見出し画像

本を「きたなくする」から「よごす」へ

拝啓 天国にいるお婆ちゃん


お婆ちゃんは生前、本を読んでいるときに大事な部分を見つけたら、赤いボールペンで線を引っ張る習慣があったよね。そして、わからない言葉に遭遇すると辞典を開いて調べ、読み方や意味を直接書き込んでいたでしょ?
賛否両論あるけれど、「よごす」っていう読書術らしいよ。知っていたらごめん。


お婆ちゃんは怖くなかった?
私はペンを握る度胸が湧いてこない。本を前にしたらアウト。
「よごす」=「きたない」
常套句を使うのであれば、まさに阿鼻叫喚ですよ。

画像1

コピー機で印刷をすればいい?そういうわけに行かないの。
仕事がデキる人は本をよごす人が多いって、Twitterや書籍でも、よく見かけるわ。三が日に買った本の著者も勧めてる。試したいの。

だけど怖い。失敗は許されない。「よごす」と「きたない」は紙一重。本なだけに。

まぁ聞いてよ、お婆ちゃん。

大切な本をペンで汚すなんて!
間違えたら修正ができんよ、恐ろしい!


でも、今年は強さを貫くって腹を括ったばかり。実践しなきゃあかんよね。します。


アイテムで苦心を和らげる

お婆ちゃん。書き込むための勇気を、書店の平惣で買ってきたよ!勇気が440円って安いかな。

画像2

先が細いペンは『トンボ』にした。太いマーカーは『ゼブラ』。
どうせよごすなら、お気に入りのペンがいい。



ーー書いたよ!

画像3

私にも「よごす」ことが出来たっ!「きたなく」なっていない。ページを捲っても、微かに色が透けて見えるだけ。紙の厚さとペンのおかげで滲むことなく、きれいなまま。

お婆ちゃんも、こうやって乗り越えたのかな。

ーーえ?
何も考えてなかった?

あ、そう……。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?