢献できているということになる。

2022年の目標

なので、今年の目標は "商いをする" だ。この商いの意味はお金をがっぽり儲けようという意味ではなく、前述のように、商品やサービスを作り、それをお客様に提供することで価値を生む、その一連のプロセスを指す言葉である。

そして、その感覚を身につけることこそが経営者として、やっとスタートラインに立てるということなのだろう。その意味で、会社を立てて走ってきた2年間はまだまだ経営者ではなかった。

今はフリーランスだが、今年早々に会社を設立予定である。来年、同様の振り返りをした時に、自分は経営を始めました、と言えるよう、ビジネスサイドの感覚を会得する1年にする。

今まで関わってきた皆様、そしてこれから関わる皆様、2022年もよろしくお願いいたします。

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