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沙都子は気付かせてくれた:人間関係って結局8割が運と才能と環境で決まる

電車の広告を見てると自己啓発系の本が目に入ることがありますが、大抵テーマは時間の使い方か、人間関係の本に集約されます。
で、まぁ時間の使い方って言うのは自分でどうにかできる部分が大きいんだけど、人間関係の部分って言うのはどうなんだろうかと。
でも人間関係の啓発本は結構売れてるでしょ?
15万部とか30万部売れてるぜって言ってる広告見るのもそんな珍しい気がしなくて、それだけ人間関係に悩む日本人は多いというわけです。
でもねぇ、人間関係って自力でどうにか出来るモンだったりしますかね?
もし人間関係が自力で上手く行くなら日本人の生産年齢人口の自殺が韓国と並んで世界ワーストクラスにいるはずがないと思うんですよ。
きっと人間関係をどうにかしてみたくて、自己啓発本の内容を必死で実践してみた人もいるでしょう。
で、それらの内、何割が人生良化しましたかね?
多分2割程度の人しか変えられなかったんでないかなと思ってます。

🚲梨花は最後まで一輪車も竹馬も出来なかった

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沙都子が梨花にブチ切れたシーンで、非常に上手な例えがあります。
「梨花は竹馬や一輪車、あれだけ練習したのに乗れるようになりまして?」
梨花はお嬢様学校(聖ルチーア学園)に憧れ「沙都子と一緒にお嬢様学校行きたーい!」と言い出します。
既に前の人生、お嬢様学校に行って散々な目に遭った沙都子は、全力で梨花の誘いを拒否します。
しかし、梨花ファンには申し訳ないんだけど、梨花って徹底的に他力本願なのね。ただ他力本願なだけならいざ知らず、何故か人を垂らす変な魅力を振りまいたりしてて、賽殺し編における沙都子はそんな梨花が大嫌いだったんじゃないかと思います。
「ウチ一人でお嬢様学校行くの心細いねん沙都子も一緒に来て!!」
「あんな学校行くなら死んだ方がマシや!!」
ってことで本当に沙都子はダイ&リザレクションをするのですが、あのシーンでは「私と雛見沢に残って楽しく過ごすか、私と雛見沢を捨てて行くかどっちかを選びなさい!」と言われ、選べなかったのは梨花の方です。
まぁブチ切れてた分、大げさな表現になってますけど、あの場で「私は雛見沢を出て自分の人生を歩む」と言えば、案外沙都子は割り切っていたかもしれません。

🏫沙都子が変われば梨花の取り巻きは変わったか

聖ルチーア学園に行くことになった2人は、この学園で修復不可能な亀裂が走ることになりました。
梨花は取り巻きに囲まれ、沙都子は四面楚歌になってしまったのは前回も書いた通りです。

よく沙都子に「勉強すれば良いじゃん」という声が見られるのですが、じゃあ沙都子が勉強するようになったら沙都子を取り巻く人間関係は変わったのでしょうか?
結論から言って変わらないでしょう。
学校にしろ会社にしろ、人間関係は最初の1ヶ月間で全部決まります。長く見て2ヶ月。たった2ヶ月で人間関係はほぼ固定化されます
補習部屋でただ一人だけ「1年生なら今から頑張ればまだ間に合うよ?」と声を掛けてくれた先輩がいました。
確かに勉強”だけ”なら頑張れば何とかなったかも知れません。
ですが、人間関係は沙都子がルチーアに在籍する限りどうにもならないのです。仮にクラスに戻れたところで、取り巻きとキャッキャウフフしている梨花のお姫様ぶりを見せつけられてイライラするでしょう。
梨花の取り巻きは沙都子が嫌いだし、沙都子もまたルチーアのお嬢様達が嫌いなのです。これはもうどうにもなりません。

因みに私は前社で確執があったお局さんとは、実は入社初日で人間関係が確定したんですよね。
「(嫌そうな顔しながら)大橋さんって結婚してんの?」
「はぁ?(普通にセクハラだしIT企業なのになんでITスキルじゃなくて既婚かどうか聞くんだ)」
って感じで、見事初日で確執が始まったわけです。
振り返ると3年半。初日から互いに嫌い合って3年半人間関係が固定化してるんだからすごいモンだ。
一度だけ客から送付された荷物に茶羽のアイツが入ってた時があって、助け呼ばれたから仕方なく取ってあげたんですが、そう都合良い時だけ助け呼ばれてイライラしたのは確かです。
黒いアイツに比べたら茶羽のアイツは小さめで速度も遅いから、手掴みの抵抗感も少ないですが、投げつけたろかと思いましたね。逃がす前に。

🏢だから転職が一番やで…転職!!

基本的に人間関係は一度亀裂が走った時点で悪化しかしないです。癌と同じで原因を除去しない限り絶対に良くならないです。
勿論、どんな職場にも合わない人は絶対と言って良いくらいにはいるので、そういう人とは互いに不快にならない距離感を保つことです。自分で何とかできる2割の部分って、実はそこしかない。
人間関係の本に良く書かれる内容として「他人は変えられないが自分は変えられる」ってのはあると思います。
でもねぇ、自分を変えて人間関係を良化させるなんて楽じゃない。っていうか滅茶苦茶厳しい。
だから出来ることって距離を取るか、異動するか、転職か。こんなところしかないです、本当に。
それが嫌いな人と距離を上手く取れてる内なら「転職やめとけ」と言えますが、ルチーア時代の沙都子みたいに四面楚歌状態になったらもう転職しかありません
ただ、転職しても大きな失敗はしないよう、礼儀礼節だけはちゃんと身に着けておいてください。それ以上は無理して自分を変える必要はありません。
人間の性格って、どんな家庭に生まれ、幼少期にどんな交友関係をしたかで決まってきます。これと生まれ持った性格が加わり、愛されキャラか憎まれキャラになるかが決ります。この時点でもう運と才能で殆ど決まってるんです。その上で、どんな環境に身を置くか。これで人間関係の8割が決ってます。
このうち、運と才能は自分で操作できませんので、ある程度自分の意思で変えられるのは環境だけになります。

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まぁ沙都子の場合、邪神に魅入られてしまったのも不幸ではあるのですが、もし梨花がもう少し自立してたら沙都子もルチーアに入学せずに済んだんじゃないかとも考えるわけです。仮に梨花だけがルチーアに行っても、入江が沙都子の養父にはなってくれたでしょう。
詩音か圭一にSOSを求めていれば、沙都子は救われたかもしれません。
しかし、ルチーアは外部との接触が断たれる環境であり、学費を出してくれた入江のことを考えると転校も出来ず、梨花は取り巻きが出来てお姫様モードに突入したので、沙都子の苦悩は計り知れないものがあります。そこが邪神に付け入られるポイントだったんですけどね・・・。
職場に時折「遅刻が多いのに許される奴」とかいたりするでしょ?
もうね、それは才能です。
「なんで私は1回のミスで怒られるのに、アイツは何度遅刻しても許されるんだ!」なんて若い時は思いました。いまの職場はそんな人いないですが、それは考えるだけ無駄です。それはそういう才能を持った人と割り切るしかないんです。どうしてもそんな状況が許せなくなったら、真面目さが評価される職場に転職するのが一番です。
もしこの記事が高校生の眼に入ったとしたら、とりあえず高校卒業までは人生のハードモードと思って何とか耐えて下さい。最悪、病めるくらいなら辞めて定時制や通信制で単位を取るって選択はあります。
高校さえ卒業すれば、ある程度は何とかなる部分はあります。
あとはITのスキルさえ持っていれば、どこかしらの企業は必要とする人材になるんで、多少のITスキルを養っておくことはオススメします。それが沙都子の生きた昭和の時代にはない、救いのポイントかも知れませんね。

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