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最初で最後。

2024年3月1日。

マシンガンズ芸歴26年目にして、初の単独ライブが開催された。

当然のように参加したが、実は、発売日の段階ではチケットは取れていませんでした。何も当然じゃなかったんだ…。

運良く親切な方に譲っていただき、事なきを得たが、先行抽選は外れ、一般発売は数秒で完売だった。

会場はよみうり大手町ホール。座席数は500。マシンガンズが今まで立ってきた舞台、私が去年見てきた中では格段に大きい箱だ。(早坂営業を除く)

500が即完。自分がチケットを確保した状態での推しのライブ即完ほど嬉しいものはない。

ザセカンドで人気が出た、とは知っていたものの、出待ちが多いと言ってもせいぜい50人の話なので、まさか10倍の箱が秒で売り切れるとは思っていなかったのが正直なところだ。明確な数字で今のマシンガンズの勢いを実感して驚きと共に、嬉しかった。

ライブまであと数日に迫ってワクワクし始めた頃にグッズ販売についての告知もあり、ますますテンションが上がる。

デザインもオシャレでパンフレットやマシン缶ズなど企画も面白く、普通に欲しくなったのだが、ここで1つ懸念点が浮上した。

アイテムの種類と金額の一覧は、ノートの隅に走り書きしたメモの画像をそのまま載せるという、芸能人のライブ告知では見たことのない斬新なものだったが、そこにツッコむより前に、在庫数らしき数字(明らかに座席数より少ない)が書いてあったのを見つけてしまい、

?!!?トートバッグ白黒各50は少ないって!!!

誰よ見積もったの!!!

500来るのに?!50て!びっくりした!一桁間違えた?!

当日は平日で私は17時半まで仕事だったので、早めに行って並ぶことは不可能。実質、グッズ戦争には不戦敗確定である。

こんな雑魚在庫数のグッズ、私が現着する頃には1つ残らず駆逐されてるに決まっている…!と一度は落胆したのだが、せっかくの最初で最後の単独ライブに少しでもマイナスの気持ちを持って参加したくないという思いから、強制的に意識改革を図りました。

そもそも、ライブグッズなんて完売したチケット代以上にさらに推しが儲かるために追加でオプション販売するものであり、推しが経済的により潤うことが目的なので、自分が入手する・しないは重要ではない。誰が買おうが、推しに流れる金額は同じ。グッズを手に入れたいという気持ちはただの私の欲望でありエゴで、推しにとっては全く価値がないものである(この間、0.6秒)。

おかげで、在庫が潤沢そうなパンフレットとクリアファイルさえ手に入れば有り難いかな〜というおおらかな気持ちで参加できた。我ながら天才。推しさえ良ければ、他の全ての事象は些末なことです。

日頃の行いのおかげか、17時の会議がキャンセルになり、少し早めに仕事を切り上げて予定より早い17:45頃現地に着けた。物販開始から15分過ぎている。

入手できなくても良いや〜と言いつつ、もし買えるならもちろん買いたい。

会場のビルの1階からエスカレーターを上がると、ホールのワンフロア下の階にすでに列ができていた。数十人はいる。

えっ、これマシンガンズの列なの…???


物販をしている会場ロビーに続くエスカレーターを上るのを待つ列だった。


れ、列ができてるーーーー!!

物販フロアがいっぱいだから、入場制限をかけてエスカレーターを上るのを止めていた。

完売の心配をしておきながら、今更と思われるかもしれないが、実際に行列を目で見てやっと実感する、マシンガンズのグッズを買う物販に列形成!!これが500の箱の力…!

これからマシンガンズだけを見に、もっと大勢がやってくると思うと、その時点でちょっと泣きそうになってしまった…。

完売商品があるかは不明だったが、もう買えるかどうかはどうでもいいや、と心の底から思っていた。大勢がマシンガンズグッズを求めて列を形成している光景を見たら心から満足してしまった。

そして上りエスカレーターのすぐ横のスペースに10を超えるフラワースタンドがずらりと並んでいることに気付く。

ロビーに並ぶ関係者からのフラワースタンド

いわゆる関係者からの祝い花だ。

去年の5/19まで皆に無視されてきた(ご本人たちの言葉)芸人の単独ライブに、大人と会社が祝福の花を出してくれている。この1年、たくさん仕事をしてきた証拠だな、と思うと胸が熱くなった。そしてマシンガンズが初めて単独をやることを喜んでくれる昔からのお友達の気持ちも感じ、すごく嬉しくなった。

お気付きの方もいらっしゃると思うが、まだ会場に入っていません。すでに感が極まっています。あと長えーよ。え、これ、ライブ終了まで何万文字打つつもりなの????怖!

少しずつ列が進んで、やっとエスカレーターを上がると、キービジュアルの大きなパネルが!そしてそれを撮影するためにまた列ができていた。

それを横目に(物販買い物が終わったら並ぼうと心に誓い)物販の列へ案内される。記入台が用意してあり、注文用紙に購入数を記入してから、列に並ぶシステム。全商品に1を記入して、すぐに並んだ。

ちゃんと数えていないが、20〜40人ほどは並んでいただろうか、私が並び始めてすぐに「トートバッグの黒終了でーす」というスタッフさんの声が響く。それまでは完売商品が出ていなかったらしい。どうやら何も買えない事態は免れた。

結局トートバッグは白も完売し、それ以外の商品を無事に購入。

注文用紙を渡すとスタッフの方が商品を持ってきて、隣のレジに移動。注文受付と会計の窓口が分かれているのが大変スムーズでよかった。

元々2次元オタクだった私は、数々ジャンルを渡り歩き、筆舌に尽くし難い物販地獄を何度も経験してきたので、今回の物販はとても初めての単独、初めての物販とは思えない、さすがK-PROさんというべきか、列形成も案内も注文も品出しも会計も迅速で待ち時間も少ないスマートなシステムで、ノンストレスで買い物ができたことにめちゃくちゃ感動した。

パネルの列に並び、階下のスタンド祝い花を撮影して、ようやく座席に向かう。

ホール内に一歩足を踏み入れた瞬間が実は一番やばかったかもしれない。

よみうり大手町ホールは、初めての劇場だったが、すごく豪華で綺麗で立派なホールだった。500という数も分かってはいたが、実際に座席が並んでいるのを見ると、こんなに広くて多いのか。ここが今から満席になるのか、マシンガンズを見に来た人だけで埋まるのか。そう思うと、早くも本日3度目の感極まり。

まだ開演15分前です。

開演までの10分ほどホール内を眺めていたが、年配の方や若い女性、男性客も多く、驚いた。普段のライブより客層がバラバラでまさに老若男女の500人で座席が埋まってゆく様を見て、去年の5/19まで、こんな日が来るなんて想像もしていなかっただろうなーと、考えるともう涙腺が危なかった。

音楽には疎くてよくわかっていないが、客入れのBGMも良かった。これから楽しいことが始まりそうなキラキラした曲だった…気がする。

不意に音量が上がり、そして音楽が止まる。客電が落ちる。

真っ暗な舞台上にうっすら2つのシルエットが見えた。

待ってましたの拍手の中、しばしの沈黙、からの突如明転。

舞台中央には、キービジュアルと同じ立ち姿で仁王立ちのふたりがいた。

滝沢さんに至っては、スリーピースの新調スーツだ。西堀さんは見慣れた漫才衣装だった。



か  っ  こ   よ   !!!!



えっスーツ新調は聞いてない聞いてない(まさかの西堀さんも聞いてなかった)

やばい、私は、スリーピースのスーツが死ぬほど好きだ。死んじゃう。

えっ死んじゃう

ここは絶対に絶対だ、と思い、渾身のきゃーーーーーーー!!!!を捧げた。

思えばザセカ後、初期の頃、滝沢さんが客席に向かって「キャーがねえなぁ!」と不満を述べたり、漫才の冒頭で黙ってキャー待ちをしたり、というエピソードを聞いていたので、それはもうファンとしては是非ともご期待に応えたいという思いはもちろんあったが、やはり他の芸人がいるお笑いライブでは、ワーキャームーブができない。なんか…うまく言えないけど、色々な理由でやりたくない。

いつか、本当にマシンガンズだけの、完全なるドホームの会場があったら、その時こそ絶対に全力キャーーを浴びせてやるからな!!!と心に誓って、去年5月からずっと溜め込んでいた黄色い歓声をやっっっっと!!!!!心置きなく叫ぶことができた。

この特別な空間を用意してくれて、本当にありがとうございました。

結構長い間、ドヤ顔仁王立ちでキャー待ちをしてくれていたので、その間まじで半年分のキャーーを思う存分ぶつけた。

これがめちゃくちゃ楽しかった。改めてマシンガンズの単独ライブだ!!という実感が湧いてくる。

ワーキャーを歓迎どころか要求してくる、外見の良さを褒められたいと公言するアイドルとしての自覚ありすぎおじさんマシンガンズしか出ないとわかっていないと、できないことだからだ。

暗転板付き仁王立ちで登場後、伝家の宝刀MAXめんどくせえを咆哮し、再び暗転でオープニングムービーへ。

26年目にして初の単独ライブ、一体どんな始まり方をするんだろう、とドキドキしていたのだが、これ以上格好良い始まり方はない、大正解だった。

今回のライブ、終始そうだったけど、構成とか演出とか悉く最適解を叩き出していてすごい。

オープニングVでは、事前にXでファンから募集した写真が使われているのだが、この映像がとにかく良かった。

これから始まるライブへの期待をこれでもかと煽ってくれる最高に格好良いオープニングムービーなのだが、その中に自分の写真が使われているという喜び、えぐいです。フラッシュ的に一瞬で写真が流れていくので、その場では自分のかどうか判別しにくいのだが、1枚だけ明らかに自分のだとわかる写真があり、変な声が出そうになるのを慌てて抑えた。

えーーーーー何これ、嬉しいーーーーーーー!

知らなかった。だって今まで、推しのライブのオープニングVに自分の写真が使われたことがなかったから。(当たり前)

こんなに嬉しいのか……………

推しのライブに、おこがましいけど、ほんの少しでも協力できた、という事実と、

この半年カメラ(大半はスマホ)を持ってライブに通い、追いかけ続けてきた客を、こういう形で巻き込んでくれようと企画してくれた制作側のお気持ちが嬉しくて、すでにちょっと泣きそうになる(本日4度目)

まだオープニングVです。

やっと漫才が始まるところまで来たが、ネタバレせずに漫才の感想言うのは至難の技のため、ネタ部分は割愛する。全体を通しての感想は、


全ネタ知らないやつーーーー!


でした。

いや…そんなことあります???

本当にびっくりした。

ザセカ後、新しく増やしたネタとかいつもやってた鉄板ネタ、営業ネタ、別にやってもよかったのに、ほぼなかったぞ…


嘘だぁ……


自慢だが、この半年、20回ほどマシンガンズのライブを見てきた。雑な体感で、ザセカ後に新たに生まれたネタたちを整理したら単独ライブ用に7本くらいはネタできるだろうな〜と何となく考えていたのだが、とんでもなかった。

ちょこちょこ増やしてたネタは、ほとんど入れずに全く別に新しいネタを7本作り出すとは、想像していなかったサプライだった。

ライブ後の感想を検索すると、過去ネタのブラッシュアップもあったようだが、完全な新ネタもあったらしい。

仕事が増え、地方営業や講演会、ドラマ撮影、テレビ収録やラジオレギュラーなどをこなしながら、単独ライブ用に完全に新しくネタをあんなにたくさん作ってさらに覚える、稽古するなんて、そりゃ50目前の西堀さんが単独は最初で最後と言うはずだ……

その時々で即興性の高いアドリブ漫才が主流のマシンガンズにしては、かなり作り込まれたしっかり台本のある漫才を新しく7本も作って稽古してきたのかと思うと、何かもう感無量です……


15年間ネタを作らず、くすぶっていたとか、25年やってネタ2本半しかなかったわ!と言ってたコンビが、短期間に7本もネタを作っただけでもすごいのに、それが全部めちゃくちゃ面白くて、衝撃だった。


え、あれ、これザセカ普通に優勝しちゃうぞ…??


今のマシンガンズ、こんなにすごいんだぞ!?を全世界に見てほしいけど、絶対に配信売れてほしいけど、しかしこの後のザセカンドのトーナメント戦のことを考えると!

ザセカで対戦する相手には今のマシンガンズのポテンシャルを見誤っていてほしいので、まじでマシンガンズ単独ライブの配信買わないでほしい

ネタないふりして決勝いってそのまま優勝してほしい

いやでもそんなの関係なく、手の内バレてもウケれば勝ちだもんな……

まじであんなのどれ持ってっても優勝できちゃうと思ったんだけど、贔屓目なのかなーいやでも本当にすごかったんだよな〜〜


ネタバレしたくないから全体的なことをぼんやり言うけど、

アドリブ部分と台本部分が芸術的なまでにシームレスですごく見やすかった。

西堀さんの一人芝居、女性を演じる演技力が凄まじく、どれも狂気じみていて、見応えがある。

2人の息がピッタリ合う瞬間、キレがありすぎて、新しいスーツのジャケットが靡く様を含め、美しかった。

漫才のツッコミの所作を美しいと思ったのは初めてかもしれない。

パンチラインもたくさんあったが、ひねったワードを考えて台本に書いて、というよりは、魂の叫び、その場の勢い、怒りの咆哮といった風情が面白くてかっこよかった。

伝説の蜘蛛の糸朗読の凄みを生で見られたことも嬉しかった。

古い野球の話ばっかしてるおじさんが大好きなので、野村克也の名言を諳んじてるところ、めちゃくちゃ笑った。

西堀さんの微妙な表情の演技が、ずっと素晴らしかった。それにツッコむ滝沢さんの巻き舌が当社比2倍くらい回っていて、これぞ東京漫才師!!と何度も拍手してしまった。あの音が気持ちが良い。

特に後半にかけて、どんどん舌が回っていく、最後のネタなんか凄まじい巻き舌のラッシュだった。


特に心に残ったワードを、ネタバレしないよね???程度に書き留めておきたい。

滝沢さん
「アァるよぉぉ!!!」
「味噌煮込みうどんだ!」
「聞いてるかマシンガンズ!」
「てめえタコ糸で縫うぞ、口ィ!麻酔なしだかんな!」
「みんなも思ったよねえ!?」

西堀さん
「せめてマナーとして1年よ」
「高額で浄水器を売る仕事」
「俺は今この単独の、恐ろしさを知った」「疑惑の中で一番ロス疑惑が好きなのよ、俺」

以上、ネタについてのざっくりとした感想でした。


以下、企画V、幕間Vについて。

前半は、
ネタ→幕間V(滝沢ヒストリー)→ネタ→幕間V(西堀ヒストリー)→ネタ→幕間V(マシンガンズヒストリー)→ネタ
という、ガラガラ声のおじさんが喚き散らす喧しい漫才と漫才の間に、なんかちょっと良い曲に乗せて、ノスタルジックな昭和の古いフィルム写真でお二人の幼少期からの成長とマシンガンズの軌跡を振り返るという、情緒の振り幅がえげつないことになる構成だった。

マシンガンズヒストリーのラスト、2023年運命が変わった、のところは、やっぱり感動的で、
あと「ファンの方にも支えられ」の1文がめちゃくちゃ刺さってしまった。好きだから、観に行ってるけど、とにかく推しにお金を落としたい一心で追ってるから、短い期間だけど、ちょっとでも力になれていたのかなぁ、と思ってしまう、おこがましいけど。

泣きそうになっては、江戸弁のおじさんのガラガラ声で引き戻されるという謎の乱高下アトラクション。

初めて見るタイプの単独ライブだ!とテンションは上がった。

お二人の幼少期のお写真は、ご実家に協力してもらって探したりお借りして集めたのかなぁ、とご苦労を思ったり、私も滝沢さんと同時期に東京の下町で育ったので、うちの実家の雰囲気にそっくりの背景で懐かしくなったり、写真の古さに2人の年齢を実感させられ、よくもこの年まで耐えて芸人でいてくれたなぁ、とか、26年で初めての単独ライブということに改めて感慨を感じた直後に「感動したか、こんにゃろーー!」とがなりながら登場するおじさんに爆笑させられ、感情が忙しかった。

後半の幕間は企画Vを3本流したのだが、単独ライブで急にYou Tube流れるの面白すぎて、なんかすごい楽しかった。大画面で500人と一緒にYou Tube見たこと多分ない。

おじさん構文完璧すぎて恥ずかしがる滝沢さんと、太田プロ初ライブで漫才が下手すぎて恥ずかしがる西堀さんが見られて、大変有り難かった。

助かりまーす!(笑)

当日、感銘を受けたことの1/10も書き留められていない気がするけど、このあたりが記憶力の限界。

マシンガンズの単独ライブに現地参加できて本当に幸せでした。

最初で最後と言わず、4年に1回でもやってくれ〜〜と思ったけど、4年後、2人共50歳超えちゃう…

やっぱりもうちょい短いスパンでお願いします。

ところで、新沼謙治の伝書鳩の話まじで誰がわかると思ってんだ……


可愛くできましたー


お花たくさん嬉しい


帰りにフォロワーさんと打ち上げた!

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