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にゃむ❤️の『看護まがじ〜ん』

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30年以上、自分のスタイルでやりたい看護を自由にのびのびとさせて頂いています。緩和ケアや認知症に関する記事が主になるかなぁと思います。
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#優しさ

凡人、天使の楽園にお邪魔する

久々にあるお宅に訪問に伺った。 雨に濡れたベシャベシャのポンチョを 玄関外に置かせて頂き玄関に入った。 「うわー、にゃむさん久しぶりですね、 大雨の中ありがとうございます」と お客様のご家族が出迎えてくださった。 ワンワン達もピョンピョンしながら お出迎え。 バイタルサイン測定していると いつの間にかワンワンが ちょこんと座ってくれてる。 たまらんっ(笑) 可愛すぎる! こちらのお客様は、 ご高齢で寝たきりの方だったが ご家族のチカラでびっくりするくらい お元気になら

あるおばぁちゃんに椅子に座って頂き 足のマッサージをしていた 「お母さんと離れて暮らしてて寂しくない?一生懸命仕事して偉いね〜。かわいい」 ふわっと優しい手で 頭をポンポンって撫でてくれた 年齢を間違えられてる感はあるけど 涙が出るほど優しいポンポンだった(感謝♡)

認知症のハナさんの家が大好きな理由

蝉が子孫を残す使命のもと大合唱していた夏の日。 地中の熱地獄にやられたミミズが、アスファルトの上で沢山干からびていた。 その日は、ハナさんの訪問の日だった。 ハナさんは、認知症だった。 毎週、伺っていたけど、私の名前は、知らない。 火曜日に訪問があるということは、大体覚えていてくれた。 品よく長めのスカートを着こなし、「いらっしゃい」と笑顔で迎え入れてくれた。 この笑顔だけでいつも充分だと思った。 ハナさんのお庭は、私のお気に入り。 毎週、このお庭を見るのが楽しみでもあっ

サチおばぁちゃんの優しさ

91歳の小っちゃなサチさんは、固定電話の子機のことを「電話ちゃん」と呼んでいた。 1日の殆どをベッドの上で過ごしているサチさん。 そのベッドの横には、サチさんが座って手を伸ばせばすぐに届く出窓があった。 その出窓の手前には、カーテンがしてあった。 その出窓に「電話ちゃん」が鎮座していた。 サチさんは、ご家族への内線電話として電話ちゃんを使っている。 ある時、カーテンの奥からチラッと見えた電話ちゃんは、囲いの中に入っていた。 その囲いについてサチさんは、説明してくれた。