[#1データベース研究]リアルワールドデータとは何か?

こんにちは、はるです。

ついにオリンピックが閉幕しましたね。
賛否両論色々な声があったと思いますが、アスリートの方々からは毎日たくさんの感動をもらいました。個人的には最終日の男子フルマラソン大迫選手のインタビューは印象的でした。今後の大迫選手の行動力が今後のマラソン界の成長につながることを期待します。3年後のパリも楽しみです!

さて、本日のテーマですが、近年徐々に注目が集まっているリアルワールドデータについてお話ししたいと思います。
私自身がデータベースを提供している某企業で働いていますので、データベース取扱事業者の視点で、リアルワールドデータやデータベースの研究について、複数回に分けて述べていきたいと思います。

1. リアルワールドデータってどんなもの?

製薬企業やアカデミア、CROの方など既に多くの方がリアルワールドデータ(以下、RWD)について、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
教科書的にはよく「実臨床下で得られたデータ」などと言われていますが、イメージとしては病院を受診した際に、医師の方がPCにカチカチ症状などを入力した内容をデータベース化しているのがRWDです。

実際にはデータソースは色々あり、上記ははあくまで一例です。
代表的なデータソースとしてはMDVやJMDCで扱っている診療報酬明細(レセプト)や、MID-NETで扱っている電子カルテがあります。(データベースについては紹介は長くなるので、別の記事で紹介します)

2. リアルワールドデータの定義

少し話は変わりますが、RWDの定義について再度触れます。
何事においても定義というのは過去に何人かの偉い人たちが話し合って決めたものであり、学校のテストでは重要だと思いますが、何かを学ぶ上では定義は「へー」くらいの感覚で良いと思っています。

今回のテーマのRWDに関して、「実臨床下で」という定義をよく目にします。臨床というと、何かの病気になった患者を診察して、治療することを指すため、病気になった患者のデータが集積されているのをイメージされている方が多いと思います。
確かに少し前までは、そのようなデータが主体であり、ある疾患で病院を受診した患者の治療薬の処方パターンや疾病負担、予後などの分析がされていました。
現在も主体はそのようなデータであり、上記のような分析に用いられるケースが多いと感じております。

3. 最近注目のPHRって?

一方で、最近では実臨床以外で得られるデータというのも増えています。
その代表例がApple watchのようなスマートウォッチから得られた心拍数や歩数、睡眠の質などのデータで、いわゆるPHR(Personal Health Record)といわれるものです。
その他にも、年に一度の健康診断で得られたデータや、アンケート調査で得られたデータなど、医師が直接診察等の介入をせず本人からの報告で得られるデータなどがあります。

QOLなど実際に患者自身がどう感じているかというのは、医療の質を向上させる上で非常に大切な要因だと思いますので、私自身もこのPHRの利活用の向上に貢献したいと考えています。

おわりに

以上、今回のnoteではリアルワールドデータってどんなものかということに触れさせていただきました。
また、次回以降でデータの種類やどんな利活用がされているかなど、色々なお話をしていきたいと思います。

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