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ビデオゲーム史:『スピードレース』

 ビデオゲーム史について,作品ごとにまとめたメモを書き残していきたいと思います。今回は『スピードレース』(Speed Race; Wheels) を扱います。


概要

 日本初のレースゲームだといわれています。1974年にアーケードゲームとして稼働を開始しました。開発・発売元はタイトーで,西角友宏さんがデザインしました。

 ゲームプレイ画面は上から下への縦スクロールで表現されています。プレイヤーはハンドルを左右に切り,アクセルを操作して,自分の車が他の車に衝突しないように避けながら直線の道を運転します。他の車と衝突するといったん停止しますが,走行を再開します。

 筐体の上部にスコアが表示されていて,走り続けるとスコアが増えます。制限時間は90秒ですが,スコアが400点以上になると延長されるというルールになっています。

 なお,アメリカでは,1975年にミッドウェイ・マニュファクチュアリング (Midway Manufacturing) から発売されています。


作品メモ

 以下は,YouTubeにアップロードされている動画へのリンクです。

https://www.youtube.com/watch?v=5jc9_xrD2_M

 筐体は立方体に近い形をしています。現存する筐体は世界的に見ても希少だと思われます。『スピードレース』はヒット作となり,シリーズ化されました。続編は『スピードレース・デラックス』です。


 以上,ビデオゲーム史シリーズの5つ目の作品でした。ビデオゲームはこれまでのところ,宇宙を舞台にしたシューティングと,パドルとボールの卓球ゲームばかりでしたが,ようやく『スピードレース』のようなレースジャンルも登場してきます。一見して単純なデザインに見えますが,たったこれだけで人を夢中にさせる面白さをそなえているという点で注目に値すると思います。

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