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ビデオゲーム史:「ホームポン」

 ビデオゲーム史について,ゲーム機ごとにまとめたメモを書き残していきたいと思います。今回は「ホームポン」(Home Pong) を扱います。


概要

 アタリが開発した据え置き型家庭用ビデオゲーム機です。1975年に発売されました。1972年に稼働を始め,最初に大ヒットしたアーケードゲームとして知られている『ポン』の家庭版です。

 このゲーム機では『ホームポン』しかプレイすることができません。当初は,シアーズ・ローバック社(Sears, Roebuck and Company)から,Tele-Gamesという商品名で発売されました。1975年末から1976年の初めまでに,15万台の売り上げがあったといわれています。

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「ホームポン」(Photo by Evan-Amos, from Wikimedia Commons (2020/8/16) CC BY-SA 3.0 Retrieved from https://commons.wikimedia.org/wiki/File:TeleGames-Atari-Pong.jpg


ゲーム機メモ

 『ポン』をデザインしたことで知られているアラン・アルコーンと,アタリのエンジニアであるハロルド・リー(Harold Lee)たちが中心となって,1974年に開発が始まりました。「ホームポン」は「ダーリネ (Darlene)」というコードネームで呼ばれていました。これはアタリ社の女性従業員にちなんで名付けられたといわれています。これ以降,アタリではコードネームに女性の名前を使っていたことが知られています。

 当初は装置が大きいものでしたが,半導体技術が進歩していたこともあって小型化することに成功し,試作品が完成しました。最初のうちは玩具や電子機器の小売業者に「ホームポン」を売り込もうとしたものの,うまくいっていませんでした。しかし,大手の小売業者であるシアーズ・ローバック社が興味を示し,契約が行われました。上の写真のゲーム機本体にTele-Gamesの商品名が見えます。


 以上,ビデオゲーム史シリーズの2つ目のゲーム機でした。「ホームポン」は,最初のゲーム機である「オデッセイ」と同時代のゲーム機です。両方の機器の比較や,アタリとマグナボックスの競争関係などは興味深い話ですが,この記事では割愛します。

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