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【アプリ研究】第1回「デフォルト効果の活用」

神楽坂の不動産屋、CentArc(セントアーク)の藤井です。

LUUPの記事がご好評いただきましたので、常日頃から考えているアプリがどうやったら使いやすくなるのか等を考察していきたいと思います。

第1回は「デフォルト効果」についてです。

「デフォルト効果」とは

デフォルト効果(default effect)とは、人間の意思決定や選択が最初に設定されている初期値(デフォルト)に影響されるという心理的傾向のこと。変える必要のないものに対して思考エネルギーの消費を回避しようとしたり、現状からの変化を「安定の損失」と認識したりする「現状維持バイアス」などによって、初期値を受け入れるという傾向である。

シマウマ用語集

デフォルト効果は、アプリやWEBページの色々なところで使われています。例えばこういうページをみたことはありませんか?

デフォルトでチェックが入っている例

多くの人はお役立ち情報などいらないはずです。むしろ毎日のようにメールが届いて、鬱陶しく感じる人が大半だと思います。
ですが、文字を読んでわざわざチェックを外すのが面倒だったり、なんとなくチェックを外さない人が多いので、敢えてデフォルトでチェックを入れておきます。

そうすることで、会社側は営業メールを送ることに成功しているのです。

「営業メールを送っても、お客さんに嫌がられるだけでメリットなくない?」と思っている方は、危険です。

実はこの営業メールにもある心理的な効果を狙っているのです。それは次回。

本当に効果あるの?

有名な臓器提供の話があります。
心理学者が各国の臓器移植への同意率を調べましたところ、
10%程度の国と90%以上の国がはっきり分かれる結果となったのです。
それぞれの国の臓器移植の関心度は同程度だったそうです。

なぜ明確に分かれたかと言うと、「デフォルトで臓器移植に同意し、外すこともできるようにしたか、その逆にしたか。」です。

つまり初期値(デフォルト)で臓器移植に同意するとアンケートした場合、わざわざ変更しなかったということです。

アプリへの応用

ではこの効果をどのようにアプリに応用すればいいかを考えてみます。
先ほど挙げた「お役立ち情報を受け取る」はこの効果を上手く活用しています。
その他でも以下のようなところで使えるでしょう。

2つの例を見てみましょう。

①:選んで欲しいプランをデフォルト化
②:評価を良い方にデフォルト化

①の場合は、選んで欲しいプランをデフォルトにすることで、安いプランを想定していた人にもスタンダードプランを訴求しやすくなるでしょう。

②の場合、デフォルトの評価を良くしておけば、良い評価をそのまま返してもらえるようになるでしょう。(法律的にできるかは不明ですが。。)

最後に

このようにちょっとした工夫で売上を大きく改善することに成功した事例はよくあります。
みなさまもぜひ試してみてください。


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