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全正面美中年 M jungle with K Dmajor 6/24

オレは「ごっつええ感じ」を見て育った。
日曜の夜8時はテレビにかじりつき、コントのタイトルが出た瞬間に爆笑するという子ども時代を送っていた。
ダウンタウンはオレにとって神であった。
当たり前のように生活の中心にあった。
もちろんレンタルビデオ屋でもごっつのビデオを借りまくった。
97年、突然番組が終了した時の喪失感を今でも覚えている。

「VISUALBUM」もむちゃくちゃ好きだった。
「システムキッチン」「ゲッタマン」が特に好きである。

2000年。なんとか希望の高校に進学したものの、なんとなくまだ自分に自信がもてず、自分が何者であるかもわからなかった時、既に何年も前に大ベストセラーとなっていた「遺書」「松本」を買って教室で読んでいた。

そこでオレの脳は爆発した。

どこへ行っても変人扱いされていた15年。
「これでいいんだ」と松ちゃんが教えてくれた気がした。
その日を境に、さらに自分の自我が強固になっていったのである。

そして音楽的な興味を最初にもたせてくれたのはTKこと小室哲哉氏だった。
初めて買ったCDはglobeの「globe」「FACES PLACES」。
中学時代は毎日globeを聴いて過ごす日々を送った。

そんなオレにとっては全ての始まりとも言えるこのコンビが(ダウンタウンは浜ちゃんだが)タッグを組んだH jungle with Tも当然好きだったし(というか知らないやつは誰一人いなかった)、「wow war tonight」以外の曲もとても味わい深い曲でカラオケでよく歌った。

今回Dメジャーの曲を作るに当たって、昨年からいろいろ思案していたが、結局このジャングルで行こう!となったのは年が明けてからである。


歌詞原案について

今年の冬に「全方向美少女」をよく聴いていた。
今の若い人はとにかく自分の曲を知ってもらうためにTikTokで市場リサーチして作曲に臨むのだそう。
なるほどよくできた曲だなとひとしきり感心したのである。
で、まずはこっちの曲に合わせて替え歌を作ってみたのである。

全然バズってないので気になった方はどんどん回していただきたい🙇‍♂️

向こうが美少女で来るならこっちは「美中年」である。
どうしても肯定してやらないと我らおじさんが可哀想に感じたからである。
替え歌にしてはそこそこ自分の考えを入れ込むことに成功したと思った。
「運命なんて生まれた日より出会った女で決まるもの」だし「幸福なんて昔の思い出に一生かけて浸るもの」である。
これは真理である。

加悦版「全正面美中年」は加筆、歌詞の並びの変更があるのでその辺も注意されたし。

楽曲について

ということでジャングルなので、普段あまり作らないドラムン寄りのリズムなので、曲作りの前にこんなmixを聴いてイメージを高めていった。

しかし楽しい!! ドラムンやジャングルてなんでこんなに楽しいんだろ。
音楽とは誠に不思議な魅力をもつマテリアルだと感じる。
仕事行きたくないときとか聴くと前向きになるかも。

で、今回なぜかリズム隊にArturiaのDrumBrute Impactを選んでしまった。

かなり難しいんじゃないかと思ったが、やはりジャングルの音を作るのがむずかった。プラグインも使いまくってどうにかこうにか…って感じで作ったけど全然できてないと思う。
そしてこのmixを聴いて分かる通り、ジャングルというかダンスミュージックのドラムは空気感が最大限に重要だと感じる。
このキックの後の乾いた空気感…これはサチュレーターで表現するのか、レコードのカッティング時に再現されるのか、どうすればこの空気感になるんだと、さらに研究は続くわけである。

曲の展開はもろに「wow war〜」である。
やっぱりTKは天才である。
バラードから入ってジャングルへといきなり突入するのではなく、コールや松ちゃんのアルファベットを経て「がっかりさせない」へとテンションを一気にもっていく。
普通のジャングルは単純に踊ることを目的として作られているので、ドラマチックな展開はないし、コードもおそらくずっと一緒である。
これをTKはJ-popに活用することで、ノリのあるリズムと共に感動的なフィナーレへと展開させていった。
それが若者から当時のオレぐらいの年齢層の人々の心をつかんだのだと思う。

歌について

先月はいきなり声枯らして、絶望的だったんですけど、ちょっとずつ戻ってきて。
それでも録音時はまだちょっと枯れてましたよね。
なんかそれも曲に合ってるんじゃないかと思って採用しましたけど。
高音がキツい曲だった…

そしてコーラスは当然TK風でしょ。
昔よく朋ちゃんやglobeのコーラスの真似をして練習したんでその辺はバッチリすよ。
「しょおめんでみーてもぉう」
これ大好き


「しょおめんでみーてもおぅ」


講釈はこれぐらいにして。
その彼らへのリスペクトを形にした「全正面美中年」、お楽しみください。


余談

若い頃、中古ショップで偶然「wow war tonight」のリミックスアルバムをゲットできたことは本当によかった。
TKのこのユニットに対する愛を感じられるし、「MJ Dub」では松ちゃんのインタビューが全部聴けるのである(このミックスが一番好きかもしれん)。
下のビデオから、アルバムが再生リストになっているのでぜひ!!

「しょおめんでみーてもぉう」

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