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ろくでなしの父の自我と、大丈夫を欲しがったあの頃

当たり前の日常、そこらじゅうに
良くも悪くも
嘘のないドラマがあって
すぐ泣いてしまうわたくしですが
情緒不安定なわけではない 笑

先日綴った
ろくでなしの父親のおかげで
うちはむかしから
お金の問題がつきまとっており
20代の頃からこつこつと
わたしのおかねもそちらにまわっていた

なんで?なんで?
と、納得いかなかったし
ぎすぎすしてたし
やりきれない感情が何度も込み上がってくるのだが
どうもこうもできないだけ。

その度に、周りに居てくれた人たちに
いつも
"大丈夫"をちょーだい。って
大丈夫をもらってた。

あの頃、大丈夫 という言葉が
わたしには魔法の言葉だったのだ


ある日
あ、もーこのままじゃみんなダメになる、と。
なけなしの貯金で家を出て
逃げるん?って言われたけど
あの時距離をとったことは正解だった

みんなが必死で生きてて
誰も悪くないし
いや、ろくでなしさんが悪いんだけど。

ましてや、精神不安定な20代の女が
どうにかできる問題なんかじゃなかった

あれから10年以上
距離や時間ももちろん、わたしの成長と。
ぶつかり合ってた感情は、思いやりに代わり。
少し早めに介護費払っただけよ〜って
冗談言ったり
わたしの中ではもう終わってたのだけど。
近年少しずつ、返ってきてて
もういいのに。って心配になる。

さっき、
長い間貸してくれてありがとう、
なんて言われたから
また涙腺崩壊です。

小さくなってきた両親や、
周りにいる大切な人たち
慕ってくれるかわいいかわいい若者たちに、
今はわたしが"大丈夫"をあげる側で。

なによりあの頃、
なにか劇的な出来事や
贅沢な夢なんか望んでいないのに
いつだって良いことなんかない、って
そんな気持ちで日常を過ごしてた自分を抱きしめてあげたいなぁ

ろくでなしは60歳を過ぎて
自我が生まれたらしく、一生懸命生き始めた
誰よりもサボって生きてきたから
必死で働け、と応援してるし。

父さんは心が弱いんよ、の一言で
まるっとおさめた、
誰よりも近くで苦労してきた母が
1番愛のある人なのかもしれない。

そんな、母の携帯
父の登録は"KUZU"です

世界で1番、愛のあるクズだと信じたい。

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