見出し画像

オリオンビールのブランド価値向上に向けた提案を考えてみた


背景

■会社概要

オリオンビールは昭和32年5月18日に創業し、社員数は263名が所属している、国内第5位のビールシェアを持つ会社。主な事業としては、社名にもある「オリオンビール」を主軸とした酒類清涼飲料事業に加え、観光・ホテル事業も展開している。
24年7月時点で新規上場(IPO)を目指して社内体制やサイト構築などの準備を始めている。

■オリオンビールの強み

本社を構える沖縄の魅力を最大限に活かしたブランディングをしている。地域の原材料を用いたり、ビール名に地域の名前を採用したりと、沖縄のビールとしての地位を確立している。また、ラベル柄のTシャツは沖縄観光の定番となっており、沖縄観光において臨場感を出すツールとしての地位も確立しており、地域住民に加え、観光客消費量も多くを占めている。

https://www.orionbeer.co.jp/utility/history/h2024/0208.html

■理念

地元沖縄の人たちに感謝の気持ちを持ち(報恩感謝)、地域と共に栄えていく(共存共栄)というマインドを大切にしている

課題

IPOを控える今、外部環境の変化による将来的な減益に備える必要がある

沖縄県の人口は2030年をピークに減少に転じる予想となっている。加えて沖縄の観光需要は高止まりの状態となり、インバウンド需要も好転する見込みはない。その条件下で従来通り地域に密着した事業を継続していると人口減少に伴い、減益していくことが予想される。

沖縄県の人口推移(参照元

IPOを控えている現状を踏まえても、継続的な増益が見込まれるという信頼を得る必要があることはもちろん、CSRの観点からも沖縄を盛り上げていく姿勢を示すことが重要視されている。

突破のポイント

沖縄県民による「沖縄県民のための」ビールという位置付けを守りつつ、県外および海外の人々にも沖縄に対する仲間意識を持ってもらう。

戸籍登録はしていなくとも、おれたちある意味沖縄県民っしょ!というマインドを県外、海外の人々にも持ってもらう。
その仲間意識を構築するためには「酒」「コミュニケーション」「地域愛」が鍵となる。
これら全ての要素を包含できるのがオリオンビールである。

ご提案

「美ら海Orionアワード」

■提案の中核となる考え方

海を守りたい人はみんな仲間だ!
沖縄県民の誇りである海は、サンゴの減少、赤土問題、ゴミ問題など深刻な課題を抱えている。沖縄県内でもこのような課題に対して行動を起こしている人は多いが、県民だけで解決できる域を既に超えてしまっている。
ここで日本・世界に目を向けると、海洋問題に心血を注ぐ企業、活動家、クリエーターは数多くいる。彼らの活動は回り回って沖縄の海にも良い影響を及ぼすことは間違いない。
そのような海を守りたい沖縄県民と、海を守る県外・海外の人々は同じ意思をもった仲間であると言え、お互いに認め合う存在となりうる。

「サンゴ」のアート:コートニー・マティソン(参照
サンゴを陸にそのまま移植したかのような精巧で“壊れやすい”磁器の作品から、この動物の美しさとはかなさを視覚的、物理的に伝えるセラミック彫刻
海ごみアーティスト:あやおさん(参照
海ごみで作った海洋生物のアートを通じて、地元の海の実情を伝えている。関心を引くには“面白さ”が大事。環境問題を自分事にしてもらうためにアートを作る。
生分解性刺網:横山製網㈱(参照
海洋環境保全に向けた課題のひとつであるゴーストフィッシング(幽霊漁業)解決のため、生分解性プラスチックを用いたPBAT由来の 海洋資材「生分解性刺網」を開発。

■提案概要

海を守る活動を行う企業、活動家、クリエーターから、彼らの製品や技術、作品を募集するコンテストを開催する。
オリオンビール社員、および沖縄県内の有識者による審査を通してオリオン座を成す2つの1等星(金賞)と5つの2等星(銀賞)となる応募作品を選出する。
受賞者にはオリオンビールアンバサダーとしての称号を授与する。

■期待できる効果

海を守る会社としての新たなアイデンティティの獲得
県民の悩みに寄り添い、オリオンビールへのさらなるロイヤリティーを構築することに加え、県外・海外に仲間(アンバサダー)を持つことによって、彼らの活動の推進がオリオンビールとしての訴求に繋がる。

なによりも、綺麗な海を見ながら飲むビールは最高に美味い!!
味・香り・色、ビールの美味さを決める要素は数多くあれど、最高のビールとは誇らしく・美しい「美ら海」を見ながら飲むビールです。それがオリオンビールの美味さの秘訣と言えるような活動ができることに期待しています。

具体的な実現方法

押し売りをしたいわけではないので、コンテストの開催は極論、コネと根性と財力があれば誰でもできます。
そこにもし全体ディレクション、コンテストシステムの活用、ストーリーの設計、キュレーション、審査会のコンセプト策定、受賞作品の展示開催、ネットワーク活用といった、コンテストを実現させる力が必要となれば、お気軽にお声がけください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?