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ウクライナの芸術家シリーズ

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ロシアの芸術家と思っていた人の大半が,実は現ウクライナの出身だったりして驚いてます。その芸術家が生まれ育った当時はソ連の一部だったりしたわけですが,それにしてもウクライナはロシア…
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#プロコフィエフ

【ダヴィッド・オイストラフ, 1908-1974🇺🇦ウクライナの芸術家シリーズ22】

20世紀を代表するヴァイオリニストの一人ダヴィッド・オイストラフ(David Fyodorovich Oistrakh, 1908-1974, 写真左)はロシア帝国オデッサ(現ウクライナ)のユダヤ系の商人の家庭に生まれる。5歳の時にピョートル・ストリヤルスキーの元でヴァイオリンとヴィオラの勉強を始め,同門だったナタン・ミルシュタイン(1904-1992, 過去記事はこちら)とも随分仲が良かったらしい。 1927年にモスクワに移り,1934年にはモスクワ音楽院で教職に就く。弟

【Sergei Prokofiev, 1891-1953🇺🇦ウクライナの芸術家シリーズ11】

作曲家,ピアニスト,指揮者として活躍したプロコフィエフ(1891-1953)もロシア帝国(現ウクライナ,ドネツク)出身。サンクト・ペテルブルク音楽院でリャードフに和声法と対位法を,リムスキー・コルサコフに管弦楽法を学んでいる。 大御所の紹介はwikipediaの日本語ページだけでも充実した内容になっているのでそちらに任せるが,日本に始めてきた西洋の大作曲家でもある。1918年にアメリカ亡命を決心したとき,ヨーロッパは世界大戦中の真っ只中だったので,アメリカに向かう中継地とし

【Emil Gilels, 1916-1985🇺🇦ウクライナの芸術家シリーズ1】

20世紀の名ピアニストのエミール・ギレリス(Emil Grigoryevich Gilels, 1916-1985)はオデッサ(ロシア帝国,現ウクライナ)生まれ。両親は共にユダヤ人の音楽家だったとのこと。妹のエリザベート・ギレリスはヴァイオリニストで,レオニード・コーガンと結婚している。見出し写真はエミールとレオニードだ。 「鋼鉄のタッチ」と呼ばれるテクニックの持ち主で,どちらかというとルバートは控えめな一方,端正で緻密でありながら強烈な音量のコントロールによる表現が魅力的