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ビデオゲーム史:『ジービー』

 ビデオゲーム史シリーズとして,作品ごとにまとめたメモを書き残しています。今回の作品は『ジービー』(Gee Bee) です。


概要

 ピンボールの要素が加わったブロック崩しゲームです。開発・発売元はナムコで,岩谷徹さんがデザインしました。1978年に稼働を開始しました。プレイヤーは,画面の中央と下部にある2つのパドルを操作してボールを打ち返し,ブロックやバンパーなどに当てながら,できる限り高いスコアを獲得することを目指します。

 ナムコが独自に開発した最初のアーケードゲームでもあります。白黒の画面をカラーに見せるために,オーバーレイが用いられています。基本的には1人プレイのゲームですが,交替で2人プレイにすることもできます。

 続編として,デザインが改良されてカラー画面になった『ボムビー』(Bomb Bee) と,さらに改良が加えられてキャラクターが登場するようになった『キューティーQ』(Cutie Q)1979年に発売され,これらと合わせて「ジービー一家3部作」と称されました。


作品メモ

 以下は,YouTubeにアップロードされている動画へのリンクです。上から順に『ジービー』,『ボムビー』,『キューティーQ』です。

https://www.youtube.com/watch?v=05wmbTprg60

https://www.youtube.com/watch?v=MdEwc_zeZdg

https://www.youtube.com/watch?time_continue=41&v=qpQuejlvkMw&feature=emb_logo

 「インベーダーブーム」の影響であまり売り上げが伸びなかったといわれています。3部作のいずれも,CPUに8080を用いているようです。技術面のデザインには石村繁一さんが関わっています。

 この頃は,ナムコだけでなくアタリでもフリッパーゲームの開発が進められていたようです。『ブレイクアウト』のデザインを発展させた『ジービー』だけでも面白いデザインだと思われますが,『キューティーQ』ではキャラクターが登場するなど,独自の発展が見られます。


 以上,ビデオゲーム史シリーズの13作品目でした。ナムコのゲーム開発の基盤が作られていく上記の3部作から,多くのプレイヤーにキャラクターが大きな影響を及ぼすようになる『パックマン』に至るまでを一連の流れとして捉えると,少しわかりやすくなるかもしれません。

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