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勿体ないという美学08

ITOCI」というブランドは、これからの社会においてどういった役割が出来るかを考えなから、モノづくりをしています。

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勿体無い..

以前知人の生産会社を伺った際、残った副資材などを見かけました。
そこには事務所だけではなく倉庫にも生地や資材など相当数があり、把握することが出来ず、ある程度溜まると廃棄するとおっしゃっていました。

なんて勿体無いことを!

商品の在庫は把握しても副資材の残りまでは無理なのでしょう。
どうしても細かい残は出てしまいますから。

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以前在籍していたスタッフに、口が酸っぱくなるほど
「生産時には残りのものから使うように」と指導していました。
把握し確認するという行動は一手間ですが、それが最終的に

・利益に繋がる
・在庫を減らす(ストックする場所だって減らせます)

自社生産をしている強みで、目の前に在庫があり、確認もすぐ出来る。
そしてそれはお金なのだと徹底的に教えました。
大手企業のように目の前に無い、倉庫で保管、PCでの計上だけでは、そこに気づくことは難しいでしょう。
そういう現状が、簡単に廃棄する事に繋がるのかもしれません。

それでもどうしても残ってしまう生地や副資材はあります。数年に一度、母校である文化服装学院にお渡ししています。学生は宿題が多く、作品を作るたびにお金が掛かります。私も親からの援助とバイトでやり繰りしていましたから、大変さがわかります。少しでも安い生地が手に入るよう、喜んで頂ければいいのですが。

因みにプライスを決める際には、必ずロス分を数%乗せます。ご存知ですか?企業によってロス率は違います。それが大きくなればなるほどコストに乗っかりますから必然的にプライスも高くなるということです。
小さなブランドにとっては死活問題です。


あと少し生地の在庫があります。なんとか眠っている生地をうまく使いたいと、頭の片隅でずっと考えています。
一部はショートパンツとしてこの夏に売り出しました。




ストックがあるバッグもアップデートさせ、〖循環するBAG〗として新しく息吹を吹き込みオンラインで販売しています。
過剰な生産はせず、色々なデザインの仕方、売り方を模索しながら、今までとは違う活動も楽しいものです。


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3年ほど前LAへ旅行に行きました。
その時感じたこと、それは
【アメリカが豊かになっている】
ということでした。
街は綺麗になり、以前ほど危険さも感じなくなりました。
街行く人は、スポーツテイストを取り入れた格好をし、(その時は)カフェやスーパーにはオーガニックなものが揃う。オーガニック先進国ということもあるのですが、やはり1歩も2歩も先に進んでいると感じました。

日本は5年アメリカから遅れていると言われます
アメリカで流行ったものは必ず日本でも5年後流行します。

覚えているものでは、パンケーキやサードウェーブコーヒーなどは、まさしくアメリカ(ハワイ)から上陸したものですね。アパレルですとRonHerman(ロンハーマン)のビーチスタイルもそうです。

サステナビリティは流行りのものということではありませんが、
現状アメリカではサステナビリティに取り組まない企業は淘汰されています。その流れは日本にも必ず訪れるでしょう。
いいものを作るだけではもうダメなのです。
どれだけ社会的価値を生み出し、交差しているかが問われるようになります。

今からでも遅くありません。モノづくりをしている会社は、今一度考えてみてください。どんな小さなことでもいいのです。
そして伝えてください。

それでもどうやって係わればいいか分からなければ、LAに在住している私の友人にコミットしてください。1歩先を体現している彼女は、きっと良いアドバイスを頂けると思います。



持続可能やサステナブルなどの言葉を使っていると、丁寧な暮らしをしているように思わせてしまうかもしれませんが、決して正しい暮らしなどとは、程問い遠いのですよ。(断言することでもありませんが)マックも大好きですし、お買い物も大好きです。
ただ自分にも地球にもちょうどいい生き方が出来ればいいと思っています。
流行りのキーワードのように感じ、連発することは恥ずかしくもありますが、「伝えることの大切さ」を知った私は声を大にして言いますよ!

『勿体無いって良いことなのですよー』


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