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東洋医学でアトピーを説明してみたら

個人的な話ですが、私は31歳でアトピーと向き合うことを決意して関西から九州に居を移しました。
引っ越してから徐々に、30年以上お付き合いしていたステロイドとお別れ出来ました。

それでも浮き沈みは続き、色々と試すなかで、鍼灸と出会いました。

その治療院では、漢法医学に基づき、鍼灸と食の指導、漢方薬を組み合わせて治療をしていました。
風邪や突発的な関節の痛みから、癌や神経痛、アトピー等慢性的な悩みを抱えて通う方もたくさん居られます。

私は2022年4月に治療院に通い始め、鍼(ハリ)とお灸を10日〜2週間ごとに受けて、6月からは先生のアドバイスを受けながら食事も変えてみました。制限に苦しむのではなくて、食に対する意識がどんどんシンプルに楽しくなりました。結果として、体の腫れや痒みが徐々に無くなり、8月中旬ごろには無症状(痒くなっても拡がらないで治まる)に近い状態になりました。

鍼灸のチカラも勿論あるけれど、食に対する変化が心の在り方も体も変えてくれた実感があります。
どんな食事にしたかというと、お肉、お魚(桜えび、ちりめんじゃこ、キビナゴは食べる)、動物性油、植物性油、小麦粉を極力抑えた食品選びです。

なぜ、それがアトピーに良いのかという説明を書いてみたいと思います。

漢法学では、六臓(肺、心、肝、脾、腎、心包)六腑(大腸、小腸、胆、胃、膀胱、三焦)がそれぞれの役割を果たし、健康を維持していると考えます。
病気になる過程には、この六臓六腑の力が弱まっている状態があります。
力を弱める原因には、内因(感情が度を過ぎたり、長引くこと)、不内外因(飲食、疲労など生活の不摂生や偏り)、外因(暑さや湿気など自然界の大気が身体に影響したとき)があります。

さて、六臓のうち肺は、皮膚を養い、育んでいます。毛穴の開閉(暑いとき開く、寒いとき閉じる)や適度な潤いなど、皮膚の働きは肺がコントロールしています。

また、肺は六腑のうち大腸とコンビを組んでおり互いに影響しあっています。どちらが病んでも、双方に影響します。

大腸は、飲食物の栄養物が吸収されたあとの残りカスを通す過程で発酵が起こり熱を生じさせ、その熱気を必要なところへ届けます。その一つが体の表面である、皮膚です。大腸の熱気が皮膚を巡り、皮膚をまもっています。

ところが、皮膚に過度な熱気があると、アトピー症状、痒み、赤みが起こります。
肺の失調で必要なときに皮膚が開かなければ、皮膚に熱気と邪気がとどまります。

ここに、肺と大腸に「熱が強まる何か」が加わることで、その熱が皮膚にあらわれて、熱が集中したところに痒み、赤み、アトピー症状などが生じてきます。

皮膚に熱があることで、赤み、乾燥、発疹、痒みが生じるのです。

では肺や大腸に熱が加わるとはどんな例があるかというと、手の長時間の酷使のほか、心配事や気忙しい日々を送ること、高カロリー食品、香辛料、食べ過ぎ、便秘などがあります。
 
もう一つ、中国の古典を解読すると、皮膚のできものについて書かれています。
体の中で血毒、血熱が強まると肝と胆の病を引き起こし、いずれ皮膚や体のできものが引き起こされるとあります。(とても簡略化した説明なので、本当は更に詳しい解説が必要です)

では、血熱、血毒の要因はなんでしょうか。
食べるものでいうと、肉や卵、油、酒、味が濃い食べ物、油っぽい食べ物がそれに当たります。
これらは、消化吸収されて血となりやすい性質を持ちますが、その分熱しやすく濃い血となります。

初めて東洋医学に触れる方にとって、読解しにくい話だと思います。
血毒とはなにか、血熱とはなにか、書きたいけれど、ここで留めます。

この文章は、治療院の先生が執筆された、皮膚疾患に関する冊子のなかから、食生活に関することを抜粋しました。 

本当は肺と大腸だけがアトピーに関わるのではないし、食生活以外にもアトピーに良い生活習慣があります。

漢法医学からみた皮膚疾患のことや望ましい生活や、治療院でアトピー患者さんに行っている治療について、詳しく知りたい方は、ぜひ冊子を読んでみて下さい。
一冊1200円プラス送料です。油なし料理のレシピも載ってますし、アトピーに限らず皮膚のトラブルへの対処方等も載っています。
必要な方はメッセージいただければ、ご案内します。

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