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歌誌『塔』2024年4月号掲載歌「水面(みなも)にさくらの花びらひかる」
みなさま、こんにちは。
連休の方も多いと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。
それでは『塔』2024年4月号の掲載歌。山下泉選です。
私を想つてといふ花言葉シロツメクサの風に揺れをり
うつくしい心でゐたいみづうみの水面にさくらの花びらひかる
鶴瀬には餃子の満洲ありしこと学生時代の思ひ出として
うつりゆく春から夏のただなかに小川町行き急行にのる
帰省して職場の話などしつつゆふべに父とかなかなを聴く
異次元の少子化対策ぬばたまの夜にひかりはさすのでせうか
月のない夜にインタビューされてゐる春を鬻ぐと言ひし少女ら
「シロツメクサ」いわゆる「四つ葉のクローバー」でおなじみの草花。
白詰草と書くのは、江戸から明治にかけて、輸入品の詰め物(衝撃緩衝材)として用いられていたことによります。植物図鑑などを参照するとだいたい書いてある通説ですね。
「餃子の満洲」は父から教えてもらって知りました。埼玉県の川越に本社があります。
学生時代に住んでいた町の隣駅にお店があったので、たまに弟を誘って食べに行っていました。
今でも埼玉に出張するときに立ち寄ることがあります。
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