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子どもの初めての絵の具遊び

子どもが初めて絵の具で遊ぶときの喜びは、親にとっても特別な瞬間です。鮮やかな色に触れることで、子どもたちが想像力を広げ、自由に表現する姿を見守るのは、とても微笑ましいものです。

この日は、息子と娘がお友達のお家で、初めての絵の具遊びを体験することになりました。息子は朝から「今日はお友達と一緒に絵を描くんだ!」と何度も口にし、期待が膨らんでいる様子。娘も「あたしも楽しみ!」と嬉しそうにしていました。こうして、家族全員でお友達のお家へ向かい、楽しい絵の具遊びが始まります。

お友達のお家に到着すると、広い庭に大きな画用紙が広げられていました。真っ白なキャンバスを前に、息子は「どんな色にしようかな?」と目を輝かせながら、パレットに青い絵の具を出します。娘は「あたしはピンクがいい!」と真っ先に自分の好きな色を手に取りました。お友達もそれぞれお気に入りの色を選び、みんなで準備を整えました。

息子が最初に筆を手に取り、ゆっくりと画用紙に青い線を描き始めました。「この色、すごくきれいだね!」と感心しながら、彼の表情が生き生きとしていきます。そして突然、「花火を描いてみたい!」と言い出しました。最近見た夏の花火大会の思い出が彼の心に残っていたようです。息子は、赤や黄色、緑といった色を混ぜ合わせながら、夜空に広がる大きな花火を描き始めました。

この提案に、お友達も「僕も花火を描く!」とすぐに賛同し、次々にカラフルな花火が画用紙に広がっていきました。青い夜空に輝く花火の絵は、まるで本物の花火大会を再現したかのようです。息子は満足げに「見て!僕たちの花火、すごくきれいだよ!」と誇らしげに見せてくれました。娘も、ピンクの絵の具で可愛らしい模様を描きながら、にこにこと楽しそうにしています。

しばらくして、息子が「手でも描いてみたい!」と言い出しました。私は「手で描くのも楽しいよ」と答え、彼は勇気を出して手のひらに絵の具を塗り、そのまま画用紙に手形を押しつけました。「わあ、手の形がついた!」と驚きながらも、嬉しそうな笑顔を見せます。それを見たお友達も次々に手形を押し始め、いつの間にか画用紙は手形の花でいっぱいになりました。娘も負けじと手形を押し、「見て、あたしのも!」と誇らしげです。

その後、子どもたちは絵の具を混ぜ合わせて新しい色を作ったり、足でも絵を描いてみたりと、思いのままに表現を楽しみました。画用紙には、たくさんの色と形が重なり合い、一枚の作品が完成しました。息子は「楽しかったーーー!」と満足げに言い、娘も「またやりたい!」と嬉しそうに応えます。

帰り道、息子は自分が描いた花火の絵の話を何度もしてくれました。「花火があんなに大きく描けたのは、みんなが手伝ってくれたからだね」と、彼なりに仲間と協力して何かを作り上げる楽しさを感じたようです。私はそんな息子を見て、「またみんなで一緒にお絵描きしようね」と応えました。

この日過ごした時間が、家族全員にとって心に残る温かい思い出となりました。これからも、子どもたちと一緒に絵の具遊びを楽しみながら、親子の絆を深めていきたいと思います。

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