元自的に自衛隊の銃撃事件について思うこと

私は昔4年ほど自衛隊にいたのですが、自衛隊の銃撃事件のニュースをみて、正直、ちょっと隊員のきもちがわかってしまって辛くなりました。私がいたのは自衛隊の看護学校なのですが…本当にたくさんの嫌な思いをしたし、同期は5人くらい自殺未遂しました。卒業の5日前に卒業できないことを告げられ辞めさせられた子もいました。
マジで逆に今まで起こってなかったのが不思議なくらいだなと思ってしまいました。今日の事件を肯定する気持ちはありませんが、今の時代にこのような事件が起こるような教育を未だにしてることに驚きました。
自衛隊の教育ってちょっとどころじゃない度を越してるとこはあるんですよ。技術的なこと、知識的なこと、意識的なことについての教育については私は何も不満はありませんでした。それは学ばなければならないことだから。それにプラスして人格育成と言えばいいのでしょうか、教育という言葉を借りてはいるものの、実情としてはほぼ人格否定のような教育()を受けることが多々あります。教育訓練を受けてる人たちはまだ若いから、教官からパワハラと呼んでいいレベルの指導()を受けても、自分が悪いんじゃないかって考えてしまいがちで他者に攻撃性を向けることが少ないから今までこういう事件って起こってなかったと思うんですよね。私も昔はそうだった。自分が我慢すればいい、自分が至らないから指導を受けたんだって思ってたんだけど、今思うとマジであれただのハラスメント。社会の色々、大人の色々を学んだ今の私が同じことされたら確実にコンプラ部に言いますしなんならマスコミに売るなり弁護士つけるなりしますよ。
自衛隊には4年ほどおりましたが、本当にたくさんの嫌がらせを受けました。入隊して1週間で教官の命令で同期から吊し上げを受け、その後も常に個人的な服務指導を受けていました。元々茶色がかっている髪なのですが、染めていると言われて黒染めをさせられ、いギャルみたいな喋り方が気に食わないと外出禁止され、メガネが派手だと毎日の掃除を命じられ、自衛官として姿勢を正そうと姿勢矯正ベルトを購入したらいかがわしいものを購入したと糾弾され(←これらのエピソードクソ面白いのでまたの機会に書きますw)個人的な攻撃を常に受けました。自分で言うのもなんですが、ちょっと派手な顔立ちで地味な人よりはどうしても目立ってしまうので矛先が私に向かっていたのは理解していました。また、全体的な指導としては、同期が一致団結していないからその理由を考えろと言われ昼食に行かせてもらえなかったり、言いがかりのような規律違反の罰で全員が外出禁止など、3年間の教育で本当にたくさんの問題がありました。他の教育隊のことはよくは知りませんが、自衛隊には珍しくほとんどが女性自衛官だった分余計に女の嫌なところが出て、陸自の中でもちょっと特殊と言うか一番粘着質なパワハラが行われていた部隊ではないかと思います。今は大学になったと聞き、あそこまでのひどいことをされることはないのかな?と後輩のことをほっと胸を撫で下ろしたほどです。

一番印象に残っている思い出があります。
まだ教育訓練を受けていた時代の話です。あっちなみに、勤務員になってからもすごい嫌がらせを受けましたのでそれはまたそのうちに。

自衛官は毎日制服や迷彩服にアイロンをしっかりかけて身だしなみを整えなければなりません。共同生活なので火器厳禁、アイロンはアイロン室で保管し、アイロン室のみアイロン掛けすることが決められています。個人所有のアイロンは申請して許可をもらった上でアイロン室に保管する決まりでした。100人以上が生活する営内にアイロン室は数カ所、皆順番で使用します。階級社会なので上の人が使っている場合は時間をずらしてうまい具合にやらなければいけません。消灯時間があるので、課業後、消灯までの限られた時間でアイロン掛けをしなければなりません。個人所有でアイロンを持っている人はこっそり自室でアイロンを掛けることもありました。本来は禁止されている行為ですが、教官もそれは暗黙の了解としていました。
ある日、私はうっかりアイロンを自室に置いたまま課業に行ってしまい、運が悪いことにその日たまたま抜き打ちで営内の検査が入りました。まんまとアイロンが見つかった私は教官室に呼び出しを受けました。もはや呼び出された時点で私は白旗をあげていたし、深く反省もしていました。教官に謝罪をし、今後ないようにすること、アイロンは破棄してもいい旨を伝えました。
そうしたら教官は「それはいいの。常々あなたのことが嫌いだなと思ってたからさ、もう辞めてほしいのよね。私はあなたに看護師になってほしくないからさ、今すぐ親に電話をかけて辞めるって言いなさい。」と言ったのです。看護学校の3年目、卒業目前にして、辞めろと。
しかも教官の個人的な感情で辞めろと。
今思うとほんとわけわかんなくてその場で笑っちゃいそうですw
「私個人の意見じゃないわよ、学年担当教官3人の総意だから。」と教官の眼鏡がきらりと光って、細い目の目じりがにやりと笑ったことを今でも覚えています。学年担当は島になってまとまってデスクがあったので、他の2人の教官に視線をやると、血走った目でこちらを見ている主任教官と下を向いて目も合わせないクラス主任がいました。
「何を…仰っているか…わからないのですが…」と震える声を振り絞って私は訴えました。
「あら、わからなかった?親に電話かけて辞めるって言いなさいって言ったの。携帯持ってきて、ここで掛けなさい。」
教官室には他にも教官がたくさんいましたが、誰一人言葉を発することなく、聞こえないふりをしていました。助けてくれる教官など一人もいません。あれだけの大人がいながら誰も助けてくれないことに絶望しました。
上官の命令は絶対、私はとりあえず自室に戻り携帯電話を持って再度教官室へと戻りました。そして教官の目の前で震える指で親に電話をかけました。母が出ました。課業中に電話がかかってくるのはおかしいと母はすぐ気づいたようで「どうしたの?」と優しい声で話しかけてくれました。言葉なんて出るはずもなく、涙が溢れました。「辞めるって言いなさいよ!」と教官が急かすので、出ない声を振り絞って「アイロンが見つかって…辞めるって言えって…教官に言われて…」声になっていたかどうかもわかりません。「え?何?アイロン?辞めろってどういうこと?」母は心配そうに声をかけてくれました。「辞めろって言われました!!!!あなたのことが気に食わないから!辞めろって!!!!」って私はお大声で叫びました。教官室中の視線が私に降り注ぐのを感じました。「録辞めろって言われた!個人的に嫌いだから辞めろって!看護師になってほしくないって!」と私が叫んだところで流石にまずいと思ったのか教官に腕を掴まれて教官室から出され、前にある機材室に連れていかれました。「辞めたいの?後ちょっとだから頑張ってほしいと思うんだけど…」と母は聞いてきました。「辞めたくないよ…3年間無駄じゃん…辞めたくない…私は自衛官として看護師をやりたい…」と涙ながらに訴えると「辞めるって言いなさいよ。」と教官は行ってきました。正直その後のことはほとんど覚えていません。気がついたら辞めなくてもいいが、反省のために毎日掃除を命じられました。教官は最後までうちの親とは話はしませんでした。
同じタイミングでもう一人同じようなことをされていて、その子のお父さんは公務員だったのでありえないだろということで次の日に教官室にかちこんで、学院長に「このことをマスコミと国に売るからな!覚悟しておけよ!」と言った結果、私も恩恵を受けることとなりその後も嫌がらせは続きましたが、この件はなかったこととされました。
今の時代だったら確実に録音して言質をとっていたと思いますが、あの時代はまだハラスメントに対する意識が薄かったのでそのような対応はできませんでした。

規律を破ったのは私なのでそこについては本当に悪かったと思いますし、確かに模範的な学生ではなかったかもしれません、ですがそれと関係ない個人的な好き嫌いで退職を強要されたことについては今でも疑問に思っています。正直今でも謝ってほしいです。結局私はその1年後に自衛隊を辞めましたが、それも本意ではありませんでした。
卒業式の日、皆は泣いていましたが私は空っぽな気持ちでした。卒業アルバムは捨てました。いい思い出なんて何もない。毎日手首を切った思い出しかないし同期も教官も全員嫌いだから。
他人に対してあなたは看護師に向いてない、と言えるような人こそ看護師に向いてないんじゃないかなと今でも思っています。
あの頃は私も若かったので自分を責めましたが、今だったら間違いなく反撃してると思います。指導といじめを混同するのは教育者として間違っているし、それがわからない人は教育者としての資質がないのではと思います。また、トラブルが起こっているのに誰も助けないというのもおかしいと思います。
看護師もいじめが多い職業で、うつ病になって人生がめちゃくちゃになった友達も何人かいます。
誰かを攻撃するときには、その人の人生を背負う気持ちでやってください。その人が稼げたはずのお金を代替わりできますか?できないですよね?虐める方っていうのはそんなこと考えてないんですよね。本当に腹立たしいですが。
教育者が人を虐めるな。気に食わなくてもなんでも、教えて育むのが教育だろう。人格を否定するのが教育ですか?
まず大前提にハラスメントをするな。ハラスメントをする場合、自分が攻撃されるかも、背中を刺されるかもしれないと思え。ていうかマジでその前にハラスメントをすんな。
自衛官とは国民を守るための職業なので教育が厳しくなるのは当然です。だけど、それとハラスメントは全くの別問題です。せめて教官は個人的な感情は捨てて教育者として公平に清く正しい教育をしてほしいです。



今でも教官3人と私を退職に追いやった看護師のことは恨んでいます。もしばったり街であったら半殺しにする覚悟で生きています。一回ほど山手線で当時の副学院長とエンカウントしたことがあるのですが、直接的な嫌がらせを受けていないので声もかけませんでした。一瞬声かけて「大変お世話になりましたFUCK」って言おうと思ったけどw私は今でもお前らをぶっ潰す気でいるから覚悟しておけよ。恨みというのは一生ついてまわるものだからな。


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