DX時代における人の役割
デジタル技術による環境の変化は、仕事における“人の役割”にも大きな変化をもたらすに違いありません。
その結果、人の能力を活用すべき仕事は以下の3つに集約されます。
1. 社会のあるべき姿、方向性を指し示すこと
社会や顧客の課題に取り組み、あるべき社会や事業の方向性などを決める能力は、人にしか備わっていないものであり、AIには不可能。
また近年、企業のあるべき姿は、単に利益を出して株主に還元すればいいというような、従来の資本主義の発想では済まされなくなってもいます。
現代では、企業が地球環境や貧富の差、食糧問題など「サスティナビリティ全般にどう貢献するか」が世間から評価されるようになっています。
なお、ここで重要なのは、企業や行政において、社会の変化に対応しながら今後の方向性を決め、判断するのは“人にしかできない仕事”です。
2. 業務のあるべき姿、方向性を指し示すこと
ご存知のとおり、AIは決められた数値を観測しながら、自律的にアルゴリズムを改善することができますが、目的の見なおしはできません。
たとえば工場の1日の生産数を最大化することを目的として設定すると、入手できる限りの情報を駆使し、生産効率を高め続けることになるでしょう。
その際、どれだけ製品在庫が確保されたとしても、生産活動の手を緩めることはありません。
つまり企業で生産の目的を考え、考慮すべき事象(適正在庫、不良品ゼロ、安全操業など)に優先順位を設定して業務を見なおすのは、人にしかできない仕事です。
3. 人にしかできない仕事「人への接客」
たとえサービスがデジタル化したとしても、ロボットや機械より人間のほうが得意な仕事はあるものです。
たとえばその代表が、コミュニケーションを必要とする、保育士やカウンセラーなどの仕事。
またコールセンターも、コミュニケーションという観点から考えると、人に適した要素の多い仕事だといえるでしょう。
顧客は、電話した目的以外にオペレーターとの会話にも期待している場合があるもの。しかし、そういった「誰かと話したいという気持ち」を満たすことができるのは人だけです。
参考書籍:『1冊目に読みたい DXの教科書』(荒瀬光宏 著、SBクリエイティブ)
最後までお読みいただきありがとうございました。
利益率5%を確保するための生産性向上・業務改善とは?
製造業向けコンサルティングサービス無料個別相談・動画講座視聴など今後に役立つ情報満載です。是非、下記リンクからサイトをご覧ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?