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「変な間取り」間取りと物件が大幅に違う

宮城県から東京に500㎞を超えた引越しをします。

本記事では、間取り図を信じて内見をせず審査を先に終わらせ、いざ内見と契約をしようというところで間取り図が全く現実と異なっており契約が頓挫したお話を紹介します。実は現在進行形なのでこの時点で次の物件が決まっていません。

余談ですが私は雨穴氏の変な家の大ファンでもあります。



内見してから審査すべきと分かってはいた

物件探しは私の本命企業のバックグラウンドチェック(信用調査)が開始された段階で見切り発車で始めました(7月1日~)内見無しに審査だけ先に進めるなんて無謀…と分かってはいました。
平日は私が、土日は婚約者が仕事に追われ、中々東京に行けていません。
直近で東京に行けるのが7月13日~の3連休だったので、それまでに審査を終わらせて内見ではカーテンの長さ等測って営業所で契約手続きを進める計画でした。
なぜこんなに切羽詰まっているかというと私は8月1日より勤務開始予定なので遅くとも7月30日には物件引渡が必要だからです。

実際、自分でいうのもなんですが素晴らしいスケジュールでした。
危機管理能力は大きく欠落していましたが…

私自身、不動産ではないもののそれ以上に規模も金額も大きくより精密な図面を日々描いていたので間取り図に絶大な信頼を寄せていました。
素人が描いたんだろうな…と思うほどお粗末なものも多いですがまさか図面が間違っている何てことはみじんも思わなかったのです。

婚約者は私のような設計の人間が描いた図面を元に工事を進める現場監督です。彼は図面よりも写真、つまり現況を注視する人でした。
「えんちゃん、この物件の写真だけど怪しくない?広角レンズで撮っているにしてもあまりに図面と乖離しているよ?」

あるはずのスペースがない

彼は現場監督なので日々の洗濯は欠かせません。
制服は嵩張るので干すのも一苦労です。
縦型の洗濯機も頑張ってくれていたのですが寿命も近く、去年ドラム式洗濯機をお迎えしました。

一般的な防水パンは幅640~800x奥行640です。

https://www.direct-store.net/product/documents/14011
TOTOの防水パン例

私たちのドラム式は奥行約740あります。
ドラム式なので横から洗濯物を取り出します。
防水パンこそ640x640に設置可能ですが洗濯機周辺に物があると洗濯機が開けなくなるか周辺のものに影響が出ます。

たとえばドアとか。

本当は図面を載せて
「ここ!間取り図のこの隙間!これ無いって詐欺じゃない?トイレのドアが開かなくなるじゃないか!」と糾弾したいのですが無益なのと一社会人のモラルから逸脱するので控えます。

そうなんです。
私は図面上で防水パンからトイレのドアの開閉まで図面上4㎜、実寸320㎜が確保されていると読み取り審査を進めたのです。
しかし彼の答えは違いました。
「水回りだけじゃない。全体的に㎡数も間違っている気がする。この写真、本当に6畳もあるとはにわかに思えない」
東京での3連休はその不動産会社としか約束していなかったのです。
午後に内見して「え、置けなくない?」では大変なことになります。

クーラーの利いた部屋で図面しか描いてない人間には無かった視点

不動産屋は素人かもしれない

広角レンズはあてに出来ないから。図面間違ってるなんてそんな馬鹿な。
淡い気持ちを抱いて不動産屋にメールで問い合わせました。

今まで30分以内に返信が来ていたのに、丸一日音沙汰がありません。

雲行きが怪しくなってきました。
私は直接電話をかけ、担当ではない人に洗いざらい話しました。
とにかく、340㎜なくても200、いや140㎜あればいい。連絡ください。

その後担当者から電話があり、以下を伝えられました。

「図面の見方はお客様の方が詳しいと思うので、僕は図面について聞かれても何が正しいかわからないんです。
施工会社から貰った平面図を僕の会社で間取り図に起こしていますが、正しいか正しくないかでいうと「参考程度」です。正しくなくても、嘘をつきたいのではなくて「実力不足」といいますか…
スケール?何分の1図面?すみませんそれは分からないです。
平面図、僕たち読めないんでお客様に送ります。その平面図がたぶん正しいので確認していただけますか?
CAD?dxf?分かりません。PDFしかありません」

平面図も読めないのに「何平米あります」とか言ってるの?
この人がたまたま不勉強なだけで他の人は真面目だよね?
日本の不動産会社ってこんなに適当なの?

と思いつつも、平面図PDFを受領。スケールなんて書かれていないのでまた自分で実寸計算。
間取り図で320㎜あったクリアランスは60㎜しかなかった。

つまりこれは、間取り図の洗濯機置き場ひいては風呂場から収納まですべての平米数がいい加減だったということ。

電話で内見キャンセルをしました。

信用できない担当者に他の物件を紹介されても仕方ないのでその後別の不動産会社と連絡を取りました。
ドラム式が置けるか懸念している。
今回は先に伝えました。

すると…
間取りとか資料は間違いがほとんどなんです。
多くの人は違和感なく住んでいるから問題が浮き彫りになりませんが、お客様のような建設関係のご入居者様方とはよくトラブルになるんです。不動産屋の作成する間取りはずさんなんですよ。

なんと、前担当者が不出来なのではなく「日本中に変な(詐欺)間取りが蔓延している」ということだった。

現担当者は「水回り置けるか、僕先に測ってきます。図面は問題なくても、内見来ていただいて無駄足なんてことはさせられないので」と言ってくださった。
「平面図送っていただければ私確認しますよ。前もそうでしたし」
「え…??それはあまり…いいことではないですね。
平面図は本来第三者にわたらないようにしなくてはいけませんし、そもそも不備があればお客様でなく担当者が解決するのが筋ですよね」

平面図、コンプラ違反だったのか。

確かに我々も図面のやり取りには細心の注意を払います。
最後の最後まで変な前担当者でした…

現状:入居が間に合うかは不明

3連休に新しい担当者と内見できるかどうかは、彼が直接一足先に物件で寸法を測ってきてからなので現時点では不明です。怖い。
そのくらい、間取り図は何のあてにもならないということです。
そしてこれらは詐欺ではなく、「現況優先」とのことで何の問題にも問えないそうです。

宅建士監修のこちらの記事が非常に面白かったです。
前担当者と審査を進める前に確認しておきたかった…

皆様も間取り図にはくれぐれもご注意ください。


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