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「学び直し」ブームだからこそ考えたい今後のキャリアに活きる「学び直し」の考え方

先日Business Insiderで学び直しに関して興味深い記事を見た。

記事要約すると、

人生100年時代となったいま、教育→社会→引退のサイクルだけでは限界があり、あえて「履歴書に空白を作る」学び直しのキャリアを選ぶ人も増える一方、転職や履歴書の仕組みはこういったキャリア選択の多様化に向けてアップデートが追いついておらず、学び直し期間が履歴書の空白と捉えられ、その後のキャリア形成がうまくいかないケースもあるとのこと。

たしかに、私自身もキャリア支援をする仕事をしている(詳しくはこちら)のだけれど、明らかに転職以外のキャリア選択として「学び直し」を選ぼうとする若者は増えている。

そこで「学び直し」をうまく今後のキャリア形成につなげられている私の友人(仕事を辞めて海外大学院へ進学→帰国後日本で就職予定)と弊社サービス利用者に、「学び直し」のメリットや履歴書の空白とならないための学び直しをするためにはどうすればいいかを聞いてみた。

「学び直し」にもキャリア戦略は必要

まず、なんとなくこの分野を学びたい、なんとなく留学に行きたいといった場当たり的な選択をして、本当に「履歴書の空白」となってしまうような学び直しはおすすめしないとのこと。

自分のこれまでを振り返り、これからをどうしていきたいか、なぜ今このタイミングで学び直しが必要なのかなど、適切に場所や分野を選ぶことで今後の自分の新しい可能性を掴めるようになるという。

実際に仕事を辞めて海外大学院で組織開発や成人教育について学んだ友人は、これまで経験のなかった組織開発のキャリアへと挑んでいる。

私もキャリアカウンセラーとして一言追記しておくと、まだ日本の社会の現状としては、一定学び直し期間を「履歴書の空白」(就業ブランク期間)と捉えられるケースも少なくないため、学び直しを選択するまでにそれなりの社会人基礎力、ビジネススキルをつけられていることが前提にはなってきやすい。(こういうのもなくなったらいいのになとは思っている。)土台がない中で学び直しの武器を手に入れたとしても、卒業や帰国後のキャリア形成に行き詰まっている人も見てきた。

また、履歴書の空白とならず、今後のキャリアに活きる「学び直し」を経験された人の話を聞き、彼らの特徴を考えると

・これまで経験してきたことをさらにブラッシュアップする学び直し(働きながら大学院に通う選択も増えている)

・新しい分野に挑戦する際は学んでどうしたいかを実現可能性とともに考えられている

パターンが多い。

また彼らに学び直しのメリットについても聞いてみたところ、

・今までにない多様なネットワークを得られる

・他人と違うキャリア軸を持てる(周囲が持っていない知識や専門性をつけられる)

といった、主に「視野を広げる」とか「自分ならではの」キャリアを作る武器として考えているようにも感じた。

そしてまさにキャリア論でもサニーハンセンの「4L理論」というのがあるのだが、これは

人生は仕事だけじゃなく、4つのL(Labor/Love/Learning/Leisure)で捉え、これら全体をキャリアとし、どうしていきたいかを考えるという理論だ。

これから生きていく上で「学ぶ」ことが当たり前の時代がくるなかで、その学びをどう今後のキャリアに活かしていくのか、考える機会は増えそうだ。

転職市場や履歴書など世の中の仕組みのアップデート問題はあるにせよ、個人側ももっと個人のキャリアについて考える力も求められるとも思う。

自分個人的にはもっと自由に、柔軟に多様な選択をする人が増えることを願っていて、世の中の仕組みのアップデートと個人の努力とが歩み寄れる世界になったらいいなと思う今日この頃。

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私たちは、どう生きたいか?でキャリアをきめる ということを大切にしているキャリアのパーソナルトレーニングプログラムを提供しています。

多様なキャリア選択があるからこそ、転職支援だけではない自分の今後のキャリア形成について真剣に考える機会提供ができたらと思っています。

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