【今日のバッハのカンタータは?】2024/4/2(火)復活祭の火曜日
WHICH BACH CANTATA TODAY?" (「今日のバッハのカンタータは?」)の 2024年4月2日の記事の和訳です。以下,一部訳注やリンクの追加をしている以外はほぼ直訳です。原文の著者Michealの許可を得て翻訳や画像引用をしています。
2024年4月2日 - 復活祭3日目の火曜日(Easter Tuesday)のために、バッハは3つのカンタータを残した。いずれもライプツィヒ時代の作品だが、ワイマールやケーテン時代に遡る作品を基にしている。
「イエスが生きたもうと知る心は」《Ein Herz, das seinen Jesum lebend weiß》BWV 134は、ケーテンで元旦のために作曲された世俗カンタータ「時は日と年をつくり」《Die Zeit, die Tag und Jahre macht》BWV 134aのパロディ(訳註)だ。昨日のカンタータ「喜べ,汝らの心」《Erfreut euch, ihr Herzen》BWV 66もパロディだったよね。理由は簡単だ。BWV 66もBWV 134も1724年の作品で、その前の聖金曜日にバッハはヨハネス受難曲を初演している。復活祭にはワイマールとケーテン時代の古い作品を演奏し、月曜日と火曜日には上記のパロディ・カンタータを使うことで,バッハは何とか全ての仕事をやり終えたわけだ。 わかるよね!
訳註: パロディー・カンタータ(parody cantata)は世俗曲を宗教カンタータに転用したもの(情報源)
「我が心よ,私はあなたの喜びのために生きている」《Ich lebe, mein Herze, zu deinem Ergötzen》BWV 145は、現存する10曲のピカンダーの詩に基づくカンタータのひとつで、1729年の復活祭の火曜日に演奏されたようだ。自筆譜は残っておらず、カール・フィリップ・エマニュエル・バッハが他の曲も再利用して,楽譜に手を加えた可能性が高い。
「平安なんじにあれ」《Der Friede sei mit dir》BWV158は、聖燭祭(Candlemas)にお聴きいただいた。ただし,この曲は復活祭の火曜日のために書かれた可能性もある。1730年の作品と推定されているが、ワイマール時代,もしくは1735年頃の作品という説もある。また、このカンタータが実は他の2つのカンタータプロジェクトの作品であるという説もある。
Music for today
Ein Herz, das seinen Jesum lebend weiß, BWV 134
(first performance 11 April 1724, Leipzig period)Ich lebe, mein Herze, zu deinem Ergötzen, BWV 145
(first performance 19 april 1729?, Leipzig period)Der Friede sei mit dir, BWV 158
(first performance 1730? - mostly lost, Leipzig period)
追加情報
オランダ・バッハ協会のウェブサイトに、BWV158についての詳しい情報と演奏が掲載されています。
https://bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-158/
Playlist
WBC30-Easter Tuesday
Image of the day
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