セ・リーグ、復刻して欲しいユニフォーム6選(前編)

 金欠ながら、先日完全試合を達成した佐々木朗希の記事を読みたくてつい週刊ベースボールを買ってしまった。佐々木朗希の記事は熟読するとして、今回の特集は最近僕がこのnoteでよく書かせていただいているユニフォームの話であった。各球団、歴代の選り好みのユニフォームが載っていて結構なものであるので、皆さんも是非購入されたし。今回はそんな歴代のユニフォームの中から各球団1着ずつ、復刻して欲しい物を選んだ。

巨人

現在と境遇が似ている時代のものを
 「巨人のユニフォーム」と聞くと、どの世代の方でもほぼ同じものが思い浮かぶのではないか。オレンジと黒色のラインが入っており、花文字でGIANTSと胸に書かれている物はON砲の時代から変わらずに使われているものであるが、今回は苦難の第1次長島茂雄監督時代のものをチョイスする。

引用:https://blog.goo.ne.jp/isesakicity/e/8d76b41739ee5fbe9fd9eb7f17ef93db

 このユニフォームの最大の特徴は本家とも言えるサンフランシスコ・ジャイアンツ風の角張った胸マーク。心做しか、上記の写真の王貞治現ソフトバンク会長もすこし大リーガーのような雰囲気を醸し出している。現代にも通じる素晴らしいデザインであると思う。そのデザインはもちろん、このユニフォームを選んだのは前述の通り今の巨人軍の状況がこの当時と近いからである。

 長年、中軸に座っていた阿部慎之助が主力のままに引退し、絶対的な中軸の一角が決まらず日ハムからトレードで中田翔を獲得したことは記憶に新しいだろう。この流れ、長島茂雄が主力のままに引退し、その穴埋めとして日ハムから張本勲を獲得した当時の状況に酷似しているのだ。その他にも、堀田謙信や山崎伊織、赤星勇志に大勢と若手の台頭が目立つ点も江川卓、西本聖、定岡正二、角三男が台頭し世代交代が完了した当時にそっくりである。ゲンを担ぐ為にも、成績では巨人軍苦難の時代であったこのユニフォームを敢えて復刻してみてはどうかと思う。

阪神

黒、ネズミ色、黄色以外のカラーを
 今季、昭和11年の日本選手権で着用したユニフォームを再現したもので巨人阪神戦を行うようだが、「沢村が投げ、影浦が打つ」の時代のものを見せられてもポカンとしてしまうというのが野球ファンの正直な感想だろう。ということで、阪神も昭和50年代のものを。前述の巨人のものと同じ試合で着用したら、江川卓対掛布雅之で盛り上がった昭和のプロ野球を思い出し、その懐古話を子供に聞かせるオールドファンも多くなるのではないかと思う。

引用: https://twitter.com/bot87630863/status/1510215134085812224?s=21

 このユニフォーム、特徴的なのは全身が水色だと言う点である。阪神は代々、黒、ネズミ色、黄色の3色しかユニフォームで使っていないのだが、このユニフォームは珍しくそれ以外の水色を使用していた期間のものである。よく巨人阪神OB戦で、赤字の入った帽子を阪神チームが着用しているがそれは前身の大阪タイガースのもので、「阪神」タイガースのユニフォームでは無いのだ。珍しさと懐かしさを兼ね備えたこのユニフォームを選んだ。

ヤクルト

伝統破壊のBEAMSユニフォーム
 ヤクルトのユニフォームといえば、白地に赤のストライプ、紺色で「swallows」と書かれたユニフォームをイメージする人がほとんどなのではないかと思うが、今回はそんな伝統をいい意味でぶち壊した平成20年代のものを推薦した。

引用: https://www.yakult-swallows.co.jp/pages/info/event/players_series2019/election

 このユニフォーム、現在の伝統を重んじ、シンプルにまとめるというセ・リーグの流行とは真逆を行くものである。何枚も布を重ねて刺繍されたロゴマーク、違う記事を縫い合わせた切り返し、そして飛燕のエンブレムと「平成」の流行が随所にちりばめられたいいデザインなのではないか。
後半に続く

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