仙人が最期に選んだのは<ヘアゴム>
出逢いあの瞬間、ヘアゴムを指さしたあの仙人を
私は、心からかっこいいと思ったし、
足元にも及ばないと思った。
と同時にこれまでの人生の寂しさも感じた。
その仙人には、その日初めて会った。
俗っぽい世間から離れて
独特の世界を持たれている空気があった。
白い髪が伸びた齢を重ねた男性だった。性別も男性とも女性とも違う中間の感じがした。
まるで「仙人」のようだったので敬意をもって
このようにここでだけ呼ばせて頂くことにした。
初めて会ったのにウエルカムな感じだった。
昔から