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歌誌『塔』2024年3月号掲載歌「小窓をあけて鳥語を聴きぬ」
みなさま、こんにちは。
昨年の夏に私家版『歌集 瑠璃色の夏の終りを見届けながら』を作成しました。先日、日本現代詩歌文学館(岩手県)に寄贈したところ、受理していただきました。現在、一般書架に配架されております。書誌番号はB10931274。自分の書誌レコードが作成されているのは不思議な感じ。嬉しいけれど。
それでは『塔』2024年3月号の掲載歌。小林信也選です。
かなかなのいつしかしんと鳴きやんでゆふべの空に鈍色垂らす
園児らは葉つぱがなくてかはいさうと彼岸花をさして言ひにき
愛子さまの登校なさる朝のみち金木犀のかをり漂ふ
側衛官と呼ばるる人らキャンパスのあちらこちらに立ちて見守る
黒板に〈そしてまた〉とふ丸文字を残して去りし姫野先生
予定なき日曜の朝わたくしは小窓をあけて鳥語を聴きぬ
休日は予定がないほうが好き。本も休日も余白が大事。
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