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中小企業診断士として売上の限界を突破する方法

中小企業診断士が進むべき道

中小企業診断士の資格の活かし方は人それぞれ。
コンサルタントとして、講師として、所属する会社の中で・・・色々とあって然るべきなのですが、個人的には「経営コンサルタント」の国家資格であるので、中小企業への経営支援つまりコンサルタントとして生かすことが資格の価値を高めることにも繋がるのかなと思っています。
ということで、経営コンサルタントの仕事、という観点でこの後のお話しを進めていきます。

中小企業診断士として経営コンサタントの仕事に従事し、事業を順調に伸ばしていくと必ず行き着くのは「売上の壁」です。
僕たち中小企業診断士の仕事は、"肉体労働"です。
自分が稼働して初めてお金をもらうことができます。
そのため「単価×時間」が収入を決めます。
収入を増やしたければ、「単価を上げる」か「時間を増やすか」のどちらかしかありません。
ただ、「単価」は相場価格やお客様様の納得感というものがあるので、上げるのは簡単ではありません。
また、「時間」も1日は24時間がMax。どんなに頑張っても24時間以上にはできません。実質的には仕事できる時間は、24時間の1/3とか1/2でしょうし、人間ずっっと働いていたら体がおかしくなりますので、長期的な視点で考えると1日8時間から10時間働くのが限界だと思います。
そうすると、中小企業診断士の仕事で"1人"で働いて稼げる売上は2000万円〜3000万円くらいで頭打ちになってきます。

この売上の壁にぶつかった時に、取りうる行動は3パターンに分けられると思っています。

  1. 自分で稼動するのが大変なので、自分のやってきたことをノウハウっぽく見せて、中小企業診断士になりたての方に教えるという名目で稼ぐ。

  2. 特定の分野のプロフェッショナルコンサルタントとなるべく、単価をどんどん上げて稼ぐ。

  3. コンサルタントではなく経営者として人を雇う、もしくはパートナーを集めて稼働できる人を増やして稼ぐ。

ということで、この3つの方法それぞれについて詳しく解説していきます。

「若手に教えて」売上の限界を突破する

1つ目は、若手診断士に教えて稼ごう!というものです。
良く言うと「マスターコース」や「コンサル塾」と呼ばれ、悪く言うと「ひよこ喰い」と呼ばれるもの。
ちなみに、僕は「ひよこ喰い」には全くネガティブな考えは持っていなくて、いいノウハウであればお金をもらって伝えることも悪いことではないと思っています。
正直、僕も自分で時間使って仕事するくらいならノウハウにして教えて稼いだほうが効率的だ!と思って、売上の谷間の時に色々とやったことがあります ^ ^;;

なぜこの方法がやりやすいかというと、集客が簡単だからです。
中小企業診断士の資格を持っている若手の皆さんがターゲットになるのですが、同じ中小企業診断士なのでアプローチしやすいからです。
正直、コンサルのお客さんを捕まえるより若手の中小企業診断士を捕まえる方がとっても楽で集客コストも抑えられます。
ですから、この後紹介する「2」や「3」ができない人が売上の壁を乗り切るための方法が「1」な訳です。
これをうまくやれば、自分で汗水流してコンサルタントとして時間かけて働いて稼ぐのがアホらしくなるくらい、短い時間で稼げます。
提供するコンテンツががしっかりしていて若手診断士たちから求められる内容を作ることができれば、中小企業診断士の売上の壁は簡単に突破できます。

ただ、最近はノウハウ系のコンテンツは、YouTubeなどで無料で発信されるようになりました。
ですから単にノウハウを提供します、というだけでは稼ぐのが難しくなっている状況も理解しておかなければなりません。
ノウハウに対する金銭的価値は下落していますので、「若手に何かを教える」ことで稼いでいくにもひと工夫、ふた工夫しないと難しい時代になっているとは思います。
講座だけではなく実務があるとか、必ず仕事を紹介してくれるとか、何かメリットが必要です。
こうしたメリットとノウハウを掛け合わせて、誰も「ひよこ喰い」なんて揶揄できなくなるくらいまで突き抜ける。そこが目指すところだと思います。

個人的にはよくマスターコースとか主催しないんですか?と聞かれますが、今のところは全くそのつもりはありません。
というのは、人にノウハウを教えるくらいなら、自分の会社に所属してくれている診断士たちに伝えたいと思うので。
ただ、実務従事サービスという形ではこれからもやっていきますので、実務ポイントを取得しつつ、現役コンサルタントから色々なことを吸収したいと思っていただける方は、「CFJの実務従事サービス」をぜひご利用ください ^ ^

「プロフェッショナルとして」売上の限界を突破する

2つ目は、比較的オーソドックスな考え方。
自分のコンサルタントとしての価値をどんどん高めていきましょう!というものです。
そのためには、何でもできます!という汎用的なコンサルタントではなく、何か1つのことを徹底的に尖らせた専門性を作っていく必要があります。
専門性をどんどん尖らせていけば、単価はどんどん上がっていきます。
1日10万円稼げるようになれば、1ヶ月で200万円、1年で2400万円に。
1日20万円稼げるようになれば、1ヶ月で400万円、1年で4800万円となり売上の壁を突破できます。
さらにその分野で有名になれば、書籍や講演などでも稼げるようになるかもしれません。

専門性については何だってありだと思います。
例えば、今流行りの補助金支援も突き詰めていけば、売上の壁を突破することはできます。
うちの社員でも補助金だけで3000万円とか4000万とか1人で稼いでいるものがいます。
ただ、補助金については国の予算の動向に大きく左右されるため、今は補助金バブルで仕事は待っててもやってきますが、予算が絞られるとそうはいかなります。そのため、長期的に見ると補助金だけのプロフェッショナルとしてやり続けるのは難しいかもしれません。
ですから、なるべく外部環境に左右されないような専門性を見つけられるといいのかなとは思います。
オリジナルのコンサルティングメソッドを作って、それを広めていくというのもありかもしれないですね。

ただし、ここで大事になる考え方が、この領域になるともはや「中小企業診断士」という資格は関係ないということ。
マーケティングのプロ、事業承継のプロ、人材採用のプロ・・・など、今世の中でこの分野といえばこの人!みたいにイメージされる人は、中小企業診断士の有資格者は(ほぼ)いないと思います。
診断士村から飛び出し、もっと大きな世界で戦っていく、それくらいの意気込みがなければこの領域に辿り着くのは難しいでしょう。
とはいえ、中小企業診断士の資格のおかげでプロフェッショナルになれました!という人たちが増えてくれば、それはそれで資格の価値を高めていくに繋がるのかなと思います。

僕もできれば1人の中小企業診断士、1人の経営コンサルタントとして、特定の分野でプロフェッショナルとして戦ってみたいと思う気持ちはありましたが、その領域に行くほどの専門性がありませんでした。
ただ、何かのきっかけがあった際は、書籍をたくさん出版し印税とあとは講演とバカ高いコンサル料で1億くらい稼いで生活する、なんてことに挑戦してみるのも面白いかもしれませんね ^ ^;;

「経営者として」売上の限界を突破する

売上の限界を突破する方法として、中小企業診断士が取りやすいのはこれではないでしょうか。
顧客獲得はできる、あとはそれをこなせるマンパワーがあればいける!という状況であれば、中小企業診断士を集めて仕事をどんどんこなしていくだけです。
このように自分が経営者として組織を運営していけば、売上の壁を突破することができます。

ここで経営者の考え方として大きく2つに分かれます。
集める中小企業診断士を「パートナー」として集めるのか「社員」として集めるのかです。
どちらが良いとか悪いとかはありません。
経営者の想い1つだと思います。
僕は後者の「社員」を集めるという選択をしました。
まだ社員数が少なかった頃、パートナーを集めて仕事をどんどん回していこうと挑戦したことはありましたが、残念ながらパートナーをうまくマネジメントできずその挑戦は頓挫しました。
そうした経験や自分の考えを実現するためにはやはり「社員」を増やすしかない!という結論に至り今は中小企業診断士の採用活動に力を入れています。
その選択をした想いについては別の機会にnoteに書き残したいと思いますが、もし中小企業診断士として働きたい!と思っていただける方がいましたら、ぜひ弊社の以下の弊社採用サイトをご覧ください。

この経営者として売上の限界を突破する方法は、それほど難しくはありません。特別なことをする必要がないからです。
コンサルティングスキルが特別高くなくても、営業スキルがあればできてしまいます。
もちろん、組織を作ってそれを長く維持し続けることは、並大抵の努力ではできませんので大変です。
それでも、中小企業診断士だから集まってくる仕事は色々とありますので、うまく波に乗れれば、あとは組織化して売上の壁を突破していきましょう。

最後に一言

ということで、今回は中小企業診断士が売上の壁を突破する方法について紹介いたしました。
中小企業診断士としては、まずはその壁にたどり着くまでが1つの勝負になりますが、売上の壁にぶつかった際は、ご自身の今後のキャリアビジョンと照らし合わせて選択肢を検討してみてください。

それでは。


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