来年のブレーク候補【西武篇】

 今季、最後まで優勝戦線に残り文字通りの熱パを作った西武だが、森友哉が抜け、平良海馬が救援となる来季は若手のチャンスである。今回は、そんな所沢のジャングル帝国で牙を研ぐ野武士を2人ご紹介しよう。

投手

 今回も新人以外からの選出だが、ホープが揃う西武若手投手陣だけにネームバリューのある選手を選ばせていただいた。その投手こそが4球団競合の末西武入りを果たした昨年のドラフト1位・隅田知一郎だ。彼はプロ初登板で見事に勝利を挙げたものの、その後は10連敗でシーズンを終えた。勝率にしてなんと9分1厘と散々な結果ではあるが、裏を返せば援護が乏しい中でもしっかりと試合を作り、気持ちを切らさずにシーズンを全うしたということになるのでこの数字を勲章と捉えていいのではないか。

 隅田の1番の武器はストライクゾーンを広く使えるということだろうか。左腕投手がよく陥ってしまいがちな右打者の胸元一辺倒と言った感じの配球になることが少なく、カーブやシンカーでストライクゾーンの出し入れをする器用なことが出来る投手である。

↑隅田の投球。この試合もゼロに抑えたのだが…

野手

 西武にとって、来季最もやり繰りに苦労するであろうポジションは捕手だ。森友哉がFAで移籍し、今のところ補強もない。普通の監督であれば、ベテランの岡田雅利をメーンの捕手に定めるだろうが、若き松井稼頭央新監督ということで、長い目で来季3年目となる柘植世那という若い捕手を登用して欲しい。

 この選手の魅力は思い切りのいい打撃だ。少々粗さは目立つが、飛距離のあるいい打球を飛ばす。MLBで言うところのフライボール・ヒッターであろうか。打撃とは対照的に、守備では安定感があるので我慢することなく起用することができるのではないか。

↑柘植の本塁打。西武の選手らしく、力強く振り抜く。

最後に

 松井監督の目指す野球はスカイブルーの知的な野球か、はたまたネイビーブルーの山賊野球かどちらであろうか。

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