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生配信時代における過去、現在、未来の再定義

コロナの影響によりDJやミュージシャンが現場で演奏をすることができなくなり数週間が過ぎました。

無観客ライブの生配信をする人達が増えましたが、YouTubeなどの配信プラットフォームで配信した際には、かならずタイムラグがあります。
仮に4分33秒のタイムラグあったとしましょう。
演奏してから諸々の遅延で4分33秒後(遅延を少なくすることはできるのですが、仮に4分33秒としましょう)に視聴者に届く生配信をしていたとします。
バンドもYouTubeに流れている映像を見ている視聴者を見ながら演奏をしているとしましょう。
ライブは演奏者とオーディエンスの相互作用で生み出されていくものですからね。

例えばバンドのヴォーカルが「はい手拍子をお願いします!」と言って、視聴者が手拍子をしたとします。
視聴者は生配信で見ている映像にあわせて手拍子をします。
しかしそれは4分33秒前に演奏されたものにあわせた手拍子なので、当然その視聴者の手拍子にあわせて、バンドが演奏するということはできないわけです。
リアルライブの場合はお客さんの手拍子が微妙に走ったりすると、それにつられて演奏も走っていくことがあります。
それが会場全体の一体感となり高揚感が生まれたりもします。
演奏者とオーディエンスの相互作用で生み出されていく、まさにそれがライブなのです。

また例えば、バンドのヴォーカルが「ヘイ、みんなどこから来たんだい?」と言うと、4分33秒の無音があり、その後、視聴者から「イェ~!」と返ってくるという状況。
これでは、もうコール&レスポンスもへったくれもありませんww

「配信なんかライブじゃないじゃん」と言いたいのではありません。

生配信で視聴者が見ている演奏は、4分33秒前に演奏されているものなのですが、それは過去の演奏なのでしょうか?
生配信と言うからには、現在演奏されているものと解釈していいのではないかと思います。

視点を変え、演奏者側から見ると、今演奏している演奏は4分33秒後の未来に届く演奏と考えられるかもしれません。

しかし、これらはすべて生配信という「現在」という範疇の中での話と解釈していいかと思います。

現在とはなんでしょうか?
過去とはなんでしょうか?
未来とはなんでしょうか?

なにが言いたいのかというと…

視聴者にとっての現在を、未来にいる演奏者がConductできるとしたらどうでしょう?(その逆もまた然り)
新しいライブ表現が見えてきませんか?

何を言ってるのだか意味不明ですよね。
もう少し続けます。

例えとして、4分33秒を出しましたが、その遅延が4.33秒だったとしても、それにあわせて手拍子はできませんし、0.433秒(433ms)でも無理です。0.0433秒(43.3ms)だったらギリギリいけるかな?
今、DOMMUNEだと、だいたい43.3秒くらいのタイムラグが発生してるのかな?

超低遅延の5G時代に突入し、技術的には限りなくタイムラグをなくせるようになったとしても、生放送では事故防止もあり、タイムラグを確保して放送するのだと思います。
生配信もおそらく、特に大勢の人が見るようなチャンネルでは、事故防止の為にタイムラグを確保して配信するのではないかと思います。

どれくらいのタイムラグに設定するのがベストかがわかりませんが、4分33秒も0.0433秒も対して変わらなくないですか?
いずれにせよ、それは生放送(生配信)という「現在」という時間軸のカテゴリーとして認識されたものに変わりありません。

もっと言ってしまえば、0.0433秒も4分33秒も4時間33分も宇宙の歴史の中では微々たる誤差じゃないですか。
それらは全部「現在」の範疇と言ってしまっていいと思います。

では
現在とはなんでしょうか?
過去とはなんでしょうか?
未来とはなんでしょうか?

おそらく多くの人が、過去から現在に時間が流れ、現在から未来に時間が流れていくようなイメージを持っていると思います。
本当にそんな単調なものなのでしょうか?

現在の中に過去も未来も含まれていて、いやむしろ過去も現在も未来もイメージだけであり、本当にそういうものが存在するのかも怪しいものです。

さらに何を言ってるのだか意味不明ですよね。
なかなか頭の中を活字にするのは難しいですね。

時間に関して、また過去、現在、未来という概念があまりにも固定されていて、もっと柔軟な解釈や定義がなされてもいいのではないかと思う今日このごろです。

まぁなにはともあれ、2020年6月9日のDOMMUNEでは、そんな柔軟で新しい定義の演奏ができたら素敵だなと思います。

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