🏘連帯保証人が必要な物件を交渉した件

関西で引っ越しをする時に一番苦労するのは、なんといっても連帯保証人です。
最近の関東の情勢は把握してませんが、関西では家賃保証会社の契約＋|連帯保証人を差し出すのが一般的です。

これは「保証会社が倒産した場合の金の収奪先を確保する」と言う観点から「家賃保証会社＋連帯保証人」となっているのですが、しかしまぁ連帯保証人には債務の抗弁権すら認められないという点で、極めて人権を無視したものでありまして、今でも当たり前のように「お母さんに連帯保証人お願いできないんですか？」と言われます。

ただまぁ、今回の転居においては、連帯保証人を差し出すことを飲まない方向で行こうと思っておりました。
代りに「敷金出すから連帯保証人無しにしてくれへんの？」という方向性で臨むことにしたわけです。

🌸連帯保証人無しで審査に通る

さて、この度神戸に移住することになる私ですが、結論から言って連帯保証人が必要な物件で連帯保証人を無しにすることに成功しました。
恐らく前回が営業職だったことから、少し交渉力が身に着いたようです。

なのでこの後は契約を進めて新しい会社に働く準備としての神戸移住をすることになりますが、まぁ関西での引っ越しは連帯保証人の確保がとても苦労すると思います。

家賃保証会社の契約＋連帯保証人ヒトジチスタイルがいつ頃から浸透したのかわかりませんが、コロナ禍で浸透した制度なら、まぁ関東でも同様のことは起きているかも知れませんね。

💷大事なことは支払い能力を証明できるかどうか

連帯保証人が必要な物件を保証人無しにしてもらったわけですが、ここで大事なことは「家賃支払い能力を証明すること」です。
確かＵＲ住宅の審査基準には家賃１００か月分の貯金があるか、または家賃１年分を前払いできるかが要件に入っていたと思います。
この論理を借りたのですが、所持する金融資産が家賃１０年分以上あったことが交渉材料になりました。

残念ながら貧乏長屋で母子家庭育ちですが、今も母の個人資産は０円です。
一家で一番金融資産を持っているのが私という有様ですので、到底連帯保証人を立てられる状態には無く、代わりに個人口座の中身を審査資料として提出し、家賃保証会社に多く金を出すことで決着致しました。

💰代わりに家賃交渉はしない

家賃交渉をするかは仲介会社さんから提案されましたが、家賃交渉はしないことと致しました。
というのも、連帯保証人を無しにした上に家賃交渉まですると、心象を損なう恐れがあったからです。
二兎を追う者は一兎をも得ず。
家賃交渉はしない代わりに連帯保証人は無しにして欲しいという一点のみを要求することと致しました。
家賃交渉は出来るに越したことはありませんが、それは二年間家賃の支払い実績を積み立てた上で次の交渉に臨めば良いだけですので、今一番大事な一点だけを要求するのは、きっと他の方にも役立てるコツかなと思います。

🚢神戸や京都だからできたのかも知れない

なお、今回の連帯保証人供出拒否は神戸だから出来たと思ってます。
これは人口データを見ると読めてきます。

神戸市人口、再び転出超過　大阪市22年9100人転入超過 - 日本経済新聞

総人口と言う意味ではどの都道府県も自然減＞転入増が続いてますので、人口総数自体は東京以外はほぼ変わらないと見て良いでしょう。
その中でも転入出と言う一点で見ると関西はほぼ大阪の一人勝ちです。
一応兵庫県内で見れば明石市は転入増ですが、京都市、神戸市、堺市は日本人の転出超過が止まらず、何とか外国人住民の転入超過で維持しているのが現状です。

人口減少が急激なペースで進む神戸や京都だからこそ連帯保証人を立てない交渉がしやすかった可能性はありまして、東京で同じことが通じるかと訊かれればノーだと思います。

💾制度としては無くして欲しい連帯保証人

今回の連帯保証人拒否による契約成立は、少なくとも前々から準備があったからできたことであって、誰しもに再現性はないでしょう。

元より、連帯保証人と言う制度自体をなくすべきなのです。
海外にも保証人の制度はあると思いますが、債務の抗弁権すら認められない日本の連帯保証人は基本的人権に則しても異様と言う他ありません。

未婚化が進んで御独人様が増える時代、連帯保証人なんか確保できない人はいくらでもいます。
せめて連帯保証と言う非人道的な制度が無くなり、個人保証を担保するシステムを政治家は確立して欲しいというのは、切に思いますね。