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最強のポケモンはメタモンなのではないか

#ソシャゲの話をしよう。ではない。
どうも、死に急ぐ生命の果実です。

筆者はポケモンエンジョイ勢である。
故に、「最強のポケモンは何か」という考察の結論を知らない。
御三家であるとか、伝説のポケモンであるとか、やはりミュウツーであるとか、あるいは個体値を厳選してしっかり育てたうちの子が最強!という主張も、もちろんあり得ると思っている。
そんな中で、筆者が推したいのは「メタモン最強説」である。
今回お話したいのは「最強のポケモンはメタモンなのではないか」という考察である。

ざっくり以下のような構成でお話していきたい。


ポケモンにおける「強さ」とはなにか

まず、ポケモン世界における「強さとはなにか」について考えてみよう。
ポケモンバトルの勝ち負けによる「強さ・弱さ」はもちろん存在する。
しかし、今回はもう少し広い視野で見てみよう。
ポケモンといえど生物である。強いとは生存すること、負けるとは死亡すること、という定義に強い反発は生まれないだろう……という前提の下、推論を進めることとする。

ポケモンの「死」について

さて。強さの定義を語る上で避けて通れないのが、「ポケモンの死」についてだ。
ポケモンはゲームであり、そこそこファミリー向けのタイトルである。
死というセンシティブな話題には忌避感のある方もいるかもしれないが、ここは思考実験の場なので許容してほしい。

カラカラというポケモンがいる。

しにわかれた ははおやの ほねを あたまに かぶっている。さびしいとき おおごえで なくという。

ポケットモンスター赤/緑 ポケモン図鑑より

バージョンによって図鑑の内容は変わるが「頭に死に別れた母親の骨を被っており…」という表記が見られる。そう、ポケモンは死ぬのである。

ヒトカゲというポケモンがいる。

うまれたときから しっぽに ほのおが ともっている。ほのおが きえたとき その いのちは おわって しまう。

ポケットモンスター赤/緑 ポケモン図鑑より

バージョンによって図鑑の内容は変わるが「しっぽの炎が消えるとその命は終わる…」という表記が見られる。そう、ポケモンは死ぬのである。

なお、ゴースというポケモンがいる。

うすい ガスじょうの せいめいたい。ガスに つつまれると インドぞうも 2びょうで たおれる。

ポケットモンスター赤/緑 ポケモン図鑑より

一応、ゴーストタイプにも触れておこう。
ゴーストと銘打っているが、ゴースの説明を見ると「ガス状の生命体」とされている。
おそらく、一般の生物の範疇から外れたもの・理解できないものを、いったん「ゴースト」と定義したのであろう。
死んで蘇ったポケモンというわけではないので、本稿では触れないことにする。

また、バトルで敗北した場合、ポケモンは「瀕死」状態となる。
瀕死とは「いまにも死にそうであること」である。
つまり、瀕死という表現を逆説的にとらえると、ポケモン世界にも「死」は存在するのである。

ポケモンはなぜ戦うのか

次に、ポケモンの闘争本能である。
人間に対して友好的なポケモンも多い中、もちろん例外も存在する。
野生のポケモンなどは道を歩いているだけで飛び掛かってくるし、オーキド博士によればポケモンを所持していなければ危ないと、道路に出ることすら危険とされる。

また、ポケモンバトルの存在である。
トレーナーにけしかけられるだけで、見ず知らずの相手のポケモンを瀕死にまで追い込む。
もちろんけしかけるトレーナーの人格に問題があるのは百も承知だが、初対面のポケモンを瀕死まで攻撃できる、ポケモン自身の潜在的な闘争本能はそれほど強いのだろう。
身体は闘争を求める。

故に、プレイヤーの観測範囲外で、ポケモン同士の縄張り争いやケンカなどで、数多くのポケモンが命を落としているであろうことは想像に難くない。

ポケモンはどうしたら死ぬのか

さて、ここまでポケモン世界の「死」について考察を深めてきた。
次のステップに移ろう。
「ポケモンはどのような条件を満たすと死ぬのか」という話題である。
非常にセンシティブな話題なのはわかっているが、引き続きお付き合いいただきたい。

寿命や飢餓による死

まず思いつくのは寿命や餓死などである。
ポケモンといえど生物である。
種族ごとに差はあれど、寿命や空腹など、避けられない要因による死は存在すると考えられる。
でなければ、木の実を食したり、卵を産んで繁殖するという生態を持つ理由がない。

外的要因による死

次に、外的要因による死である。
先ほど、ポケモンは闘争本能が強く、ポケモン同士のバトルで瀕死になるという事実を挙げた。
これをタイプの相性を絡めながら深掘りしてみよう。

1.物理的外傷による死

まずは物理的外傷による死である。
ノーマルタイプをかくとうタイプで攻撃した場合をイメージしてほしい。
効果は抜群である。
これは尖った特徴を有してないノーマルタイプが、かくとうタイプの物理攻撃によって外傷を受けるパターンである。
致命的な外傷を受けた結果、当然死亡する可能性がある。

2.環境変化による死

次に環境変化による死である。
こおりタイプをほのおタイプで攻撃した場合をイメージしてほしい。
効果は抜群である。
これはこおりタイプがほのおタイプの熱によって自己の特性を維持できないほどの環境変化によるダメージであろう。
このように、ポケモンは過剰な環境変化には対応できず、死亡する可能性がある。

推論のまとめ

ここまでの推論をまとめてみよう。

  • ポケモン世界には死があり、ポケモンは死ぬことがある

  • 死に至る要因は三つ

  1. 寿命や飢餓による死

  2. 外的要因-物理的外傷による死

  3. 外的要因-特性を維持できないほどの環境変化による死

メタモンの場合

少々前置きが長くなったが、思い出してほしい。
本稿の趣旨は「最強のポケモンはメタモンなのではないか」だ。

メタモンは上記で挙げたポケモンが死に至る要因に対して、回避する方向に進化した可能性がある。
要は、個体の生存や種の保存を考えた場合、メタモンは非常に生存能力が高いと考えられるのだ。

まず、そもそも戦いを避けることへの適応。
メタモンは変身能力を持つ。
これは現実世界での「擬態」に近いものと考えられる。

動物が、攻撃や自衛などのために、からだの色や形などを、周囲の物や植物・動物に似せること。

wikipediaより

擬態は本来戦うためでなく、戦い自体を避けるための能力だ。
闘争本能の高い野生のポケモンが跋扈する環境において、この能力は非常に大きなアドバンテージである。

さらに公式情報によると、「変身」は外観の擬態のみにとどまらない。
その特性や経験による特殊技能(種族ではなく、個体が持っている能力!)までもをコピーすることができる。
つまり、人間に擬態すれば、人間の外見だけではなく、知識や経験によって得た能力を得ることができるのだ。これもメタモン独自の特徴だろう。

さらに、ポケモン本編をプレイしている人には周知の情報かもしれないが、メタモンは他のポケモンと生殖して子孫を残すことができる。

つまり、どのような環境に置かれようとその環境に適応し、変身によって他種のコミュニティに取り入り、そのコミュニティの生物と子孫を為すことができるのである。

結論

ポケモンの敗北を「個体の死」「種族の死」とした場合、メタモンは死を回避するという能力に特化した生態を持つ。

  • どのような環境(他のポケモンなら死ぬような環境下であっても)でも変身によって適応し、生存できる。

  • おかれた環境の生物を模倣することで、社会的に適応することができる。

  • 他の生物と生殖して子孫を残すことができる。

いかがだろうか。
筆者としてはどんな急激な環境変化があったとしても、メタモンが絶滅するという未来が想像できない。
彼らはどのような環境においても生存が可能な『最強のポケモン』なのである。
人類滅亡後は、メタモンが地上の覇権を握るのではないだろうか。そして、その未来もそう遠くないのかもしれない。……として、本稿を締めたいと思う。

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